2017/11/03

「マイティ・ソー バトルロイヤル」を観る

今日はMCU最新作「マイティ・ソー バトルロイヤル」を観てきた。雷神ソーの単独作にして三部作の最後を飾る。第一作で王座、第二作で恋人ジェーンのために戦ったソーが、本作では窮地に立つアスガルドの民のために戦う。

戦いの中、ソーの見る悪夢。それこそ烈火に包まれるアスガルドであった。やがて幽閉されたオーディンは再会するソーにアスガルドの危機を伝えるのだった。まもなく悪の女王ヘラが現れる。

原題の「ログナロク」は世界の終末を意味するが、ソーとヘラの無双同士の戦いはCG絵巻で食傷気味であった。

ただ本作の魅力は別。世間では邦題「バトルロイヤル」に異論も、劇中にツェッペリンの名曲が流れる中、前二作と異なるハイテンポなノリに思わず納得してしまった。もちろんソーの傍らに好敵手ロキの存在は欠かせない。クリス・ヘムズワースもさることながら、トム・ヒドルストンは最高だ。特に今回の兄弟二人の応酬は円熟味を増し、思わず笑ってしまう事が多かった。

その要因としてMCUからの外血「ガーディアン・オブ・ギャラクシー」の世界観による部分が大きい。ただ個人的に未見であり、何となく脳内補完で問題は無かった。しかし本作を楽しむために前二作は必須。だからこそのギャップも楽しめる。ドクター・ストレンジとのやり取りも面白かった。またソーと「アベンジャーズ」のツートップを組むハルクも他作と異なり、お笑いパートを受け持つ。そこも新鮮だ。

確かに本作は心に訴えるもの、テーマらしいものもなく、傑作とは言い難い。ただ「アベンジャーズ」で見れないソーの個性を知るには必須。「アベンジャーズ」次作に繋がるであろう、その流れを知るためにも重要な一作だ。

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2017/10/27

「ブレードランナー 2049」を観る(ネタバレ無し)

前作から30年後を描く続編「ブレードランナー 2049」を観てきた。前作監督のリドリー・スコットが制作総指揮、「メッセージ」のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品。主演のライアン・ゴスリングに加え、前作の主人公デッカード、ハリソン・フォードも登場。レプリカントを巡る陰謀と謎に迫る。

2049年、捜査官Kはかつて反乱を起こした旧型ネクサスを追っていた。容疑の掛かるサッパーに接触したKは処分(逮捕)するも、サッパーの口にした言葉が気になっていた。調査を進めるKは現場に植えられた木に”ある"ものを見つけるのだった。

サイバーパンク、ディストピア、ビジュアルとその先見性から名作SFの誉れ高い前作。本作はテーマと方向性を押し進めつつ、新たな視点で作られた続編だ。冒頭の30分は今風、やや洗練され過ぎかと思ったが、2時間40分の上映時間ずっとスクリーンに見入っていた。

前作からの世界観はシームレス。建物、スピナー、街中とミニチュアを使った前作に沿い、加えてヴァンゲリスの音楽を踏襲したハンス・ジマーらによるスコアに違和感はない。あくまで30年後の世界。ネオンにある明らかなタイアップ群は巨額の大作ゆえに目を瞑ろう。

物語は主人公Kが自らの問いに答えるべく、謎を追う姿が描かれる。その問いこそ前作のテーマ、技術が進む中で人間と機械の境界、原作タイトルのエッセンスに溢れている。前作から飛躍した設定も年を経たデッカード登場の必然ともなる。ドゥニ・ヴィルヌーヴは前作の韻を踏みつつ、こうしたテーマの数々を巧みに紡いでいく。

だから前作を観てからでないとほぼテーマも内容は伝わらない。前作、レイチェルに惹かれたデッカード、ロイの死に様に共鳴した人なら、今回の登場人物たちにも感情移入できるだろう。それも前作を何度も観て、熟成されてきた想いゆえなのである。本作でその想いはより深く掘り下げられていく。そして終わってみてもう一度観てみたい思わせる。

あと個人的に完全男目線、本作に登場する女優陣に目を奪われた。特にKのパートナー、ジョイが見た目共々良いです。Kとの関係がまさに"今"を映している気がしてならない。またディストピアに徹した前作と比べ、本作は少しだけ温かさも垣間見える。その一つが雪景色だ。ライアン・ゴスリングの表情共々、情緒的で佇むKが美しかった。

追伸.
今回も様々な謎が提供されるが、全て回収される訳ではない。またエドワード・ジェームズ・オルモスがかなり体格が良くなっていたのは驚いた(苦笑)

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2017/10/18

「ドリーム」(原題:Hidden Figures)を観る

今日は映画「ドリーム」を観てきた。原題は「Hidden Figures」。隠れた人々、肖像、数字など。本作を観た後だと尚更、その意味合いが深いものだと感じる。あえてこの作品の欠点を挙げるなら、安易な邦題だけだ。今年観た映画の中で屈指の出来である。

1961年アメリカ、NASAに勤める黒人女性のキャサリン、メアリー、ドロシー。時は公民権運動の最中、彼女たちは社会や職場での差別を受けつつ逞しく生きていた。だがアメリカはソ連との宇宙進出競争も世界初の有人宇宙船開発で遅れてしまう。テコ入れを図るNASAの中で組織と戦いつつ、彼女たち3人は徐々に頭角を現わしていく。

50年経った今だからこそ、まるで滑稽に思えるエピソードが続くが、肌の色、男女間等、彼女たちを待ち受ける壁ゆえの出来事。当時立ち向かう心中は計り知れず。だが自らの才能を活かし、新たな挑戦へ時代を開いていく。NASAへの貢献はエピローグの通り。本作はもう一つの「ライトスタッフ」だ。

本作を観ると、NASAがソ連に遅れをとったのも納得いく部分もある。その象徴的な出来事としてコンピュータの導入が描かれていくが、そこが何とも。ドロシーの先見の明が無ければ、どうなっていたのだろうかと思う。

ディテールは理系だが、本作の魅力は時代を生きた彼女たちの姿にこそある。とにかく3人を演じる女優、タラジ・P・ヘンソン、ジャネール・モネイ、オクタヴィア・スペンサーが素晴らしい。時に笑わせ、だが強く意志を通す姿は心に響く。特にキャサリンが隔離された事務所との行き来の果て、ハリソンに直談判する姿は涙無しに観れない。

60年代、差別の時代の反面、その氷解も感じる。発射準備中のグレン飛行士の言葉が心強い。この作品の描くアメリカは好きだ。良いアメリカを象徴する秀作である。

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2017/10/14

「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」を観る

シリーズ最新作「猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)」を観てきた。オリジナル版シリーズ、リ・イマジネーション版、そして知る人ぞ知るテレビシリーズと親しんできた「猿の惑星」。いよいよマット・リーヴス監督・脚本によるリブート版がクライマックスを迎える。

人類との戦いから機を待ち、身を隠すシーザー達。だが大佐率いる軍隊に隠れ家を急襲され、多くの仲間を失う。仲間と別れ、怒りを露わに復讐を誓うシーザー。大佐たちのアジトを目指す中、民家に人影を見つけるのだった。

リブート版の特徴である高潔さがより色濃く、一方で盟友コバに手を掛けた負い目に苛まれるシーザー。そして危険が家族に及び、自分の姿がコバと変わりない事に悩む。そこに最強の敵である大佐、彼が知る事実に大きな決断を迫られる。

冒頭に大きな出来事があるが、その後前半は淡々と進む。物語のダイナニズムとしては前作が勝るが、終盤に結びとしての盛り上がりが待っている。三つ巴の決戦の後、シーザー達の末路はオリジナル版「最後の猿の惑星」を彷彿させるものがある。またシリーズのファンとしてはオリジナル版へのリスペクトが散見され嬉しい。

アンディ・サーキス演じるシーザーはモーション・キャプチャーながら、ハリウッド最上級のVFXで表現される。このリブート版の強み、猿達の存在感、画面での融合は本作最大の魅力。それだけ物語に没入できる。またウディ・ハレルソン演じる大佐も一見冷徹、だが単なる悪役に収まらない役割を担う。

「猿の惑星」の魅力は猿同士(または人類)のコミュニケーション。そこに生まれる対立は我々の抱える問題を暗喩するものであり、指導者の理想像がシーザーなのである。ちなみに8日後に控える衆院選。「自ら倒れても志捨てず」という指導者は今の世の中...居ないでしょうけどね。そんな輩にシーザーの爪の垢を煎じて飲ませたい。

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2017/10/07

「ベイビー・ドライバー」を観る

今夜は盟友N氏と「ベイビー・ドライバー」を観てきた。「ホット・ファズ」のエドガー・ライト監督による、カーアクション青春逃走劇と日本語で書くと固いが、まるで「平成のパルプ・フィクション」。まずは何よりノリが身上の物語だ。

白昼の銀行強盗。通称”ベイビー”は彼らを助ける凄腕ドライバー。ドクにより強奪チームは招聘されるが、ベイビー以外は常に適材適所の人材が選ばれていた。そんなベイビーはウエイトレスのデボラと出会う。

冒頭、赤のスバルWRXによるカーアクションが鮮烈。曲の刻むビートに合わせ編集された画面が心地いい。台詞回しや銃弾さえビートを刻む。ベイビーは歴代iPodを使い、シーンに合わせ音楽を使いこなす。いや、この映画全体で常にベイビーや登場人物たちの心情をその選曲が表している。そしてiPod classicにクリックホイール操作と一挙手一投足、何処かドライブ感を誘う。

少ない登場人物も整理され、人間関係や人となりが伝わる。ベイビーの里親とのシーン、エピソードは音が身上の作品らしい。そんな中でもジェイミー・フォックス演じるバッツの存在が怖い。やがてチームの計画に狂いが生じ、ベイビーの運命を変えていく。

ただベイビーとデボラの行く末の描き方が惜しまれる。やや蛇足。ベイビーの人となりはそこまでの伏線で十分。もっと甘酸っぱく、バッサリ切ってしまっても良かったと思う。とはいえ、最上級のカーアクションが楽しめだけでなく、若者が主役らしい疾走感と音楽が心地いい作品だった。サントラを買ってみようかなぁ。

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2017/09/24

「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」を観る

今日は「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」を観てきた。マイケル・キートンが”創業者"レイ・クロックを演じ、マクドナルド兄弟との出会い、システム化された厨房にフランチャイズ経営、そして全米へ拡大。その顛末が描かれていく。

1954年、セールスマンのレイはミキサー機を売り歩くも鳴かず飛ばずの日々。だがそんな中、6台のミキサー機の受注に成功する。驚きに受注元を訪れるレイ。そこはマクドナルド兄弟のハンバーガー店だった。流麗にシステム化された店舗に触発されたレイは、兄弟とのフランチャイズ経営に乗り出す。

自己啓発に溺れるも50代のしがないセールスマンが、運命を感じた瞬間に根気と信念で成り上がる。観ていてその姿に惹き込まれていく。人生の歯車があった時、彼は何もかも手に入れる。金と野心は人を呼ぶ、そんなレイにアンチヒーローならお任せのマイケル・キートンが良く似合う。

スピーディーで現代的な演出は、50年代を彩るアメリカの風俗文化共々何とも心地いい。特にマクドナルド兄弟がシステムを生み出す過程が面白い。彼らは優れたイノベーターだったが、レイの嗅覚が捉えたのは彼らのシステムだけでは無かった、その拘った真の”ヒミツ”に納得。そんな秘話に反し、レイも「まくど」と称する関西に苦笑するだろう。

レイの拡大路線に対しマクドナルド兄弟が拘った品質管理は、日本マクドナルドで起きた事件を先読みしているようで興味深い。ファストフードの裏側、後半に描かれるシェイクの顛末も可笑しい。これなら吉野家やココイチにでも大きなドラマがありそうな気がする。

殺しもエロもない2時間ながら、今年屈指の面白さ。仕事につらさや迷いを持った人になら元気を与えてくれる。ただこの映画を観たからと言って、マックが食べたくなるかという訳ではないけれどね。

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2017/09/17

「I, the jury」(探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!)米版Blu-rayレビュー

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DVD化まであれ程長い年月が掛かった「I, the jury」(探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!)が、あっけなくDVD化の翌年にBlu-ray化されていた。

ただあくまで米国の話。米版DVDの時と同じ米Amazonのアカウントを使用、今回は何と9日で送られてきた。ちなみに2年前は2週間。日本のAmazonプライムはやりすぎの感があるが、確実にデリバリは早まっている。価格は送料込で$27.29、約3,000円だ。

ちなみにこれまでの記事はこちら。
「I, THE JURY」のSoundtrackが来たー!(2013/10/1)
「I, the jury」(探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!)米版DVD日本最速?レビュー(2015/6/27)
「探偵マイク・ハマー/俺が掟だ!」国内版DVDを買う(2016/5/30)

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DVD版は20世紀FOXからだったが、Blu-rayはKino Lorberという会社からのリリース。クライテリオンみたいなマニアックなビデオシリーズのようだ。一応、パッケージの裏にはFOXが連名されている。

視聴はテレビ:ソニーBRAVIA KDL-42W802A、プレーヤーパナソニックDMR-BRG2020。音声再生:アンプはデンオンPMA-390REとマトリクススピーカー凱旋門の組み合わせだ。

英語字幕無し、音声はDTSという仕様。残念ながらモノラル音声のため、音のレンジ、迫力にDTSらしさは無い。だが映像共々、ビル・コンティ作のオープニングテーマは何度聴いてもいい。

別音声で映画史研究家のコメンタリーを含むが、本編と同じく英語字幕無しで私には認識困難。他の2作を含む予告編付。DVD同様、チャプターは切ってあるが、こちらの好みのシーンとは言い難い。

さてBlu-ray本編、DVDに比べHD収録である優位性はある。ただ全編、それを謳歌できる程のリストレーションは行なっていない。暗部の表現はマスターの影響でノイジーで銀塩混じり。ある意味、1980年代アクション映画らしい味な部分と言える。ちなみに規制用のボカシは無く、米盤DVD相応だった。

一方で屋外や明るいシーンでは解像度が上がる。モブシーン、イエローキャブの艶っぽさ、その表現等がいい。最新作の解像度には及ばないが、Blu-ray化の恩恵を感じられる。これまで「I, the jury」は米盤DVD、国内盤DVDの選択肢があったが、品質は間違いなくこのBlu-rayが一番だろう。

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2017/09/10

WOWOWで「すばらしき映画音楽たち」を観る

WOWOWで録ってあった「すばらしき映画音楽たち」を観た。タイトルの通り、映画音楽に着目したドキュメンタリー作品。ただ原題が「SCORE」である事から基本オケが対象。80年代の主題曲、サントラブームに関わる内容は触れていない。

本作は映画音楽の歴史を追ったものであるが、前半は製作過程、特に使用する楽器の幅の広さに目を奪われる。作品の多様化で使う音は劇的に増えた。倉庫に溢れる楽器群、端から見て使い方が解らない程。楽器直に白マーカーでコードが書かれてるものもあった。一作の音のために買った楽器をそのまま返品するエピソードが可笑しい。

70年代以降のシンセ、ジャンルの多様化はあれど、やはりオーケストラこそ映画音楽の本丸。20世紀、21世紀の映画音楽はクラシック音楽と並ぶ最後のオーケストラスタイル。そこで欠かせないのが、ジェリー・ゴールドスミスとジョン・ウイリアムズの二人。共に天才的でキャッチーなスコアを提供してきた。

特にジョン・ウイリアムズ。誰もが一目置くのは当然。「スターウォーズ」でのスコアは言うまでもなく、スピルバーグ作品との関わりは当時のインタビューを交えて面白く観た。またクリストファー・リーブが「彼のスコアが無いとスーパーマンは飛べない」と話すのが可笑しかった。

そしてダニー・エルフマンやハンス・ジマーら、そして映画音楽以外のジャンルからの参入に触れられていく。映画製作での音楽の重要性に加え、近年は商業的成功を担う立場。ヒットメーカーのハンス・ジマーでさえ、その負担を感じると言う。大作の中には「歴代興収トップ20に入らないとペイしない」と嘆く関係者のインタビューが痛々しい。

おそらくユニバーサル系製作配給のためか、他の映画会社への掘り下げが少なめなのが惜しい。ただ作曲家各々の一人でドキュメンタリーが一本できる程の人たちばかり。いずれ観る機会も出てくるであろう。本作はその導入として映画音楽好きなら観て損はない。

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2017/09/09

「ダンケルク」を観る

今日はクリストファー・ノーラン監督作品「ダンケルク」を観てきた。「ダークナイト」シリーズや「インターステラー」等、フィクション作品を撮ってきたノーランが描く史実作。

舞台は第二次世界大戦の西部戦線、ドイツ軍により侵攻されたフランス。同盟国である英国軍はダンケルク撤退を余儀なくされる事になる。本作はダンケルクの海岸線、同じく空の攻防、イギリス本土からの救出船からの三つの視点で描かれていく。

この作品で挑戦的なのは、まず三つの視点が別の時間軸で進んでいく事だ。だからあるシーンでは夜なのに、繋がる別のシーンは昼間というのもある。冒頭三つの視点に対しワンポイントでテロップが出るので、それを念頭に置かないと戸惑うかもしれない。

もう一つがセリフが少ない事。本作が脱出劇、救出劇ならではの状況から、その必要性はないかもしれないが、反面キャラクターへの感情移入は排除されている。だから三つの視点共、観客の拠り所を失っている気がする。しかも状況だけで話が進むため、前半から作品に没入できない。これまでのノーランらしい卓越したストーリーテリングは感じず。ただ訪れる理不尽な死、味方同士の倫理観の崩壊、戦争映画特有の空虚感等は伝わってくる。

ただ本作にこれまでの戦争映画のようなカタルシスは無かった。いくつか挙げられるが、例えばドイツが目に見えぬ敵で、メッサーシュミットと銃爆撃しかその存在が描かれないとか。ダンケルクは負け戦であり、本作の主題があくまで生き残りであるとか...

この作品で秀でているのは音響設計だ。レンジの広く爆音も強力。スピットファイアーのドッグファイト、海岸線での爆撃、密室となった船内でのやり取り等、戦火の中に飛び込んだ感が強い。一方で映像から得るドッグファイトの迫力は、これまでの戦争映画を超える事はなかった。

ちなみにIMAXカメラで撮られたためか、シネスコ上映ながら上下にマスクが入る。できればスクリーン目一杯の大きさで観たかった。やはり本作はIMAXシアター専用の作品なのだろう。

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2017/08/25

「ワンダーウーマン」を観る

今夜は「ワンダーウーマン」を観てきた。DCエクステンデッド・ユニバースの一つであり、「バットマン vs スーパーマン」で初お目見えしたあの彼女が初タイトルとなる。ザック・スナイダー製作、女性監督パティ・ジェンキンスによる作品。

孤島に住む女性だけのアマゾン族は来るべき敵に備え、訓練に勤しんでいた。王女ダイアナはそうした中で育てられ頭角を現していく。だが彼女の出生には秘密があった。そんなある日、ダイアナの目の前に飛行機が墜落。乗員を助けに海へ飛び込むのだった。

ザック・スナイダー色の強いDCエクステンデッド・ユニバースにあって、これまでは物語の弱さが目立っていたが、本作はその心配が少ない。マーベルに対しDCの狙う客層はやや高めだから、大人の鑑賞にも耐える。前半はダイアナの出自、後半は飛び出した世界と戦争、ラスボスとの対峙が描かれていく。

ストーリー展開は何となくマーベルの「キャプテン・アメリカ」の第一作に似た感じ。ただ本作ではトレバーとの出会いにダイアナの戦うさだめを与えていた。戦火の中、爆音でやられた中のやりとりが泣かせる。作戦を帯同する仲間もいい。そして「バットマン vs スーパーマン」にも登場したあの写真に繋がる。

「バットマン vs スーパーマン」でスーパーマン以上に活躍したダイアナゆえ、ラスボスとなる相手に不足なし。ただ如何せんザック・スナイダー色に染まるバトルは一長一短。能力を魅せるにはいいが、食傷気味に感じてしまうのはマーベル以上にCG頼り、CG臭が強いゆえか。

それでも「ジャスティス・リーグ」への伏線、かつてのテレビシリーズで育った興味等、観る動機に応えてくれた出来だった。

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