今年の有馬記念を私的に振り返る
今日の有馬記念をもって、中央競馬の全日程が終わった。まだ地方交流戦の東京大賞典等が残ってはいるが、芝コースのレースが主体の中央競馬にとってほぼ終戦といっていい。そしてその大一番の有馬記念、大本命馬のディープインパクトが初めての敗戦を味わい、けっして大波乱では無かったものの、暮れの中山に何とも言えない沈黙が流れた。それは英雄、無敗の三冠馬に対する想いに一つの終止符が打たれた瞬間でもある。そう『ディープインパクトも負けるのだ』と。大方の観戦コラムはこちらに書いたので、ここではあくまでディープに限って考えてみたい。
パドックに現れたディープインパクト。ただ弾けるような馬体に見えなかった。しかし他馬と同じように冬場ゆえの毛ヅヤの悪さかと思われた。馬体重は440キロ、マイナス4キロの臨戦過程。調教量は前日に見た「競馬予想TV!」で調教捜査官こと井内さんが指摘していたが、内容は充分もラストの伸びが足らぬと苦言。また年内最終戦らしからぬ最終追い切りの物足りなさも感じられた。しかし三冠馬、底知れぬ力に期待をしていたのも事実。それは関係者、マスコミ、そしてファンを含めてだったのだと思う。
ボクは予想コラムの中でディープ抜けの可能性を示唆した。理由はその時に記さなかったが、三冠馬ディープでさえ、中山コースで34秒台の上がりが限界だという事に気づいたから。もちろんコース形態に起因する面もある。だからこそ過去の実績として33秒台の瞬発力は東京、京都と大きなコースでしか真価を発揮できなかったからだ。そうなれば前で競馬のできる馬、しかも同じように34秒台で上がってこれる馬であれば、チャンスが生まれてくるというもの。今年の古馬戦線、秋の天皇賞の走破タイムの遅さにレベルの低さを感じたものの、逃げたストーミーカフェを除けば、上がりが32秒から33秒台という事実。それが古馬の底力でもある。そして対抗馬にはゼンノロブロイを挙げた。しかしご存知の通りにロブロイはプラス12キロの馬体重で、割り引きざるえない対象となっていた。
おそらくハーツクライがいつものお決まりのポジションでレースを進めていれば、ディープインパクトは勝っていただろう。たとえ前述で指摘した調教の問題があったとしても、連を確保した以上、そのタラレバは成立する。実際今日のレースでも展開が向いた形で伸びて来ている。レースの上がりは35秒5、ディープは頑張っても34秒台だったのではないか(翌日の公式発表では推定34秒6)。武騎手が「(最後は)飛んでいなかった」とコメントしているが、それはハーツクライを差し切れなかったからこそ。この競馬をして34秒台で上がってくるだけでも普通の馬なら凄い事。ただそれ以上の脚は鞍上を含め、ファンも望んでいたのだが。
ハーツクライ、ルメールの位置取りは想像以上に前過ぎた。ボクの予想では好位につけ、内を抜け出す形で脚を使う、ダイユウサク的な競馬をイメージしていたからだ。実はレース直前、ボクの頭の中でロブロイの馬体増から、対抗にハーツクライが急浮上。前走、アルカセットは交わせなかったものの、その鬼脚に期待していた。だが今回のハーツの競馬は逃げてはいないものの、95年有馬のマヤノトップガンに近い。ルメールの騎乗はマスコミやボクらファンの想像を超えていた。いやそれがあったからこそ、あの武豊でさえ直線前にいるハーツに驚いたのでは、と思う。とにかくハーツクライの奇策はディープよりもインパクトがあったという事だ。
追伸.
ハーツが気になって、買ってあったディープからの馬連、三連複に加え、ハーツの単勝、三連複のヒモでもあったリンカーンへのワイドも追加。三連単、馬単を買わなかったので大爆発とはいかなかったけど、思わぬ年越しの餅代となりました。ありがとうアイリッシュダンス、ありがとうルメール!

心からの叫び「そのままーっ」
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