2023/10/18

月9ドラマ「ラヴソング」を観る

月9ドラマ「ラヴソング」(全10話)を観終わった。2016年放送の春ドラマ。「ミステリーと言う勿れ」とのタイアップ企画、出演していた菅田将暉絡みでTVerで期間限定配信となった。何故、このドラマを観たかったといえば、当時メジャーデビュー直後の藤原さくらがヒロインとして出演していたからだ。

3年程前からInterFM「HERE COMES THE MOON」を聴いているし、そのきっかけもEテレ「ムジカ・ピッコリーノ」を偶然観た事だし。中森明菜「飾りじゃないのよ涙は」を歌った回がとにかく良かったんだよ。その後、CMで「君は天然色」をカバーしたり、彼女の曲を聴くようになったり。歌声にノラ・ジョーンズがダブる時もあるが、ポップな曲の彼女もいい。

さてそんな彼女が同じ事務所の福山雅治主演ドラマで共演、しかも音楽をテーマにしたものとなれば気にならずにいられない。吃音症でコミュ障のヒロインさくらが臨床心理士の福山と出会い、音楽をきっかけに二人を結びつけていく。共作した曲が世間で評価され始めようした時、さくらの喉にある異常が見つかってしまう...

やはりこのドラマの一番いいところは音楽。福山はもちろん、藤原さくらもギターを演奏して歌う。主題歌、挿入歌、そしてきっかけとなる楽曲「500マイル」。それ以外の演奏シーンも皆(田中哲司や水野美紀ら)実演しているのではないか。それにライブハウスのマスターが宇崎竜童ときた。そのライブ感がとても良かった。

施設の幼馴染みとなる菅田将暉や夏帆らの熱演。藤原さくらも難役ながらギターを持った瞬間、水を得た魚のように歌で魅了する。これだけのキャストが集まれば素晴らしい化学反応となるのだが、物語はやや王道過ぎて。喉の病気の件は果たして必要だったろうか。例え無くても二人の別れは描けるだろうし、そのための年の差(ドラマ中、一定の距離感で描いていた)だし。

音楽同様、今もドラマにも登場する藤原さくら。今再び、主演で観てみたい気がする。

231018_01


| | コメント (0)

2023/10/14

2023夏ドラマを振り返る(観たものだけ)

231014_01

夏季ドラマの放送がひと通り終わったのでその満足度を100点満点、感想をまとめてみた。ただし観たものだけ。月曜から曜日順に。

転職の魔王様(満足度80点)
成田凌、小芝風花主演、転職エージェントを通して描くお仕事ドラマ。カンテレ、月曜10時はノンジャンルながら一定のクオリティを確保で本作も面白い。ご時世を反映、しかも身につまされるような話も多かった。ただその反面、これ程容易に転職できるのかという疑問も立つ。本作で挿入される視点、お仕事風刺は興味深かった。

シッコウ!!~犬と私と執行官~(満足度75点)
伊藤沙莉、織田裕二主演の執行官の姿を描いたこちらもお仕事ドラマ。人間関係構図は転職の魔王様と似てる。ただ多くの人にとって執行官は未知の世界ゆえにコミカルの中にあるリアルが面白かった。一歩下がった立ち位置の織田裕二の新境地。芸達者が集まって見応えはあったものの、物語にワンパンチ足らないところも。

18/40~ふたりなら夢も恋も~(満足度80点)
深田恭子、福原遥主演の年の差を超えた友情ドラマ。物語全体に付き纏うファンタジー感はあっても、抱える問題の難しさや描かれる女性のリアルに目が留まる。またホームドラマとして新しい家族の形を描いたところが良かったと思う。深田恭子は相変わらずの可愛さ美しさ。安田顕、片平なぎさらベテランの演技と存在感も良かった。

ハヤブサ消防団(満足度85点)
池井戸潤原作、主人公の作家が子供時代を過ごしたハヤブサ地区を訪れ、その中で起こるミステリー。気持ちいい田園風景と人情がやがて気持ち悪い世界にすり替わっていく。その過程が我々の現実世界の出来事とダブって怖い。旬の俳優が集まったハヤブサ消防団の個性が面白い。中村倫也のメリハリ、川口春奈の不気味な演技もいい。

この素晴らしき世界(満足度80点)
有名女優とそっくりな事から主人公が巻き込まれるファンタジックコメディ。キャスト交替も風丘先生こと若村麻由美の美しさと安定感がドラマを支える。ご時世っぽい登場人物たちで最終回に向けて「淋しいのはお前だけじゃない」風の展開もツボだった。個人的には映画「MONDAYS」の永久部長マキタスポーツと円井わんちゃんの共演(画面上で一緒に映らなかったけど)が興味深い。

トリリオンゲーム(満足度70点)
SnowMan目黒蓮主演、マンガ原作のドラマ化。かつてドラマの老舗、今のTBS金曜ドラマの変質を表したような。サクサク進む展開が今風ながら、おそらく原作以上のテンポが祟ってドラマが薄い。同じ内容で1.5クール以上は必要だったのではと思う。それなりには楽しんだけれど。今田美桜ちゃんは旬、どんな役でもこなすよね。

警部補ダイマジン(満足度75点)
生田斗真主演、「クロコーチ」原作コンビ、三池崇史監督による警察裏組織を描いたドラマ。物語の面白さ不気味さはあっても三池テイストの濃さがどうも性に合わない。それと話数の関係で物語未完、尻切れトンボで終わりガックリ。ただ44と別班が同じクールで描かれたところが偶然といえ面白い。

やさしい猫(満足度75点)
スリランカ人の夫と結婚もオーバーステイにより入管施設と離れ離れ、国と裁判で争う事に。入管施設の件はあの事件を思わせるも、「何故オーバーステイ?」という点で冷めてしまう。ただ主人公たちの出会い、互いの文化を理解し合うところには共感する。また優香と伊東蒼の演技も良かった。

最高の教師 1年後、私は生徒に■された(満足度85点)
卒業式で高所から突き落とされた教師が死と共に一年前へタイムリープ。その犯人を探りつつ、荒廃したクラスを立て直していく。ある意味、もう一つのブラッシュアップライフ。緊張感漂う松岡茉優や芦田愛菜の演技、個性溢れる生徒たちもいい。ヒール役加藤清史郎にも嫌いになる程やられた(いい意味で)。只々最終回の駆け足感だけが残念。

VIVANT(満足度85点)
「半沢直樹」のドラマ演出、福澤克雄が原作を手掛けたオリジナルドラマ。日本のテレビを超えたスケール感、豪華キャスト、謎が謎を呼ぶ物語、別班、主人公の過去と伏線が絡み合い想定外の展開が待っている。一方スケールの大きさに反しパーソナルなところに帰結するのはこの手のドラマではある事。次シーズンの伸び代に期待。感想は別枠にも。

CODE-願いの代償-(満足度55点)
CODEと呼ばれる希望を叶えるアプリ。だがその裏で起きていた出来事、恋人の死の真相を探るサスペンス。物語の始まり、最終回でのAIの不気味さに面白い点はあってもこれだけの演者が集まっても終始何処かもの足らなかった。主人公に何故の行動も多く、物語がご都合主義だった点もマイナス。

何曜日に生まれたの(満足度85点)
野島伸司脚本、20代ひきこもり女性すい、取材の一環でアポしてきた作家、すいの同級生らによる群像劇。主題歌ザ・ホリーズの「バス・ストップ」がいい感じで絶妙に物語を表現。その交流で心を開き始める主人公と友人たちが過去を清算する過程が面白かった。そして背景に控えるすいと公文の関係性が最終回に向かって逆転していくのもいい。

わたしの一番最悪なともだち(満足度80点)
NHKの帯よるドラ。蒔田彩珠が主演、「ベイビーわるきゅーれ」の髙石あかり共演。タイトルはやがて解るミスリード(最悪=最良)。主人公の映す誰も抱く悩みとぐだぐだ感に少々イライラするが、それも持ち味。結局人とは互いに助け合い、それぞれ唯一無二な存在だと思わせる。最終回に向けての伏線回収も面白い。微妙な関西弁を操るマッサージ師、白石麻衣にウケた。

以上が観た今季ドラマの感想。まず個人的な意見だが、日曜夜寝る前(22時以降)に人の死を見たくないし、月曜に向けて希望が欲しい。その点でテレ朝の新枠はクオリティが高くかつ、2作連続でその点が踏襲されていた。次作も上手くいってほしい。

70点以上のドラマは及第点。総じて80点以上のドラマはどれも良かったなぁ。もちろんここでは出なかった傑作「しずかちゃんとパパ」もね。さて冬ドラマはどうするか。(おしまい)


| | コメント (0)

2022/03/27

「マンダロリアン シーズン2」を観る

ディズニープラスで「マンダロリアン シーズン2」(全8話)を字幕版で観終わった。マンダロリアンとベビー(ザ・チャイルド)との冒険劇第二章。様々な出会いを経てベビーをジェダイに託す事を選ぶマンドー。だが執拗に追う帝国軍モフ・ギデオンの姿があった。

シーズン2も変わらずの面白さ。本作を観てしまうと「フォースの覚醒」以降のスターウォーズとは何だったのかと首を傾げる。新たなアイデアを織り込みつつ、ジョン・ファブローを始めとするスタッフのオリジナルへの敬意が素晴らしい。単なる逃亡劇に留まらない活劇、これは見事な続編だ。

「マンダロリアン」は「ジェダイの復讐」直後の世界。そしてシーズン2でこれを接点とするご存知あのキャラクターが登場。しかもコスチュームは汚れを落として大活躍。マンドーと両雄並び立つ。記憶が正しければ、彼の宇宙船ってこんなに活躍したの初めてでは....

最終話は大クライマックス。アンドロ軍団よろしくダークトルーパーがマンドーたちを追い詰めていく。窮地を立たされる中、現れるのは.... その後は見てのお楽しみ。もう俺の中では「フォースの覚醒」以降は無かったものにしたよ。

マンドー演じるペドロ・パスカルの朴訥ながらベビーに愛情を注ぐ姿が感動的。第9話(シーズン2第1話)はピアーズ・ブロズナン?と思いきや「シェフ」繋がりでジョン・レグイザモだったんだな。ジョン・レグザイモは声の出演でした(22/05/08修正)。そして女性保安官役ジーナ・カラーノは相変わらずカッコいい。

登場人物の多さと豊かさ、最終話に向かって大団円に向かうのもシーズン1譲り。まだこのシーズン1、シーズン2を観ていないのら、黙って観初めて欲しい。

220327_02

 

 

 

 

 

Hola

| | コメント (0)

「生きるとか死ぬとか父親とか」を観る

テレ東深夜ドラマ「生きるとか死ぬとか父親とか」をAmazonプライムビデオで観終えた。ラジオパーソナリティでもあるジェーン・スーの原作をドラマ化。舞台の一つがラジオ番組だったり、プロデューサーに元テレ東の佐久間さんが名を連ねる等、やや毛色の違うドラマとなっている。

トキコとその父との関係を中心に、ラジオ番組でリスナーから受ける相談、トキコの周囲のエピソードが絡み合っていく。一方、番組でバッサリと決めるコメントと父哲也とののほほーんとした会話の緩急が面白い。そして街、家族、亡き母との思い出に浸る。

だがシリーズ中盤、物語は急転する。学生時代のトキコ、父、生前の母の背景が明らかになるのだ。吉田羊のトキコからタイムスリップしたような若きトキコがそこにいる。演じる松岡茉優、今の姿を写したような台詞回しと雰囲気で圧倒。描かれる過去はエッセイを書くトキコの心の扉のカギとなっていく。

エッセイを書き終えた時同じくして新たなステージに導かれるトキコ。最終話、その背中を押すのは父。しかも相談を受ける立場がトキコが父に問う。その答えの直後のやり取りが味わい深い。とにかく全編、吉田羊と國村隼の存在感とコントラストが良かった。

佐久間さんプロデュースらしく、チョイ役でお笑い、あちこちオードリー繋がりのキャスティングもあり。大半の舞台はジェーン・スーの主戦場、TBSラジオならぬTBXラジオ。アシスタントを演じる田中みな実との掛け合いはドラマでもあり、リアルさもあり。

実は本放送の際、第6話までは録画して毎週観ていた。だがレコーダのトラブルで8話以降を未録画見逃し。Amazonプライムでやっと完走するに至った。この質なら間違いなくライブラリにしてたなぁ。こんな玉があるから、テレ東の深夜ドラマは見逃せないのだ。

220327_01

 

https://amzn.to/3LgHVbT

 

| | コメント (0)

2022/03/26

MARVEL「616」【第1話 日本版スパイダーマン】を観る

ディズニープラスでMARVEL「616」の第1話を観た。全てのスパイディファンに捧ぐ、日本で40年以上前に生まれたもう一つのスパイダーマン。まさか本家マーベルのドキュメンタリーで扱われるとは思わなかった。その取材と本気度に感動。

アメコミも知らない小学生当時、コスチュームや奇抜なアクションに惹かれ毎話観ていた。加えて戦艦マーベラーが巨大ロボットレオパルドンに変形、ソードビッカーで敵を瞬殺する様式美ときたら。ポピー(現:バンダイ)の村上克司氏の思惑にハマった次第。子供の頃はおもちゃを買えなかったけどね。

一時期、マーベルの黒歴史とか、スタン・リーがロボ登場を不快に思っている等の噂があったが、日本版スパイダーマンDVD化の折、スタンおじさんが本作を絶賛していた特典映像で氷解。今回のドキュメンタリーでも同じ映像が使われ、かつ本放送当時のマーベル側のエピソードも描かれている。

このドキュメンタリーの見どころはスタッフの苦労、奮闘したエピソードの数々。天井に張り付くダーマ(東映版の別称)のトリック。オープニングで東京タワーを登るダーマ、驚愕の実態....エスカレートする撮影は仮面ライダーに代表される東映ヒーローの系譜。やっぱライブアクションはいい。

加えて主役、山城拓也を演じた香山浩介さん、ヒロインひとみ役の三浦リカさんが振り返るインタビュー。当時の反響、作品と子供たちへの想い。特に香山さんが最終話を印象的に語る姿に当時の映像が重なる。このシーン、覚えているよ。そして実家にある日本版スパイダーマンDVDは家宝です。

日本のファンにとって「616」第1話を見るだけでも価値がある。まさに本家が認めた証。いつか「スパイダーバース」にダーマとレオパルドンが現れる日が本当に来たら「ノーウェイホーム」並みに泣いてしまうだろうなぁ。

220326_01

 

 

 

Hola

| | コメント (0)

2021/08/21

Amazonプライム「庵野秀明+松本人志 対談」を観る

210821_02
「庵野秀明+松本人志 対談」を観た。Amazonプライムでお盆休みから配信された「シンエヴァ」庵野監督、同じく「ドキュメンタル」松本人志の対談がAmazon独占コンテンツとして製作、配信された。

同じ映像を土俵の一つとしながら、映像オタの庵野監督とお笑いの松ちゃんの異種格闘技対決。お互いに人見知りと間合いを取りつつ、ウルトラマンを突破口に喋り出す庵野。あまりのオタ度に圧倒される松ちゃんだが、そんな庵野監督の言葉を引き出したのも凄い。

松ちゃん曰く「(M-1)漫才を見て笑っているイメージがない」反面、「笑ってはいけない」は好きという庵野監督。この対談に「日本の財産」である二人の作品作り、笑い作りの拘りが見えてくる。

実際、この対談の8割以上は庵野色が強い。NHK「プロフェッショナル」でのアングル探しの件、数度で印象が変わる事の発見、その重要性を共有。舞台中継のスイッチング、映像の切り取りに関しては松ちゃんもその可能性を話していた。

そして新劇場版シリーズ、「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の秘密が対談に隠されている。ディレクター、プロデューサーの違いを述べるところで示していた。「ディレクターは好きにできる」が、「プロデューサーは大人の判断を必要とする」。特に「作品として元を取らなければいけない」のがプロデューサーの使命と言う庵野監督。「シンエヴァ」で見せたバランス感覚はそれらの集大成でなかろうか。

庵野監督の「ウルトラ」シリーズ」「仮面ライダー」への想い。本当に怖かった「仮面ライダー」第1話の記憶。こちらは再放送であるが、まさに同じ想いで受け止めていた事も嬉しかった。次監督作となる「シン・仮面ライダー」への期待も大きくなる。

一種の敗北感を味わったと言う松ちゃんのコメントも秀逸。対談後、コンテンツ監督品川ヒロシのカメラ位置にさりげなく注意を入れる庵野監督。やっぱり庵野監督は最後まで得体の知れない怪物だな。

| | コメント (0)

2020/09/29

ウチの受信契約コンテンツ事情

200929
今月いっぱいでNetflix(スタンダードプラン1,200円)を解約する事にした。「全裸監督」「ハウス・オブ・カード」等ひと通り観たい作品を一巡した事が大きい。解約手順は秒殺、Web上で3アクションと呆気なかった。HD画質で1端末契約があったら良いのになぁと思う。

これで配信系はAmazonプライムビデオ(年会員で月割408円)のみとなった。

自分の契約しているコンテンツの主軸はWOWOW。最新作が観られる一方、ミニシアター系に強い。放送メディアなのでディスクへライブラリー化できる。ただ月額2,300円と決して安くない。

そしてスカパー。元々はグリーンチャンネルを見るため。基本料金を加えて1,749円。加えてセレクト5で1,980円(1チャンネルあたり約400円)。

今選んでいるのはアニマックス、日本映画専門チャンネル、東映チャンネル、ムービープラス。フジテレビONE (来月TBSチャンネル2はムービープラスへ)。それぞれ配信系に無いソフトを多く持ち、WOWOW同様にライブラリー性が高い。

中でもフジテレビONEは趣味チャンネルとして強力。武豊TV!2にゲームセンターCX、漫道コバヤシがお気に入り。セレクト5はこれまでも何度かチャンネルを入れ替えているが、フジテレビONEだけはフィックスである。

Netflixを入れると月額7,637円、止める事で6,437円。スカパーはセレクト5を止め、1チャンネル契約という手もあるが、3チャンネル以上となると、セレクト5のトータルコストパフォーマンスに敵わない。なおNetflixは時間が取れる年末年始までおあずけです。

| | コメント (0)

2016/09/11

「メカニックデザイナーの仕事論 ヤッターマン、ガンダムを描いた職人」を読む

 大河原邦男著「メカニックデザイナーの仕事論 ヤッターマン、ガンダムを描いた職人」(光文社新書)を読んだ。きっかけは5月に放送されたBS朝日「ザ・インタビュー ~トップランナーの肖像~」での一編。ただ録っておいて観たのは先日。元々ガンダム熱というより別の熱さを持つインタビュアー松岡修造に違和感を持ったが、自らのデザイン哲学を冷静に"職人"と言い表す大河原さんと対照的、ミスマッチさは面白かった。そして番組の題材とされたのが本著だ。

 自分はアーティストでないと言い切り、熱い技術論を戦わすような本ではない。タイトルの通り、大河原さんのスタンスはこの仕事に携わった時から変わっていない事が判る。特にアニメ黎明期、スポンサーとの関係、求められるものへの回答が当時のデザインであった。基本的なアニメ業界の成り立ち。おもちゃを遊ぶ子供たちを念頭に置いたデザイン(主役メカ)、取り組む姿はやはり職人と言える。

 タツノコプロからキャリアをスタートさせた事、デザインの分業制等、自身への影響が語られている。中村光毅氏(タツノコ時代の上司、ガンダム美術設定)との関係、タツノコ作品でのキャリア経験、そして機動戦士ガンダム第1話試写の衝撃。読んでいく自分にほぼリアルタイムである出来事だからこそ、読み応えを感じるエピソード。撒かれた種、そして現在へ。気が付けばあっという間に読み終えてしまった。

 アニメ業界の仕事本として読んだ場合、その現実に落胆する面があるかもしれない。しかしどの業界であれネガティブな側面はある。しかも仕事="生活のため"という部分は逃れられない。だからこそ職人に徹する、心構え等、社会人にとって感じるものは多い。もちろん実力無くしてはここまで語れないし、大河原さんの仕事は我々世代の血や肉になっている。それを一緒に回顧する意味でも本著は興味深い一冊だ。

160911

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015/04/26

「StationTV Link Mac版」を使う

1504261

 手元のディーガDW850のDLNA活用、録画コンテンツ閲覧のため、出たばかりの「StationTV Link Mac版」を購入した。元々Macbook Air購入時にDLNA活用を目論んでいたところ、WindowsでSoftDMA(サイバーリンク製)が動かなかった(正しくはファイルが開かなかった)ために断念。新たなDLNAソフト登場を待っていた。そして今回ピクセラから、しかもMac版(Windows版は販売済)で発売された。

 まず自分の環境で再生可能か、体験版で確認するといい。注意が必要なのは家庭内LANで不要なPC類は止めておく事。「StationTV Link」は起動時にLAN配下の接続先を探しにいくので、LAN環境(バッファロー製6年前の無線ルータWHR-AMPG)に負荷が掛かると録画番組リストは表示されない。体験版を入れた直後に遭遇したが、翌朝気を取り直して再接続を試みるとリストが表示、見事に番組が再生され狂喜した。

 使い勝手はSoftDMAとの比較になるが、リストが出てからの再生レスポンスはStationTV Linkが上。10秒戻り、15秒送りに時間バーで直接狙った飛ばしも可能でSoftDMAには無かった機能。番組リストもページ式でなく全番組表示にかつ検索もでき、呼び出しし易い。ただそれ以上の使い勝手はテレビとレコーダそのものに敵わないだろう。それでも視聴機会を増やす意義は大きい。

 子供にテレビをジャックされる事が多くなる一方、その間レコーダには録画番組が溜まっていく。競馬のため、週末はBootcampでWindowsスタイルだが、大半はMacOSでMacBook Airを使用する。そうした中、StationTV Linkは強力なツールとなろう。価格も3,000円弱とリーズナブル。Macユーザーなら導入して損はないと思う。

1504262

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015/03/14

テレビ東京・2017年問題を考える

 今やテレビ東京は振り向く先の存在でなく、優れたコンテンツを送り出す在京キー局である。他の在京キー局でさえ、露骨にその内容をパクる程、企画力は高い。同局の番組はリアルタイム視聴、HDDレコーダの録画リストを見れば、我が生活に欠かせない事を裏付けている。

 首都圏、関東の方には全く意味不明なタイトルだろうが、静岡県東部のケーブルテレビが2017年3月31日をもってテレビ東京の配信を止める。正確にいうとテレ東の区域外再放送が停止される。他の在京キー局の区域外再放送は地上アナログ放送停波に遅れ、2014年7月24日をもって地デジ配信も停止された。ただし静岡県はテレ東の系列局を持たないため、延期措置が取られた。それが2017年3月31日までという事だ。

 今テレ東が無くなったらどうなるか。まず放送されている番組のリアルタイム視聴ができなくなる。実はテレ東の番組(一部ではあるが)は静岡県ローカル局に買われ、昼間や深夜帯を中心に放送される。それ故にテレ東の番組の裏番組がテレ東の番組だったという珍事もよくある。2局、3局重なるのはよくある事。ただ残念なのはこれらが完璧な形で放送される事は少ない。

 「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」のような番組であれば、ほぼ放送形態を変えることなく、1時間まるまる放送される。ただし放送は数週遅れる次第。子供の好きな「妖怪ウオッチ」も然り。静岡では35週遅れ、午前5時半に放送されている。しかし毎週お気に入りの「土曜スペシャル」の場合はさらに深刻だ。オリジナルは放送時間約2時間半。これに対し最短90分になるよう編集される。

 例えば「所持金5万円で4泊5日!北関東横断800キロ!温泉めぐりの旅」の場合、本放送では前日ハズレカードを引き、無食となったメンバーが草津温泉バスターミナルで無料で配られていたうどんに空腹を助けられるエピソードがあった。しかし90分版では突然、草津温泉バスターミナルから直接、ゴールの万座温泉に向かっている。本放送を知っている身とすれば、雪の中で行列に並び、やっと食にありつく姿が良いのだ。唯一の拠り所、テレ東系のBSジャパンでも土スペは放送されるが、多くがこの90分版となる。

 そんなに拘るなら「テレビ東京オンデマンド」をすればいいと言われるだろうが、コンテンツを保存したいという気持に応えてもらえない。所詮はテレビ。基本リアルタイムで観られる環境であるべきと思う。区画外再放送停止まであと2年、それにしても悩ましい...

20150314


| | コメント (0) | トラックバック (0)