2022/11/13

「サウンド・オブ・007」を観る

今日はAmazonプライムビデオで「サウンド・オブ・007」を観た。「ドクター・ノオ」から最新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」まで音楽で紐解くドキュメンタリー。AmazonがMGM買収と同時に手に入れた007シリーズ。冒頭のロゴ通り、本作はAmazonオリジナルとなる。

ひと昔前なら映画音楽を楽しむならその作品を観るか、サントラを聴くかしか手段は無かった。それがDVDの登場により、コンテンツとして収録される事も少なくない。そこに音楽ドキュメントもあったが、新作登場のたびアップデートされるし、何しろ歴史が長い。本格的に迫ったドキュメントは本作が初めてでは。

冒頭、モンティ・ノーマン作曲による「ジェームズ・ボンドのテーマ」について語られる。本当はこの一曲だけでも時間が足らないし、ジョン・バリーと裁判になる程に揉めた出来事(以前NHK「アナザーストーリーズ」でも採り上げられた)。その辺の確執はバッサリ、だが二人の功績はキッチリと説明されていた。

そんなボンドのテーマ、主題歌、そしてスコア。ボンド映画を構成する3つの音楽要素。やはり25年担当したジョン・バリーの仕事が素晴らしい。主題歌にスコア、そしてそのアレンジとボンド色を確立していった。ただ以前のドキュメントにあった「007のテーマ」に関し、クラシック・ボンドに欠かせないものながら今回は触れられていない。

そしてジョン・バリーの手掛けた主題歌ではやはり「ゴールドフィンガー」。シャーリー・バッシーとの録音時のエピソードは知っていたが、作曲時の話は今回が初めて。そこをあの超有名俳優が自らのエピソードとして語っている。全世界で初めて聴いた「ゴールドフィンガー」はさぞかし貴重だったろう。

対してデュラン・デュランとのエピソードは最悪。共同作業を嫌ったバリーと彼らでは水と油。それだけが理由ではないが、「美しき獲物たち」を最後に007シリーズを卒業するバリー。彼の仕事は007に限らないが、今も続くシリーズは彼の存在はあってのもの。今回のバリーのインタビューは全て貴重だ。

主題歌のエピソードでは最近の作品が多くなってしまうのはやむ得ない。それでも「死ぬのは奴らだ」や「私を愛したスパイ」の件は深掘り、さらにあまり世間に評価されなかった曲の事も。ただクリス・コーネルの「You Know My Name」が取り扱われなかったのは残念。あれはクレイグ・ボンドの名曲なのに...

その代わりに同じ「カジノ・ロワイヤル」はデヴィッド・アーノルドの「My name is Bond...James Bond」をじっくりフィーチャー。「スカイフォール」「スペクター」で音楽を担当したトーマス・ニューマンが手を付けられない程素晴らしいと絶賛していたのが嬉しい。今もバリー節の後継者はデヴィッド・アーノルドだと信じて疑わない。

長い歴史のシリーズとあってエピソードは多く削られてしまったのだと思う。例えばDVDで観たマイケル・ケイメンのインタビュー。彼は80年代のアクション映画を支えた名作曲家。オファーを受けた時の興奮を伝えていた。これまでの全25作それぞれにそんな歴史があるのだろうなぁ。

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2022/09/17

ソニー ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン WH-XB910Nを買う(その1)

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ソニー ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン WH-XB910Nを買った。Anker Soundcore Life Q30がご臨終のための交替機。約26千円で購入。実はAnker Soundcore Life Q30を買った後、妻が家電店で買ってきたのがWH-XB910Nだった。ノイズキャンセリング能力はお墨付き、何より似た生活をしているので耐久性もそこそこと判断。実際壊れたという話は聞いていない。

まずQ30との使用感の比較だがパットのフィッティングが良く、ノイズキャンセリングOFFでも静粛性が高い。しかもパット交換も可能なよう。部材の選定はソニーに一日の長がある。ヘッドバンドは購入直後も硬く頭を締め付ける感じがしたが、数日使うと馴染んできた。今後、Q30みたいにヘッドバンドに亀裂が入るかどうか。ソニーとしては中級機であり、何とか3年は持ってほしい。

さて音質はQ30に対する圧勝を期待したが、そこまでいかない。まず先述の静粛性(高S/N)からモニターヘッドホン的な印象もややレンジが狭く感じる。今はエイジング期間もあって素の仕様で聴いている。低音の出具合はQ30よりも張り出すが下品なところまでいかない。なお音質はソニー謹製のヘッドホンアプリからイコライザ調整は可能。調整次第で印象は大きく変わるだろう。まぁあまり弄るのは好きじゃないけど。

ノイズキャンセリングはさすがソニー。ただQ30のノイズキャンセリングも頑張っていた事が判る。Ankerの性能はソニーの7~8割くらいかな。そもそもソニーはOFFの状態でもそこそこ外音を抑え込んでいる。WH-XB910Nでも完全なノイズキャンセルは難しいが、一般的には本機レベルで充分と思う。対して価格が倍近い上級機WH-1000XM5の世界とはどんなものか。

使い勝手は良好。ただタッチ操作は誤って二度押し(音量を上げようとしたら一時停止)する事もあった。コストでハードスイッチを捨てたと思うが諸刃の剣。Bluetooth接続はマルチポイント(2か所のうち1か所)で使えるが、優先ポイントを接続ハードで選ぶ事になるため、シングルポイント設定とした。バッテリ残量が本機だけ(ボタン一つでアナウンス)で判るのは嬉しい。

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2022/08/13

Anker Soundcore Life Q30を買う:その4 ご臨終

Anker Soundcore Life Q30を買って約1年半。ヘッドバンドの亀裂が影響したか判らないが、急に左の音が出なくなった。ハードリセットを試みたもののソフト側のトラブルでは無く、完全に左チャンネルが壊れたようだ。

たぶんQ30は音楽を聴く用途だけに特化すればコストパフォーマンスは高い製品だと思う。しかし生活に密着して使う程、耐久性に乏しい事が判った。1万円台で安かろう悪かろう。さようならQ30。しかし生活にノイズキャンセリングヘッドホンが欠かせなくなった今、すぐに代替機が必要になった。

ちなみに現行Q35はヘッドバンド構造が変わらないようなので更新対象からすぐに外れた。AnkerはU2のようなカジュアルな使い方の製品ならいいのだが...とはいえ、BOSEとかの高級ノイズキャンセリングヘッドホンは身の丈に合わない。果たしてどうすればいいか。次回につづく...

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2022/04/17

「アメリカン・ユートピア」を観る

アマゾンプライムビデオでデイヴィッド・バーンのブロードウェイショーを収めた「アメリカン・ユートピア」を観た。自身のコンサートをベースに11人編成のライブパフォーマンス、縦横無尽に繰り広げられるステージをスパイク・リーが映画化した。

この作品は目と耳から知的好奇心を刺激する。本当、ダイレクトに詞が届く人が羨ましい。冒頭、デイヴィッドが脳の模型を手に取って言う皮肉。とにかくこの作品は脳を総動員させる。この国(アメリカ)、世界で起きている事。そして身近な出来事、もっと興味を持とうよ...と。

だからといって全てが説教ではなくクール。その最たるは彼らのパフォーマンスと繰り出される音。素晴らしい演奏にマーチングバンドのように一糸乱れぬ隊形を立体的にカメラが追う。色調に留まらないライティングも面白い。「BLIND」で見せる光と影の応酬は「名たんていカゲマン」のよう。

極限まで削ぎ落としたようなコスチューム(懐かし「ストップ・メイキング・センス」デカジャケじゃないがカッコいい)に裸足。多彩なメンバー構成、聴き馴染みある「road to nowhere」まで全21曲、一つ一つがワールドワイドな味わいで届く。終盤気がつけば我が指先がリズムを取っていた。

スパイク・リーとデイヴィッド・バーンの政治志向が重なるのは言うまでもない。曲間、デイヴィッドのMCは観客、そして世界へ送るスパイス。さらに「Hell You Talmbout」はシンプルな楽曲ながらメッセージは力強く、BLMのうねりはけっして途絶えない。エンドクレジットはスパイク・リーらしくかっこいい。

テレビサイズでもパフォーマンスの凄さが伝わるが、これは劇場の大画面と音響で体感したかったと思わせる。劇場公開は日本だけらしく、ピーター・バラカンさん絶賛も頷ける。これを機にデイヴィッド・バーン、トーキング・ヘッズを深堀りしてみようかな。

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2022/04/03

3月に買ったCDたち

先月買ったCDは3枚。まずピーター・バラカンさんのFM番組「ウイークエンドサンシャイン」と映画「ベルファスト」の影響でヴァン・モリソンのアンソロジー「Essential Van Morrison」。

Essentialシリーズはレーベル主体で作られた入門編2枚組CD。以前、同シリーズのニーナ・シモンのCDを買っている。一つのアルバムを決め打ちするより、手っ取り早い。時に骨っぽく、時に情緒的なザ・大人のロック。最近「ウイークエンド....」でも取り上げられた映画「ベルファスト」のED曲「And The Healing Has Begun」がいい。

2枚目はセロニアス・モンク「Solo Monk」。先月「ウイークエンド....」で特集されたセロニアス・モンク。時同じく「オールナイトニッポンMUSIC10」の木曜パーソナリティ渡辺満里奈さんが「Solo Monk」が愛聴盤と紹介していた。接点の無いような番組同士が結んだ縁と気づき、買ってみた。

満里奈さんも寝る時に聴くと言っていたが、耳心地のいいジャズの王道で奥が深い。これという1曲より、全体の雰囲気が好きだ。

3枚目は「Never Say Never Again original soundtrack」。ラニー・ホールの歌うテーマ曲「Never Say Never Again」一曲だけのために買ったと言っていい。劇場で観た唯一のコネリー・ボンド、ガンバレル無きオープニングのバックに流れるこの曲は今も好き。

もちろん60周年を迎える本家ボンドのコンピレーションにも含まれない。Youtubeで聴く事もできるが、CDで欲しかった。ミシェル・ルグランの音楽、タンゴや短いながらのアクション曲も記憶に残る。これだけ中古が嫌で米Amazonから買ったため、円安で高額になった事、個人輸入のせいでプラケースにヒビが入っていたのが玉にキズ。

ちなみにラニー・ホールといえば夫君はハーブ・アルパート。彼といえば楽曲「ビター・スイート・サンバ」。言わずと知れたオールナイトニッポンのOP曲。常々ラジオを聴いていると、好きなそれぞれの番組や紹介された音楽の結びつきが深いと感じる。特に今回はその印象が強いな。

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2022/03/05

「ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート」【IMAXレーザー字幕】を観る

今日は「ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート」のIMAX上映を観てきた。それもアンコール上映が3月3日で終わる予定が10日までに延びたおかげ。そしてまさにビートルズを浴びるような体験だった。

内容は配信されている「ザ・ビートルズ:Get Back」のPart3後半部分。彼らを捉えた映像をバンド、ソロプレイ、見上げる観客が同じ画面にマルチ上映。これぞIMAX効果、テレビでは小さく映るプレイや観客たちが画面一杯に展開されていく。屋上を俯瞰で撮るアングルは大画面でとにかく”映える”。

一方でIMAX、大スクリーンだからこそディテールの甘さが出てしまう画も少なくない。ここはリストレーションよりも当時の撮影技術の差。とはいえフィルム撮影の恩恵、一定の解像度を持ったクオリティでIMAX上映できている。

もう一つIMAXのメリット、大画面と共に調整された音響空間だ。当時、ビルの階下で地上から見上げた人々が感じたであろう体に響き渡るような重低音。誰もがビートルズ万歳では無いのだから、"騒音"と抗議する人たちの気持ちはわかる。ただ配信視聴時同様、警官のアゴ紐のほうが気になったけど。

ジョージのコメント通り、警察の介入でルーフトップ・コンサートは終わっていく。でもその後、録音されたライブを聴く面々の幸せそうな顔。そこにのちの解散に至る悲壮感はない。映像、音共々、世界一のロックバンドの記録として本当にカッコいい1時間だった。

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2022/02/26

「ザ・ビートルズ:Get Back」を観る

ディズニープラスで配信されている「ザ・ビートルズ:Get Back」を観終わった。MCUや「スターウォーズ」スピンオフと共にディズニープラス契約の大きな目的がこの作品。映画「レット・イット・ビー」の元素材を含め、膨大な映像と音声をリストレーションと再編集した約8時間の大作。「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン監督が手掛けた本作はPart1,2,3に分かれており、毎週末少しずつ観進めていった。

これまで映画「レット・イット・ビー」を観る機会が無かったので屋上ライブ以外はほぼ初見。ジョージが脱退を明言して終わるPart1にビートルズの終わりを感じたが、3人の説得でリハーサルとアルバム制作は継続された。ただ以前聞いていたメンバー間の緊張感とは異なり、Part2以降は時にプロの顔を見せていても和やかにセッションは進んでいく。

その点、ラジオで桑田佳祐さんも言っていたが、キーボードで参加したビリー・プレストンの存在が大きい。キーボードの音を欲するビートルズとビリーの渡英タイミングが一致。彼の名演だけでなくその存在でムードは一変していく。彼が居たからこそビートルズは伝説のライブ、ルーフトップコンサートに進んでいく事ができたと思う。

またこの作品内、アルバム「レット・イット・ビー」「アビイ・ロード」収録曲の制作過程が明かされていく。仮詞で唄ったり、半年間「サムシング」の歌詞作りに躓くジョージにアドバイスがあったりと4人は助け合い、時にジョークを言い合う。最後に製作した「アビイ・ロード」をもって彼らは解散していくのだが、本作にその断片は見えても決定打はみられなかった。

この作品のセッションを観ていると、ビートルズ最後のリリースアルバム「レット・イット・ビー」のウォールオブサウンドが嫌味に感じてしまう。フィル・スペクターがアレンジした作品群は皆の知る名曲となったのだが、2003年リリースの「レット・イット・ビー・ネイキッド」は必然だったのだ。シンプルな演奏と歌声を「...ネイキッド」で聴くとこのセッションの世界へグッと近づけてくれる。

やはり見どころは結果、ビートルズ最後のライブとなるルーフトップコンサート。ここは気合を入れ手製の外部スピーカーで視聴。当時は新曲、今は名曲となった「Get Back」等の作品群が演奏されていく。だがゲリラライブで警察、市民を巻き込んだ騒動。警官を察知したポールがこれ見よがしに演奏する姿が可笑しい。分割画面にライブと彼らの気づく人々の対比が分割画面で映り、ここだけでもIMAXで上映する価値がある。できれば観に行きたいなぁ。

追伸:本作は今春ブルーレイをリリース予定だが、16,500円と高額。ディズニーがいつまでこの作品を配信するか判らないが躊躇する価格。資料性が高くかつ映画「レット・イット・ビー」より画質は上がっていると思うので、廉価版を待つか、輸入盤を買うかいずれ欲しいアイテムとなろう。嗚呼、悩ましい。

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2022/02/19

Anker Soundcore Life Q30を買う:その3 その後の私、ヘッドバンドの亀裂

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Anker Soundcore Life Q30を使ってはや一年。ほどほどのノイズキャンセリングに圧倒的コストパフォーマンス、エージングが進んで何より音が好みなのが大きい。だがエージングと相反する経年劣化がこのヘッドホンに忍び寄っていた....。

ふと気がつくとヘッドホンのヘッドバンドの基部に亀裂が見つかった。そのまま使用に支障はないが、何もしなかったら悪化してしまう感じ。とりあえずプラスチック用の接着剤で固めたが、すぐに割れてしまった。

全部で計3箇所の亀裂、パーツ割れと欠損。そこでエポキシパテで亀裂を固める処置(写真:白色部分)をしたが、強度が保たなくてガムテープでまとめた。最後は百均ダイソーのグッズを使ってザ・力技(ちからわざ)である。黒ガムテープのおかげか、遠目に見て修理箇所に気付き難いだろう。

以前述べたように聴きながら寝てしまうライフスタイルもあり、ヘッドホンへの負担は大きい。だがヘッドホンはオーディオの中でも使用強度が求められる道具。ただ一年で壊れるのは想定外、償却を踏まえれば3年は保ってもらわないと困る。Ankerにはこうした部分にも注力してもらいたい。

とはいえ、バッテリ劣化が顕著になるまでは使い続けるつもりだ。


 

 

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2021/12/31

2021年総決算「モノ・生活篇」

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昨年に続きコロナに翻弄された一年。生活を充実させるのに趣味やガジェットの存在は欠かせないが、それでもどうにもならない事がある。政治は看板を替えただけで何も変わらなかった。しかも二度も総理を辞めた人間が素知らぬ顔をみせる。本当に税金の無駄使い。みんな真面目に選ぼうよ。

もし今年の漢字を一文字挙げるなら「音」だろう。階上の騒音に始まり、再び洋楽に目覚め、何よりこの一年、完全にラジオ漬けの毎日だった。ウォーキングきっかけだったが、今では生活の一部。今唯一自由を感じられるメディアがラジオかもしれない。

ラジオ繋がりでCDを買い始めた。その中で一枚選ぶならニーナ・シモンの「Forever Young Gifted & Black: Songs of Freedom」。ベスト盤の一つなのだが、これも「サマー・オブ・ソウル」の影響が大きい。映像と合わせて彼女のパフォーマンスの虜。セットリストの3曲が収録されていたからだ。

静かに力強い個性的なボーカル。昼間聴いても夜聴いてもよし。当時の彼女の背景を踏まえれば、もう一つの
「リスペクト」と言っていい。ピーター・バラカンさんのラジオからインスパイアされた事は大きい。それだけに今年劇場で「アメリカン・ユートピア」が観たかった。

CD以外に買ったものといえばヘッドホンくらい。その原因も騒音。ノイズキャンセリングヘッドホンの
Anker Soundcore Life Q30を買ってみた。最近妻が買ったソニー製のキャンセリング性能に愕然とするが、好きな音質なのでよし。それにこちらは1/3の価格でのパフォーマンス。Bluetoothも音質が上がってコードレスは正義となった。Anker Soundcore Life U2と音質、操作が近いのも嬉しい。

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足踏みとなったのはMac、iPhone、iPadのApple系ガジェット。特にM1の性能は認めても購入するとなればMac選びは難しくなる。今年Macminiの上位機が出なかったのは大きい。来年こそM1Macが欲しい。iPhone、iPad共々OSのサポート(アップデート)がいつ迄受けられるか。そのにらめっこが続く。

今年もお世話になりました。皆さま、良いお年を。

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2021/11/14

「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」を観る

WOWOWで放送された「サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)」を観た。実は現在も劇場公開中。8月、緊急事態宣言が無ければ観に行くつもりだった。ただ近場での公開はその時のみ。先週の「Barakan Beat」でピーターさんが今夜WOWOWでやるよと教えてくれた。この好機は逃せない。

1969年、ウッドストック・フェスティバルと同じ頃、開催されていたのがハーレム・カルチュラル・フェスティバル。前者が時代の変革を表すなら、こちらは時の黒人差別や格差差別等を反映した音楽フェス。だが映像として収められるも「ウッドストック」のように公開されず、イベントの存在と共に地下に眠っていたという。それを音楽ドキュメンタリーとして復活させた作品である。

キング牧師やケネディ兄弟が暗殺され、しかも差別と格差が収まらない時代。黒人音楽、文化を中心にムーヴメントを担うイベントとして企画された。ただ少なからず化する社会のガス抜きの意味も少なからずあったと思う。コロナで無ければ、BLM以降の今似たイベントがあってもおかしくない。本作の復活はその代替と言えるのではないか。

このフェスは黒人アーティストが中心。スティーヴィー・ワンダー、BBキング他多数、そしてニーナ・シモン。とにかく皆若い。BBキングは晩年の恰幅の良さは無いが、プレイぶりは変わらない。パフォーマンスは様々。ポップなコーラスグループ、フィフス・ディメンションに白人メンバーを含むスライ&ザ・ファミリー・ストーンと音楽だけでなく人種の多様性も垣間見える。

そんな彼らのパフォーマンスに観衆は一喜一憂。当時観客だった人々や関係者のインタビューが挿入され、当時を振り返る。一つのムーヴメントを知る上でこの構成はアリだと思う。ましてBLM以降のアメリカだからこそ。またパフォーマンスだけを収めたヴァージョンも観てみたい。

この作品を観て思うのは単なる音楽映画を超え、常に我々は社会、国、政治を見ているんだぞという気概。アメリカの成り立ちからすれば、人々に人種差別や一部の既得権益、搾取者との対峙がDNAレベルで刷り込まれている。それによって均衡が保たれているから今のアメリカがある。そんなアメリカを長い物には簡単に巻かれてしまう日本人から見て羨ましい。でも本当に観てよかった作品だ。

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