2024/10/03

母の介護のため、実家住まいに戻る(その5):親のかかりつけ医は重要

認知症の家族を持つ身として如何に初動が大事だと痛感する。認知症発覚までは母たちと同居していなかったので、顔を合わせた僅かな時間でそれを汲み取れるかが重要だった。ただ同居していた父でさえ、母の老化と認知症の区別が付かなかったくらいだから、所詮家族の判断だけでは難しいかもしれない。

そんな時、かかりつけ医の存在がクローズアップされてくる。母は月一、近所のかかりつけ医から血圧の薬を処方されてきた。問診もあるわけで医者と患者間で相応の会話がなければならない。しかし、だ。認知症発覚以前であっても母は難聴ゆえに会話するには相当な労力を要していた、はず。

問診なら体調の変化も聞いてくるだろうに、そのかかりつけ医はちゃんと聞きもしなかったと思う。血圧測って、時々血液検査して、お決まりの処方箋を出すだけ。その医者にとって後期高齢者は黙ってお金を持ってくるカモネギ、ズバリ格好のお客さん。昔、同じ医者の問診を受けたが、横柄で良い印象はない。

数年前、父に医者を変えたほうがいいと進言したが、「ご近所(への気遣い)だから」と拒否された。もしかかりつけ医を変えて、その医者が異変に気づいていれば…いや、そもそもその医者がちゃんと問診をしてくれていれば、と思う。

それを後悔した出来事がある。認知症発覚後、父から「(母の)歯医者をお前の行っているところに変えて欲しい」と頼まれ、母を連れて行った。すると入れ歯の清掃ができていないと歯医者からの指摘。そもそも歯医者に行くまで入れ歯の事は聞いてなかったし、アップになった歯茎の映像には精神的に大きな衝撃を受けた。

たぶん母は入れ歯を作った歯医者からメンテ、使用していくか説明を受けたはず。だが父でさえ、母が入れ歯を洗っている所を見た事が無かったという。元々難聴を理由にちゃんと話を聞かない母だったが、認知症の初期段階が重なったのも災い。父も母一人で遠くの歯医者に行っていると過信していた。

歯医者さんの提案で月一、歯茎の清掃する事になった。会社へ介護を理由に月二日から三日は早退を申し出ているが、今はさらに歯医者の予定も組み入れている。認知症の家族を持つ身としてはお医者さんに正しい情報を伝え、生活と症状軽減のために最善を尽くすしかない。

またそんな不満、後悔もあって両親共、信用のできる自分のかかりつけ医に変えました。また高齢のご家族を持つ方(特に遠方)には一度かかりつけ医の問診に付き添う事をお勧めします。

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2024/05/06

母の介護(その1):介護の始まりと実家住まい再び

実は一ヶ月前から母の介護のために実家住まいとなった。以前母が眼科に通院の際、道に迷ったという話、同居する父の感じた違和感から、俺が同行して母にある病院の物忘れ外来を受診させた。冒頭、説明を受けた年相応と言われるCT画像が生々しい。さらに長谷川式と呼ばれる評価方法で9点の結果。アルツハイマー症、重症だと診断された。

俺はといえば結婚後は妻のマンションに住居を移し、世間で言われるマスオさん状態だった。あれから15余年の間、実家は朝晩寄って出勤するのがパターン。だからほぼ毎日両親と会っていたし、状況もわかっていたつもり。その中で両親の老いは感じていたが、まさかそこまで進んでいたとは…

生活拠点を実家に戻して数週間、通院や様々な手続きのために一緒に行動すると、母の老いに留まらない変化を知る事になる。耳が遠いのは判っていたが、テレビの文字(奄美大島とか)を読めなくなったり、時計を読む時に苦労したり。ちょっと前なら難なくこなした事ができなくなっていた。

物忘れ外来の後、様々な病院で受診の際、俺が実家で介護すると話すと異口同音に「それがいい」と声掛けられた。ウイークデイ日中は父に任せて仕事へ行き、週末に数時間妻のマンションへ戻る事があるが、それ以外は実家で過ごす。毎日仕事帰りにスーパーで買い物が通例となった。

進学した子供の事は妻に任せ、両親の事に専念も父と手分けしてやる事だらけ。自分の部屋に戻ると唖然、無法地帯。こりゃ片付けもしなければならない。むしろこれを機にオレ自身の終活を始めなければと。

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2024/05/01

睡眠時無呼吸症候群とCPAP(その4):いびきを検証

myAirはAirSense11本体を用いた睡眠状況を見える化するアプリ。それ以外にいびきと睡眠時無呼吸症候群のせいもあるけど、iPad miniにも睡眠関係のアプリを入れてある。そこでいびきのモニタリングをしてみる事にした。使ったのはいびきラボというアプリで、ガジェットのマイクを用い、睡眠中のいびきを記録、グラフ化するものだ。

昨年5月に録ったいびきデータ(マウスピース使用)と今回、CPAPを使ったデータを比べてみた。

違いは歴然だった。

昨年5月記録(グラフ上):いびきスコア91、いびき時間62%、睡眠時間の約半分がいびき大きめ以上の判定。

今年1月記録(グラフ下):いびきスコア 4、いびき時間10%、いびき大きめ以上の判定はほぼ無し。

いびきラボは音声データもあって、昨年5月のいびきピーク時は轟音で聴くに耐えなく、今年1月はそもそもピークはなく「スーハー」と静寂に等しい。ここまで違うとは、恐るべしCPAP。

ただCPAPには弱点があり、あくまで呼吸を補助する道具である事。CPAPを使う事で無呼吸が治癒するわけではない。ただ起きている間の睡魔は激減。不出来な映画を観ている時に眠くなる事も少なくなるかなぁと。(いずれ続きを)

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睡眠時無呼吸症候群とCPAP(その3):アプリで見える化

インストールしたのはmyAirというアプリで、AirSense11本体からメーカーのサーバへ転送されたデータを見える化するものだ。myAirを使うためにはアカウントを作る必要がある。使用機器、マスクの種類等を登録して完了する。

見える化されるデータは次の通り。

(1) 使用時間

(2) マスクの密閉性

(3) 1時間あたりのイベント数

(4) マスク外れ

(5) myAirスコア合計=(1)〜(4)の合計

(1) 使用時間はAirSense11のON、OFFをみていると思う。7時間以上が最高スコアになるようで、(5) myAirスコア合計への寄与率も大きい。

(2) マスクの密閉性、(3) 1時間あたりのイベント数、(4) マスク外れはいずれも本体が圧の変化をモニターして数値化。(3) 1時間あたりのイベント数は無呼吸数を表す。使用前、38回/1時間だった無呼吸が今では5回以下に落ち着いている。

目下問題なのは(2) マスクの密閉性。(1) 使用時間に次ぐスコア寄与率で酷い時は30リットル/分の漏れが出ている。これは寝返り等の睡眠体位、マスク装着状況の影響を受けるためだ。またカーテンロールでリビングと仕切った寝室である事も大きな原因で、週末の夜中にAPEXをプレイする息子の声で起こされるのもしばしば(2024年2月当時)。

そんな週末を除けば(5) myAirスコア合計80以上で推移しているし、無呼吸がここまで少ないと体に与える効果も大きい"だろう"。"だろう"としているのは、何十年も無呼吸で過ごしているせいで実感がまだまだ小さいのが本音だからだ。(続く)

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2024/04/30

睡眠時無呼吸症候群とCPAP(その2):CPAPがやってきた

数日後、我が家にCPAPがやってきた。

やや大袈裟なダンボールの中、ショルダーバッグに収納されたCPAP。レンタルされたのはレスメドのAirSense11。このAirSense11は通信機能を持っており、かかりつけの医師へ情報が転送され、一ヶ月毎の定期診断時に利用される。

CPAP本体、ホースチューブ、マスクで構成される。ショルダーバッグは旅行、外出等を考慮されたもの。本体は約94.5 mm x 約236.8 mm x 約138.5 mmと思った程大きくはないが、昨今のモバイル機器とは比較にならないデカさは欠点だろう。

AirSense11に分割部があるが、これは加湿機能をオプション設置できるようにするため。医者との面談にもあったが、最初はマスクが苦しくなる事があるらしい。

実際、最初に設置した夜から苦しくて何度もマスクを外し、まともに寝る事ができなかった。正直、慣れるのは無理と思ったが、一週間経つとマスクを外す事は無くなった。

でもすぐに思ったのは今の使用状況が正しいか全くわからない事だ。付いている説明書にも正しい使い方が書かれていなかった。そこでAirSense11の操作パネルを弄ってみるとbluetoothの文字が出てきて勘付いた。アプリがあるじゃないか。早く言ってよ。

メーカーHPでアカウントを取得し、App Storeでアプリをダウンロードとインストール。アプリ上から必要情報へアクセスできるが、別にアプリ無くとも事足りる。メーカーHPにはQ&Aや動画がたくさん。マスクの使用方法はほぼ間違い無かったが、細かなニュアンスは動画のおかげで分かり易かった。(続く)

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睡眠時無呼吸症候群とCPAP(その1):わたし重症です

7年前、睡眠時無呼吸症候群と診断された。その時はマウスピースによる対処で過ごしてきた。確かに昼間の眠気は無くなり、改善効果を実感。そんな中、昨年かかりつけの病院を変え、大腸、胃カメラとお決まりの検査を行なった。これは半年前の出来事。

試しに睡眠状況を診てもらう。軽い気持で測定機器を借り、結果を聞くと唖然。

医「重症です」

無呼吸低呼吸指数(AHI)は38。1時間あたりの10秒以上の無呼吸が38回あったという意味。

"改善効果を実感"とは何だったのか。

確かにマウスピースで改善した睡眠も家族からいびきの音の煩さを指摘されていた。病院でマウスピースの定期点検確認のたび、いびきの事を話していたが、「(いびきが残る事は)多少はある」と言われるだけ。昼寝すれば仕事に支障は無かったし。それにしても今回の診断結果は衝撃だった。そして後日、脳波込みの就寝状態を再測定して結果をダメ押しされた。

医「重症扱いなのでCPAPが保険で使えます」

俺「月いくらになりますか?」

医「毎月診断込み、保険適用でおよそ4千円ほど」

「家族(妻)に相談してから」としつつも「CPAPを使いたいです」と即答。

そもそも睡眠時無呼吸症候群が悪化すると、動脈硬化や脳卒中、心不全などの心血管疾患を合併するリスクが高まると言われている。人生の三分の一は睡眠なので、それだけ無呼吸が重なれば天寿も全うできそうにない。

「費用は来年(2024年)1月から発生ですが、年末に間に合うよう手配します」とCPAPの契約会社から連絡を受けた。(続く)

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