2023/04/22

明日は統一地方選挙なんだけど

明日は統一地方選挙、後半戦の市議会議員選挙なんだけど、とにかく候補者も多くてまず選挙カーがうるさい。選挙が終わればダンマリなのにここぞとばかりに大騒ぎ。散歩に出れば交差点を立ちはだかるように演説中。あえて遠回りし避けて逃げる。

市議会議員、県議会議員、国会議員とヒエラルキーを上がる程に距離は遠のく。ただ市議会議員は身近ゆえにいろいろと聞こえてくるものは多い。そんな中で妻からの話、今回候補で現役議員に知る者がいるという。それは前回立候補のさらに前へ遡る。

妻が当時、PTAの役員をしていた頃。地域の役員が集まり、市の子供向け行事の運営を任期の一年間任される事になった。やる気無しでも頑張る妻のような人もいれば、ただ自己顕示欲の塊のような人もいる。しかも有言実行とは限らない。そんな人に限って金だけは持っているし。

口は出しても時間通りには来ない。自分はちゃんとやりました顔で去る。そいつの周りは悪い話だけ。自分はいずれ市議会議員になると触れ回っていたという。前回の選挙、金と組織力で突破。しかも今回は最大与党公認も貰っている。いずれ県を飛び出し、国まで行ったらと....あくまで妻の話からだけど。

まぁ、その最大与党も類は友を呼ぶ集まりで彼らのパーソナリティーは想像に難くない。市議会議員も国会議員も近からず遠からず。今も選挙カーから「未来の子供たちのためにがんばります!」と寝た子を起こす大声がこだまする。だからこそ冷静に人と実績が判る範囲で投票先は選びたいと思うけどね。

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2021/08/13

「なぜ君は総理大臣になれないのか」を観る

Netflixで「なぜ君は総理大臣になれないのか」を観た。

小川淳也衆議院議員17年の政治活動を追ったドキュメンタリー映画。官僚出身の小川氏がその志の下、地元香川県高松市から出馬。当時、民進党に所属していた同氏。ライバル候補との激戦に比例区当選も党内で辛酸を舐めての葛藤。だが2017年の衆院解散選挙で大きな決断を迫られる。この映画はその選挙戦を中心に観る者にタイトル通りの問題を問う。

小川氏の人となりは見ての通りにウソがない。それだけを見せたいのであれば、ただの宣伝映画。しかし本作は違う。政治活動のアピールはあっさり。作中のクライマックス、家族総出で戦うドブ板選挙。中堅議員でありながら地元を離れられないジレンマ。それだけ接戦という事。そして何と相手はあの平井卓也氏、現デジタル相なのである。

小川氏僅差敗北も善戦というべきところだが、政治姿勢と選挙は別物と痛感させられる。平井氏がどんな戦法を繰り出したかはその地盤を見れば良く分かる。正しい事を言っていても最後はパワーゲーム。さらに党の空中分解と小池新党が小川氏の立場を悪くしていく。仁義を通すか否か、苦悶の小川氏に対し地元の支援者の声が鋭く突き刺さる。

最も印象的だったのは小川氏のお父さんの言葉。真摯な姿勢がゲテモノだらけの政治の世界に合わないと言うのだ。観ていてもそう思う。世襲でなく、小川氏の家族は政治に執着がない。そんな時「なぜ君は総理大臣になれないのか」というタイトルは深い。それでも生活を投げ打って、政治に打ち込む姿勢は玉石混交の中にあっていい。ずっと志を秘めて。だが彼の言う活動期限、50才に差し掛かっている。

小川氏、大島新監督との会食に政治評論家田崎史郎氏が登場。正論で攻める小川氏。だが安倍シンパの田崎氏の前、掌の上で弄ばれているようだった。ここでもタイトルの重み、深いなぁと思う。

コロナ禍、自民党に対する逆風は増しているものの、彼らの独裁的な状況は変わらない。菅総理はキズの浅い機会で解散を狙っているが、それを致命的なものにするためには準備が必要。もし小川氏がそう望むのなら、タイトルを覆す覚悟を彼が世間に見せる時なのだろう。

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2021/07/18

「連続ドラマW 華麗なる一族」を観る

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WOWOWで放送していた山崎豊子原作「連続ドラマW 華麗なる一族」全12話を観終えた。「阪神銀行」を中核とする万俵コンツェルン。政財界に多くのパイプを作っていく総帥、万俵大介。高度経済成長期の日本を舞台に彼の大いなる野望が描かれていく。

これまでの山崎豊子原作ドラマ、映画に共通するスケールの大きさ、重厚さはこの作品でも健在。しかもWOWOWらしく時代考証、映像が素晴らしい。木村拓哉色の強かったTBS版に対し、本作は中井貴一、向井理演じる万俵親子の確執を丁寧に描き、ご存知のあの結末へ向かって進んでいく。

万俵家に高度経済成長期当時の財閥系のしがらみが映る。山崎さんは綿密な取材をされる方。政略結婚当たり前、政財界の真実を登場人物に投影しているだろう。そんな彼らの背景と関係性を見ていると、そんな中で育てられてきた前総理夫妻の傍若無人ぶりに思わず納得させられてしまう。

物語で印象的な万俵大介の冷徹、非情さ。中井貴一の好演、本心を隠すうわべだけの笑みが怖い。小が大を喰う合併の代償はやがて知る真実に大介自身が揺れる。それをも踏み台にする国が画策した銀行同士の再編は我々の目を通して今に至る。毎度ながら原作者山崎豊子の先見性に恐れ入る。

石坂浩二の永田大蔵大臣の見かけによらぬ腹黒さ、六角精児の大同銀行副頭取の狸っぷりも見どころだが、やはり内田有紀の悪女が印象的。対照的な正室麻生祐未との女の戦い。そして大介以外の万俵家にとって閨閥作りとの戦い。

印象的だったのは、合併抗争に敗れた三雲が万俵大介へ放つ言葉。最終回のこのセリフを全ての政治家に捧ぐ。特に嘘だらけの前総理に...
「孟子の教えにこんなものがあります。天下を得るには一つの不義もなさず、一人の罪無き者も殺してはならぬ」

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2020/09/16

令和ディストピア

自民党新総裁誕生、今日には新総理選出の運び。とはいえ、"政権の継承"を謳う新総理であるから、7年半からの前総理継続政権でもある。こんな時に、コロナ禍なのに同じ政治が続くんだと嘆く。これまで以上の第3波必至の冬に向かって不安しかない。

いつの頃からだろう、コンプライアンスを横睨みする社会となった。コンプライアンス=法令遵守、一見当たり前の事。ただコンプライアンスより、求められるモラルはいい加減なものだ。例えば敬老の日があっても、老人を敬うような法律はない。後期高齢者に年金支給繰り下げ。挙げ句、定年延長なんて言い出す。

法律以前のモラルがいい加減だから、
コンプライアンスなんて言われてもヘソで茶を沸かすようなもの。実社会はその歪みに喘いている。先の高齢者問題も然り。パワハラ、モラハラでニュースとして噴出するのは氷山の一角。長いものに巻かれろに閉塞感。その反動で「半沢直樹」がウケているのは当然。

前政権以降、よりメディア支配が強まった。2016年3月、一部報道番組のキャスター交代。パーソナリティの強い彼らの降板劇はその一環。かつて某ラジオ局の朝の報道番組もかつては中道だったが、今は政権寄りとなり、毎度ダイヤルを合わせなくなった。そこの夕方の番組も政権向けにお上手なコメントばかりで辟易。

電波メディアを抑え、ネットにSNS頼りの国民の意思コントロールは簡単。明細不要の内閣官房機密費でやりたい放題。多数派工作に印象操作。でもそれってアジア大陸の某国の政策と対して変わらない。コンプライアンスなんて口にするのも馬鹿馬鹿しい。残念ながら子供の頃に夢見た世界はディストピアとなった。

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2020/08/30

WOWOWで「i-新聞記者ドキュメント-」を観る

WOWOWで録ってあった「i-新聞記者ドキュメント-」を観た。映画「新聞記者」の原作者である東京新聞の望月衣塑子記者に迫ったドキュメンタリー。彼女を追っていくうちに映画「新聞記者」とリンクしていくのに気づく。映画「新聞記者」とセットで観ると面白い。

沖縄辺野古、大阪、福島、そして東京と取材場所での望月記者に密着。見どころは記者会見での菅官房長官と望月記者との攻防。これまでテレビを通して見てきたものも、記者目線で観ると印象は違う。取材現場での事実、齟齬を突いていく望月記者。対して官房長官は一語で退ける悪役。菅氏の目線と言葉の冷たさが印象に残る。

限られた時間、25秒おきに邪魔する報道室長の司会も不快だし、質問は2問までなんていう暗黙のルール(望月対策)まである始末。本作の森監督は自分の目で官房長官会見を映像に収めたいと活動するが、そのハードルの高さに打ちのめされる。本作は森監督自身のドキュメンタリーでもある。取材のストレスは終盤突然挿入されるアニメーションに昇華されたよう。

そのハードルこそ平成24年に示された記者会見ルールに遡る。平成24年は総理大臣に復帰した第二次安倍内閣発足と時期が重なる。そうここまでのマスコミ規制は総理周辺が作ったものなのだ。徹底したマスコミ対策。海外マスコミが見た違和感、国内マスコミの偏向等、次々に問題提起されていく。

ピリピリしたムードをいい意味で壊してくれたのが、取材先での籠池夫妻。特に奥さんが可笑しい。監督を含めた撮影スタッフに菓子を配る姿が微笑ましく、最後に旦那さんに一句詠ませる。彼らを含め、安倍総理周辺に翻弄された人々にも触れる。法廷を出た直後、伊藤
詩織さんの涙が印象的だった。

一昨日、安倍総理が辞任を発表し、この作品を見る目を変わった。菅氏も出馬に色気が出ているよう。でも約8年この政権を裏支えしてきたのは菅官房長官。「野望の階段」でいうフランシス・アーカート、フランシス・アンダーウッドなのだ。いよいよ俺の出番?参院選を追う映像もあるが、安倍政権下の選挙運動は異常。6度の大勝、自民の成功体験は今後の不安を予感させる。

一方、本作の望月記者に戻ると、取材先でのバイタリティ、歯に衣着せぬ話術が目立つ。人を惹きつける力。野党関係者が黙っていないだろうが、望月さんにはマスコミ、記者として頑張って欲しい。ジャーナリスト出身の国会議員って印象あまり良くないから。

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2020/08/29

総理辞任に思う事

会社帰りの車の中、ニュースが流れる。「総理辞任」別に何も驚かなかった。8月末には連続在任日数が歴代最長となる一方、今月に入り二度に渡る通院が報道。自民党内で次期総理への動きも表立っていた。そして総理の辞任会見。「お疲れ様」と言う人もいるだろうが、私はそう思わない。

最近、Netflix版「ハウス・オブ・カード」、そのオリジナル「野望の階段」と2シリーズを観て改めて権力者に興味を持った。大統領、首相となれば国のトップ。1期4年をどのように進めるかがカギとなる。安倍総理のライフワークは憲法改正だった。

2期8年、強引早計な手腕から総理の夢は果たせず。コロナ禍以降は初期流動、アベノマスク等で迷走した。総理が何かをしたかと言われれば、総理大臣を2期在任した事か。

最も忘れてはならないのが森友加計問題。改ざんと自殺者を出した程の大事件。しかしこの一年近く展開はない。検察も人事絡みとなれば無言の圧力もあろう。有力マスコミは総理のお友達だから印象操作はお手のもの。昨日の会見も志半ば、勇退という印象作りに寄与していた。

個人的にファーストインプレッションを大事にしている。ただ仕事上で表情、言葉使い、行動等、初見が悪くとも実はこの人頑張っていると驚かされる事もある。その場合、下げからアゲだから悪くない。だが初見でイメージ売りしている場合、やがて馬脚を現す事になる。

美しい国、憲法改正、東京オリンピックにアベノミクス。総理の政策は全てイメージ売りで虚業みたいなもの。自分の経済政策に自らの名を冠すなんて最悪、自分で呼んで自分に酔っていた。彼の行なった政策で国民生活に影響を与えたのは8%、10%と二度の消費税増税しかない。

とにかくファーストインプレッションから最悪。一度目の総理就任以降、ずっとあなたが嫌いでした。一度投げ出した職に就いたのも不安だった。奥さんの件も国を蔑ろにした証拠。助言を聞かずに頑な。逆切れするあなたの姿、本当最悪でした。

一つだけフォローさせてもらえれば...平成以降、何かをやり遂げたと感じる歴代総理はいないと思う。もちろんその時々の政治課題があり、一様に評せない。先の「野望の階段」で主人公は銃弾に倒れて任期を終えたが、安倍総理は自分で幕引きしただけマシか(いやそうじゃないでしょ)。

今は総理への労いの言葉より、速やかにコロナ禍への対応作りを与党、国会にお願いしたい。一部の古参に囚われず、最大限の努力と政策を。季節が秋から冬になった頃、最悪の事態だけは避けたい。本当に数ヶ月後が心配だ。

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2007/09/17

Mr.小泉のスーパー・イリュージョン

 安倍総理辞任、突然の総裁選に揺れる自民党。福田氏優勢に大勢は決まったようなものだが、『一寸先は闇』の政治の世界、この後何が起こってもおかしくない。とはいえ、福田氏大勝となれば派閥政治の集大成、乗員(ポスト)を上回り、バランスを崩したままの出航。クールでポーカーフェイスの福田氏の舵取りは、彼の真価を問われる事になる。ただ既に現内閣の継続を明言したのは正解だし、一旦足場を整え直す時間は必要だろう。そんな醸し出すしたたかさは福田氏の持ち味、福田マジックである。

 一方、麻生氏にとって、まず少数派取り込みや党内票崩しよりも先に、世論に訴える戦術に打って出た。渋谷を離れ最初の演説場所に秋葉原が選ばれたのも、最も彼の支持が厚い地盤であるがゆえである。大手新聞の世論調査の30パーセント弱の支持は、何気に年齢30代未満の層に一致してくるから不思議。ヤングの麻生、アダルトの福田、まさに世代の代理戦争的様相である。果たしてアキバ発の麻生マジックは奇跡を起こすか。

 そこでクローズアップされたのが、小泉チルドレンの動向だ。公示前、一部有志が小泉前総理を担ごうと奔走。しかし親分は立たなかった。しかも小泉氏は福田氏支持を打ち出し、混乱を色濃くする事になった。これら行動がいずれ来る衆院解散を睨んだもの、保身と言われても仕方あるまい。見た目はアダルトながら、キャリアはヤングな小泉チルドレンは果たして福田、麻生のどちらを選ぶか。長年慣習化された派閥の論理は、そう簡単には壊れない。いや壊れたと国民に見せた小泉マジックの巧みさゆえだろう。

 一部評論家は『小泉立たず』の根拠に、タイミングと新党設立が挙げている。しかしその可能性は微妙。小泉氏は一匹狼的な立場ながら、実際は最大派閥、町村派の一人でもある。それが在任中、当時森派だった事が功を奏していたのは事実。強行した郵政民営化の混乱も、湿気たチーズと森元総理の愚痴でかき消された。例え小泉氏が新党を立ち上げたとしても、最大政党となれる根拠が無い。それを判っているから再び表舞台には出ない。仕掛けるふりをして、目立ちたいだけなのだ。それもまた小泉マジックなのである。

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スーパーイリュージョンといえば「ハイキングウォーキング」

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2007/09/12

総理と呼ばないで

 年金問題に参院選惨敗、あれだけ政権維持を固持してきた安倍総理が突然の辞任。アイドル小泉前総理の勇退後、それまでの政権形骸化を露呈。カリスマ無き総理に矢継ぎ早、紛糾する問題の数々。主導権を失った死に体も、退かない意志で起死回生を狙ったが、期限迫るテロ特措法の延長で更なる頓挫。お手上げのワンサイドゲームの中、舛添厚労相の活躍に一筋の光明が見えたが、総理の打点とはならなかった。

 総理退陣なら、次の政権が頑張ればいい。ただ今、最も危険に思えるのが、与党自民党の形骸化である。まず引き継ぐ資格ある者がいるとは思えない。仮にいたとしても、誰が総理になっても政権維持は難しい。仮に大方の予想通り、麻生総理誕生となっても、衆院解散後に再び同じ座につける公算は少ない。選挙で実績無き小泉チルドレンは疲弊し、自民党は結党以来、大きな岐路に立たされる事になる。

 そこで聞こえてくる小泉擁立は、意外に自民党内部が求める最も大きな声かもしれない。もちろんチルドレンたちも心強い。やはり選挙を勝つ人気は捨て難いからだ。果たして火中の栗を拾うだろうか。もし拾うのであれば、ボクにとって小泉前総理に対する見識が大きく変わる出来事。そして政権奪取を狙う民主党小沢代表が最も恐れるシナリオは、実はこの流れではないか。

 本音を言えば、辞める安倍総理本人が今こそ「しょうがない」と言いたかっただろう。しかも心のほっぺには絆創膏を貼りたい程。そして週末には、自らの脱税スキャンダルが報じられるという。今となっては、総理自身が内閣の集大成を自ら演じている感もある。とはいえ、故松岡元農相の末路だけは真似ないで欲しい。劇的だった小泉劇場の後、安倍劇場の終幕が死で終わらない事を祈る。

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2007/08/05

祭りのあと

 夏祭り参院選を終え、お盆休みを前に安倍総理は炎上状態。歴史的大敗とマスコミは焚きつけ、意気上がる各派閥。党の結束を旧派閥政治への回帰で実現したいのは当然。特に前内閣以降、鳴りを潜めた面々からすれば、今こそ大いなるチャンスといえる。ただ世論はそれを望んではいないし、そこに生まれたねじれ現象は、政界再編の起点となるかもしれない。既に自民分裂を予見した動きも聞こえてきている。今後、かつぐ神輿(みこし)はいくつ出てくるのだろうか。

 戦犯を前農水大臣とする声、そしてその任命権者である総理を名指し。世論の一部からも同様の意見もある。しかし実は前政権、小泉氏に起因している事を誰も指摘しない。約五年間、実態なき政(まつりごと)が、今となってボディーブローのように効いてきたのだ。郵政民営化以外、ほとんど何もやらなかった前政権のツケ。年金も税政策も後回し。気がついた安倍総理がすがったのは小泉劇場の幻影。幻影の果て、必死の訴えも世論を味方につける事はできなかった。総理はその幻影、自らのカリスマの無さに気づいたのだろうか。

 今、安倍総理に必要なのは、一つでも政治で実績を残す事だろう。本当は得意の拉致問題があったのだが、それは前総理に横取りされた形。しかも悪い事に、今や六カ国協議で日本は厳しい立場に立たされている。ならば、やはり年金問題の解決しかない。ここでしっかりと自分の手腕を見せる事。来年春などとは言わず、少しでも早い段階で結果を出し、世論の支持を取り戻す必要がある。党内が足かせとなる政治資金規正法より、まだハードルは低いはず。とっくに前総理のイメージ戦略の時代は終わったのだから。

 それにしても今思うのは、民主党小沢一郎代表の運の良さ。昨年のメール問題、前代表から受けた小沢氏の最初の大きな国政選挙が今回の参院選だった。そして過半数以上の議席に達する大勝。一年前の戦況を考えれば、ここまでの形勢逆転を誰が予想したのか。今回、徹底的に一人区を潰しにかかった小沢代表。代表就任時、一時のピークを過ぎた感があったのだが、侮る無かれ。ブルドッグ大帝、その手腕を如何なく発揮。やはり自民を倒すのは自民のDNAなのか。ただこちらも数パーセントの欠けた遺伝子(他党出身)がこれから足を引っ張るのだろうけど。

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2007/07/12

選挙次第、名前次第

 第二十一回参院選が公示され、三七七人が立候補した。選挙戦のスタートに怪気炎を挙げる各政党。そして比例区には多数のタレント候補が送り込まれている。その中にはヤンキー先生やテレビで人気の弁護士、そして某女性ゴルファーの父親等が挙がるだろう。だが考えて欲しい。彼らの顔は知っていても、ズバっとフルネーム出てくる事は少ない。ひどい時はニックネーム、例えば『さくらパパ』程度しか、一般有権者には認知おらず、意外にそのハードルは高い。

 各政党はタレントの認知度を狙って、客寄せパンダ的に出馬させている。比例区は政党名か、または立候補者の名前が書かれた票が全国的に集票されるシステム。したがって政党名が出てこなくても、パンダとなった有名人、いや候補者の名前が書かれていれば良い。しかし名前を間違えられれば無効、ニックネームもカウントされない。投票所にも候補者名簿が貼り出されてはいるが、比例区でも相当量の候補者が並ぶはずだし、そこから意中の候補者が見つかるかは有権者次第となる。

 この選挙期間で如何にこの客寄せパンダたちの名を認知させるか。まず、あらかじめ認知度の高い人を候補者に選ぶ事。芸能人は芸名での出馬が可能なため、名前は短く単純なものが理想。そこでこんな人を候補に立てたらどうだろうか。例えば『タモリ』はいうまでもなく、間違えの少ない名前の筆頭。それ以前に知名度ナンバーワン。それよりも短い名前なら『ゴリ』(ガレッジセール)。ゴリという名を間違えるほうが難しい。カタカナ名前が馬鹿げているならオススメは『猫ひろし』。下手すると『猫』一字でも票になるのではないか。つまり若手お笑いはそんな候補者の宝の山。今回の選挙は間に合わないが、各党の選挙本部の方々、本案を一考願いたい。

 ちなみに今回の選挙、フジ系バラエティー「ジャンクSPORTS」でおなじみ、あの有名馬主が国民新党から出馬する。今年は若駒競走馬のセレクトセールに出没しなかった同氏。競馬の世界を通り越し、自らが出走の舞台に立った。果たして結末はどうなるのか。ちなみに投票の際、『フサイチ』では票になりませんけど。

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