2005/12/25

今年の有馬記念を私的に振り返る

 今日の有馬記念をもって、中央競馬の全日程が終わった。まだ地方交流戦の東京大賞典等が残ってはいるが、芝コースのレースが主体の中央競馬にとってほぼ終戦といっていい。そしてその大一番の有馬記念、大本命馬のディープインパクトが初めての敗戦を味わい、けっして大波乱では無かったものの、暮れの中山に何とも言えない沈黙が流れた。それは英雄、無敗の三冠馬に対する想いに一つの終止符が打たれた瞬間でもある。そう『ディープインパクトも負けるのだ』と。大方の観戦コラムはこちらに書いたので、ここではあくまでディープに限って考えてみたい。

 パドックに現れたディープインパクト。ただ弾けるような馬体に見えなかった。しかし他馬と同じように冬場ゆえの毛ヅヤの悪さかと思われた。馬体重は440キロ、マイナス4キロの臨戦過程。調教量は前日に見た「競馬予想TV!」で調教捜査官こと井内さんが指摘していたが、内容は充分もラストの伸びが足らぬと苦言。また年内最終戦らしからぬ最終追い切りの物足りなさも感じられた。しかし三冠馬、底知れぬ力に期待をしていたのも事実。それは関係者、マスコミ、そしてファンを含めてだったのだと思う。

 ボクは予想コラムの中でディープ抜けの可能性を示唆した。理由はその時に記さなかったが、三冠馬ディープでさえ、中山コースで34秒台の上がりが限界だという事に気づいたから。もちろんコース形態に起因する面もある。だからこそ過去の実績として33秒台の瞬発力は東京、京都と大きなコースでしか真価を発揮できなかったからだ。そうなれば前で競馬のできる馬、しかも同じように34秒台で上がってこれる馬であれば、チャンスが生まれてくるというもの。今年の古馬戦線、秋の天皇賞の走破タイムの遅さにレベルの低さを感じたものの、逃げたストーミーカフェを除けば、上がりが32秒から33秒台という事実。それが古馬の底力でもある。そして対抗馬にはゼンノロブロイを挙げた。しかしご存知の通りにロブロイはプラス12キロの馬体重で、割り引きざるえない対象となっていた。

 おそらくハーツクライがいつものお決まりのポジションでレースを進めていれば、ディープインパクトは勝っていただろう。たとえ前述で指摘した調教の問題があったとしても、連を確保した以上、そのタラレバは成立する。実際今日のレースでも展開が向いた形で伸びて来ている。レースの上がりは35秒5、ディープは頑張っても34秒台だったのではないか(翌日の公式発表では推定34秒6)。武騎手が「(最後は)飛んでいなかった」とコメントしているが、それはハーツクライを差し切れなかったからこそ。この競馬をして34秒台で上がってくるだけでも普通の馬なら凄い事。ただそれ以上の脚は鞍上を含め、ファンも望んでいたのだが。

 ハーツクライ、ルメールの位置取りは想像以上に前過ぎた。ボクの予想では好位につけ、内を抜け出す形で脚を使う、ダイユウサク的な競馬をイメージしていたからだ。実はレース直前、ボクの頭の中でロブロイの馬体増から、対抗にハーツクライが急浮上。前走、アルカセットは交わせなかったものの、その鬼脚に期待していた。だが今回のハーツの競馬は逃げてはいないものの、95年有馬のマヤノトップガンに近い。ルメールの騎乗はマスコミやボクらファンの想像を超えていた。いやそれがあったからこそ、あの武豊でさえ直線前にいるハーツに驚いたのでは、と思う。とにかくハーツクライの奇策はディープよりもインパクトがあったという事だ。

追伸.
 ハーツが気になって、買ってあったディープからの馬連、三連複に加え、ハーツの単勝、三連複のヒモでもあったリンカーンへのワイドも追加。三連単、馬単を買わなかったので大爆発とはいかなかったけど、思わぬ年越しの餅代となりました。ありがとうアイリッシュダンス、ありがとうルメール!

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  心からの叫び「そのままーっ」

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2005/12/24

ディープインパクト、前人未到の無敗四冠馬を目指す

 世間的にはMerry Christmasな季節。特に金曜からの三連休を楽しんでいる方が多いと思います。しかしボクはいつものように、今日からの二連休。ただそのテンションはクリスマスに感化されるよりも、別のところにベクトルは向かっています。そもそも去年の今ごろは人生最大の大泣きして「冬のソナタ」(完全版)を観ていましたが(もちろんドラマに泣いたわけではありませんけど)、今年は最初から割り切って、一人のんびりのクリスマス。いや明日の中央競馬フィナーレ、有馬記念への戦闘モード突入です。

 今や一般のニュースで扱われるほど、ディープインパクトは社会に知れた競走馬となりました。その戦績よりも世間的には『とにかく凄い馬』として、そのぶっちぎる姿が年末のニュース総決算に何度も登場しています。でも最も重要なのは、また競馬で負けた事がないという事実。これは競馬において大きなウェイトを占めています。まず競馬には『負けてなお強し』という言葉があります。いい競馬をする事、結果を残す事が競走馬に求められるからです。それが勝ち取る賞金に反映され、しかも実績を残す事で種牡馬として、第二の馬生を送る事ができます。そんな幸せを味わえるのはほんの一握り。しかしディープは現時点、それだけでなくいまだ負けていないのです。

 競馬で負けるのは恥じる事ではありません。負ける事で問題点を修正し、次の結果につなげる。過去、そうして生まれた名馬を数多くいます。逆にディープ陣営にとって、負けられない競馬が続くのは大きなプレッシャーでしょう。しかも今度の有馬は歴戦の古馬(四才以上)との戦いになります。「学生野球からプロ野球に進む」というと例えが正しいか判りませんが、レースの厳しさはクラシック戦線に比べレベルが上がる事は必至。またディープ以外の陣営が異口同音に指摘したのは菊花賞で見せた隙、初めてみせた掛かり癖でした。

 それゆえ今回のディープには、クラシック以上に完璧な競馬が求められます。特にジャパンカップ上位馬はレコード決着に負けても、今まで以上の強敵。ただ走る事が歴史を塗り替えるディープの走り。ハードル越えは容易いかもしれません。それを見極める意味でも重要な一戦だと思います。しかしながらボクの中ではディープ抜けの可能性は否定しません。ちょっとだけタテ目をおさえます。でもレース後、武豊が鞍上で四本目の指を立てられる事を祈りつつ、結果はどうあれ、ディープが無事に新たなステージへ進んで欲しいと思っています。なにしろ『無事之名馬』というのが一番ですから。

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   さぁ有馬、四本目が立つか?

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2005/11/30

デットーリ・マジック炸裂[ジャパンカップを観る]

 古馬任三郎の生観戦後記の通り、土日は東京競馬場でジャパンカップを観て来た。大抵の事はそのコラムに書いたが、あらためてデットーリの事について考えてみたい。デットーリのフルネームはランフランコ・デットーリ。イタリア、いや世界のトップジョッキーである。世界の大レースを数多く制し、また世界の名馬の鞍上にいるのが彼だ。ラムタラが凱旋門賞を勝った時の鞍上も彼だったし、彼が乗ってJCを制したファルブラヴは、翌年本格化し欧州年度代表馬に選出されている。世界のホースマンが注目、名馬に乗るだけでなく、育てているのも彼の強みだろう。

 今年、ジャパンカップの当日の彼は積極的なレースが目立った。ペースを見極め、行く時は行けるし、抑えるべき時はしっかりと抑える。どちらかといえば、経験の少ない二才馬のレースでは先団で早めに仕掛け、上級クラス、条件戦になるとペースに合わせたレースを心掛ける。小島太きゅう舎が積極的にデットーリの騎乗馬をサポートしていたが、それだけでなくデムーロの乗り替わりとなった騎乗馬でも結果を残す(それにしてもグリーンチャンネルで観ていて絶望的な落馬と思われたが、奇跡的に軽症だったデムーロ。本当によかった)。とにかく彼のレースぶりは信頼できるばかりだ。

 ジャパンカップではアルカセットに騎乗。だが彼にとってのお手馬はもう一頭、ウィジャボードがいた。馬場適性からアルカセットでJC参戦を進言した事は知られているが、実は今回のレース中最もマークしていたのが、そのウィジャボードであった。実際、常にアルカセットの前にウィジャボードがいた。牝馬にして昨年の欧州代表馬、実力を認めた上でのマーク。また彼女の位置取りに何らかのカギがあったからなのだろう。実際、彼女、ウィジャボードはレコード決着の中、五着に粘っている。

 ここで考えたいのが、連対したアルカセットとゼンノロブロイの位置取りの違い。ロブロイは八番枠を利しそのままスタート。鞍上デザーモは直線、馬場の真ん中を伸びようとした。一方、アルカセットは出遅れ気味のスタートから、すぐに最内を進みレースを進めていった。直線で内が伸びる傾向にあった事もそんな騎乗にあたるが、ただレコードで決まった事を考えると、ロスなき位置取りが最も効果的だった事が解る。欧州のように力勝負の馬場なら外を狙うもいいが、スピード偏向の日本の馬場であればなるべく外は周りたくない。ロブロイにとって普段のGI戦なら、勝ちに等しいレースになったと思うが、今回は究極のスピードを試されたサバイバル戦。デザーモの「直線、馬場の真ん中を...」というちょっとしたロスが命取りだったと考える事もできる。

 とにかく今年のJCは、普段デットーリが乗る欧州のレースよりも、勝ちタイムが4秒近く速いレースだった。それでも彼はそんなレースに対応した。日本競馬の傾向を熟知し、しかも勝って結果を残した。これは凄いことだ。過去、多くの外国馬が「勝ちに来た」と豪語してきたが、最も結果を残しているのがデットーリだと言えよう。ディープインパクトがもしこのJCを走っていたら...回避を決断させた強敵、最も恐れていたのが、このデットーリ・マジックだったのかもしれない。

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    JCデー、デットーリ・マジックが始まる

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2005/10/30

古馬任三郎の競馬観戦裏コラム[天皇賞・秋]篇

 ええー、昨年は鞍上ペリエの騎乗を受け、劇的に秋のGI三連勝を勝ち取ったゼンノロブロイ。一年先輩のシンボリクリスエスが四才を最後に早々と種牡馬入りした後、彼は五才の秋も現役続行中である。そんな今年休み明けの宝塚記念を三着、あいだに英国遠征をはさんだ今回の参戦。英国では惜しい二着ではあったが負けは負け。しかも今回の天皇賞も二着に惜敗。勝ちタイムは二分〇〇秒一と良馬場の中、近年稀に見る低レベルの決着に終わった。春同様、天皇賞の威厳は失いつつある。

 これが昨年の年度代表馬?と疑問符のつく、今年のゼンノロブロイの成績。イマイチ君だった昨年春の時点に戻ってしまったようだ。なにしろ去年の春、宝塚記念を終えたところまででは、会心の勝利は神戸新聞杯という印象だけの馬であった。もちろん鞍上に恵まれていなかった事も大きい。当時、凡走の片棒を担いだのはヨシトミとカツハルである。そして三着さえ稀に逃す安定度のブレもあり物足らない。それゆえ今回の天皇賞も連軸から外してしまった(今回の秋天だって軸から馬連でヘブンリーロマンス買ってたんだから)。例え鞍上がボクの好きなノリであってもね。実際、今回のレース結果は二着とはいえ、今後の秋GIに暗雲をもたらすものである。

 そんな時に思い出したのが、あのテイエムオペラオー。彼も年度代表馬となった年、GI五勝を含む重賞八連勝というとてつもない記録を打ち立てた。有馬記念なんて様々なアクシデント(直前の鼻出血、馬群に包まれた勝負どころ...など)を跳ね返しての優勝。ここまでの戦績、毎度二着のメイショウドトウはいつまで戦っても、勝てないんじゃないの?と思われていた。そんな翌年、エイプリルフールではシャレにならないオペラオーの凡走。春天は勝ったものの、宝塚ではドトウに初めて先着を許した。そして連覇を狙った秋の天皇賞で重馬場とアグネスデジタルの強襲に泣いている。この時の勝ちタイムは当然の二分〇二秒二。とはいえ年度代表馬となった翌年、ピリッとしないオペラオーとなってしまった。だからこそ今年のロブロイが被ってみえる。

 この後、オペラオーはジャパンカップに進み、その年のダービー馬ジャングルポケットにクビ差惜敗。ちなみにディープインパクト陣営はこの天皇賞の結果をみて、JC参戦を考えているそうだ。たぶんそうなる公算は高そう。もしそうなればロブロイ二着、ディープ一着と歴史は繰り返す可能性は高い。しかし冒頭でも述べたとおり、ロブロイがそれほどの信頼が置ける馬ならば...という条件付き。ただ個人的にはまだまだそう思えないんだよなぁ。デザーモもポカする時も少なくないし。とにかく今はディープ陣営のコメントを待ちたい。

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2005/10/19

無敗・三冠・私的菊花賞物語に弾丸ツアー決行

 いよいよ今週末はGI菊花賞。皐月賞、ダービーに続く牡馬(男馬)のクラシック第三弾である。競馬でクラシックとは三才馬だけによるレースを指している。春の有力馬、ことさらダービー馬らが菊花賞を勝つ難しさは、無事に夏を越す点にあるとこのコラムで述べた事がある。既に今年のダービー二着馬のインティライミは脚部に不安が出て調整に失敗。勝つチャンスがあったとしても、出走しなければ意味は無し。出走できたとしても、あらゆるプレッシャーとの戦いが待っている。

 トウカイテイオーは無敗でダービーまでを制覇。しかしレース中の骨折で菊花賞を断念せざる得なかった。その後、骨折から復活。翌年の春の天皇賞に無敗のまま出走した。この時は前世代のメジロマックイーンとの頂上対決に破れ、無敗の帝王伝説は終わっている。このレースの敗北で長距離に対する、菊花賞で勝てたのだろうかという疑問は立つ。だがその後テイオーの活躍を考えると、無敗三冠馬の可能性は否定できない。父シンボリルドルフ無敗の三冠馬という偉業があったからこそ、菊花賞出走断念は残念な結果であった。

 ちょうど競馬を始めた翌年がミホノブルボンの年だった。浅く覚えた血統論に距離の壁を皆で論議。もちろん血統は競馬の要素であるが全てではない。それはミホノブルボン、ダービーでの圧勝が表している。さらに前哨戦の京都新聞杯も快勝、ここまで無敗、だからこそ菊花賞に熱い視線を注いだ。そして終わって落胆も大きかった。淀の直線、杉本清アナの落胆が伝わる実況が懐かしい。ダービー以来、ひたひたと足元に忍び寄る影に勝てなかったブルボン。勝ったのはライスシャワー、ブルボンの負けた菊花賞は稀代の名ステイヤー誕生の瞬間でもあった。

 そして今年、ディープインパクトはトウカイテイオー、ミホノブルボンの両頭の菊花賞に該当しない。むしろシンボリルドルフと同じ存在。唯一無二、孤高、無敗の三冠馬。ルドルフの手綱を取った当時の岡部騎手。そんな岡部が今年引退し、ユタカが三冠馬になるであろう馬に乗る。そこには何とも運命を感じて仕方が無い。中央競馬の長い歴史の中、無敗、二頭目に三冠馬誕生に、京都へ菊花賞弾丸ツアー決行。何と日帰りである。でも絶対に行くよ。それ程に意義ある事なのだから。

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   頼むぞ!ディープインパクト

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2005/10/16

たくみよアンタ、そんなに予想に自信があるのか

 今日の秋華賞はエアメサイアが優勝。直線、圧倒的な一番人気ラインクラフトを交わしての勝利。クビ差でも勝ちは勝ち。現役最強ジョッキー武豊の真骨頂のようなレースぶりである。一方、ラインクラフトは負けてなお強しの内容。ただ鞍上福永祐一は、ゴールと同時に武豊との騎手同士独特の緊張感を満喫しただろう。それ程に今回の二頭のマッチレースは力がこもっていた。馬券は馬連のみ的中とガミってしまったが、それでも直線、二頭のマッチレースは満喫できた。

 競馬予想は楽しい。馬の能力、力関係、展開、コース適性、血統、騎手、きゅう舎など、あらゆる要素を交えて予想を立てていく。基本的に勝ち馬を予想するのが競馬の醍醐味だが、今では三着入着までが馬券の対象となるので、最も重要なのが連、すなわち二着になる事だったりする。二着に絡めてこそ的中となるわけだ。ただこのところ増えた三連複、三連単、これらはより馬券を難しくしている事に気づかされる。一、二、三着を当てる事、実は容易でない。まして当たってもマイナス収支、トントンだったりとがっかりする事も少なくない。

 ただ予想における感情の起伏が競馬の醍醐味ともいえる。しかもお金を賭けた勝負。できる限り自分の判断で買い目を決めたい。しかし得られる情報に限りはある。そんな時に競馬新聞等の情報源を頼りに馬券を買ってみるといい。馬券の組み立て、知識の少ない初心者には大きな参考となる。ただ競馬新聞の予想の場合、どのように予想するかというより、何を買うかに焦点が行ってしまう。そんな中、面白いと思ったのがCSフジテレビ739の「競馬予想TV!」である。

 レース予想だけに割いた番組で、特にGIの時はまるまる二時間が一つのレースの予想が展開される。ボクのようなスピード指数派もいれば、血統、調教重視等、予想の切り口を見ているだけで楽しい。番組は土曜の夜に放送。したがって金曜の夜、GI予想を立てるボクには関係ないが、ただシーズン中は欠かさず見ている。番組中、子供じみたやり取りがあるのはご愛嬌。ただ真剣に語り合った予想の果て、買い目発表ではせこい買い方、多点数買いにややがっくり来る事も少なくない。

 まぁ番組は好きで見ているから、そこまではいい。ただ見逃せない出来事が番組外で一つあった。それは『4コーナーの番人』として番組に登場する三流お笑いタレントの事。番組当初は馬体予想家として、似ても似つかぬイラストに馬体のウンチクを語っていた。だが当たらぬ結果で新たに『馬群マスター』という予想法を構築。4コーナーでの馬群の形から勝ち馬を当てる予想である。ボクは番組内で彼の予想を見るのはかまわない。だが彼のブログを見たら、何と有料予想をしているらしいではないか。

 番組中、他の予想家は競馬ビジネスの中に身を投じて、その結果として予想を披露している。もちろん予想の出来不出来は死活問題。しかしその三流お笑いタレントにとって所詮は片手間の予想でしかない。だからそんな予想を有料で公開しようとする考えが気に入らない。ボクは予想する事が好きだから、それを趣味の範囲としてホームページに掲載している。でもとてもお金を取ろうなんて思わない。はたして彼の予想にお金を払う人がどれだけいるかわからないが、お金を取って予想するという責任を彼は理解していない。たくみよアンタ、そんなに予想に自信があるのか。そんな彼、秋華賞の本命馬はジェダイト、13着でした。

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2005/07/04

ユーイチ&シーザリオ、痛快なアメリカンオークス勝利

 競馬をやっていると痛快な事がある。荒れたレースを的中させた時、強い馬が出て、もう何も言えないくらいに圧勝してしまう時、いろいろある。最近なら二冠を達成したディープインパクトの勝ったダービー。ああいうレースを見せられるとただ笑うしかない。そんな中、日本時間の今朝、アメリカから痛快なニュースが飛び込んできた。何と日本のオークス馬シーザリオが、GIアメリカンオークスを勝ったというのだ。昼に会社のパソコンで初めてそのニュースを見た時、背中がゾクゾクしてきた。帰宅後に映像を見て、鳥肌が立った。

 日本馬がアメリカのGIを勝つ、これほど痛快な事は無い。過去、日本馬で海外重賞を勝った馬は古くはハクチカラあたりらしい(ニュースからの引用(^^ゞ)。しかしGIとなるとシーキングザパール(仏モーリスドギース賞)、タイキシャトル(仏ジャック・ル・マロワ賞)、エルコンドルパサー(仏サンクルー大賞)、アグネスワールド(英ジュライC)、ステイゴールド(香港ヴァーズ)、アグネスデジタル(香港カップ)、エイシンプレストン(クイーンエリザベスⅡ世C、香港マイル)とステイゴールドを除けば全てマル外、外国産馬。日本から勝ちに行くリスクと共に、まだ血統の壁があった。だがシーザリオは違う。"(父)"とつく通り、父内国産馬という立場である。

 アメリカの競馬ファンは驚いただろう。父スペシャルウィーク、Specialweek?そんな馬は聞いた事がないと思ったのではないか。だがシーザリオがサンデーサイレンスの孫だと知って納得したに違いない。ひと昔前なら、良血は潰されると危惧された東方の島国で、脈々と英雄の血は広がっていた。いや日本のファンならご存知の通り、サンデーサイレンス産駒はGIを勝ちまくり、次世代に血を繋いでいった。その一頭がスペシャルウィーク。筆者的には最強のサンデー産駒(Dインパクト登場までは)だと思っているが、その彼の産駒がダービー二着(インティライミ)、そして今回の日米オークス制覇と大活躍。ただシーザリオ自身、このレースで二番人気に支持されていたように、単なる刺客という評価ではなかったようだ。

 夢の実現は馬の能力だけで決まらない。ユーイチこと福永祐一の好騎乗、これに異論はあるまい。日本のオークスでは後手を踏んだスタートが響き、「馬に無理な競馬をさせた。馬に助けられた」と自らを正した彼だが、今回は無理の無いよう二番手を進み、最後の直線、ゴール前では4馬身差をつけた。とにかく今年のユーイチは違う。けっして同じ間違いは起こさない。しかもチャンスに強くなった。それは有力馬で結果を出す事、特にお手馬で出す結果は揺るぎ無い。メイショウボーラー、ラインクラフト、そして今回のシーザリオ。皆、ほぼユーイチが手綱を任されている馬たちである。

 以前、インタビューでユーイチは「そうしないと(武)豊さんには敵わないから。自分でいい状態に持っていったり、自分の乗りやすいようにしないと」と話していた。理想に近いレースを進めるため、そして勝つためにはそうした努力が必要というのだ。しかも今年は結果を出している。先の馬による春のGI4勝が光っている。そして海の向こうでの更なる戴冠。武豊もうらやむであろうアメリカでのGI勝利。しかも日本調教馬であり、内国産馬。ちなみに武豊はスペシャルウィークに乗っていた。

 アメリカンオークスを狙った陣営も評価に値する。新進の角居調教師はデルタブルース、このシーザリオとGI馬を手掛けている。日本でオークスを勝った直後、シーザリオとディアデラノビアでアメリカンオークスを目指すと明言。そして結果を出した。でもこの「結果を出した」というのが難しい。前述の通り、日本から勝ちに行くリスクは尋常でない。ジャパンカップで外国馬を迎え討つのとは大きく違う。アメリカの牝馬戦線を見据え、しかも勝てる競馬を実現したのは凄い。とにかく今回のアメリカンオークス優勝には、いくつもの痛快が秘められている。とにかく今回の優勝は痛快だ。

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2004/10/21

勝負の分かれ目、キングカメハメハ引退の危機

 ヤンキース、レッドソックスにプレーオフで敗れる。三連勝全てが圧勝の後の四連敗。だが第四戦に大きな勝負の分かれ目があった。八回裏、好投していた中継ぎ投手を下げ、抑えのエース、リベラに交代。しかしそれが裏目に出て、延長でサヨナラ負け。そして一旦変わった流れは止まらず。勢いを取り戻したレッドソックスはそのままヤンキースを押し切った。特に第三戦まで鳴りを潜めたクリーンナップの復活がその後の三連勝の源。それが第四戦のサヨナラ勝ちに秘められていた。ただ客観的に見れば、リベラの交代が早かったと言わざる得ない。九回のワンポイントで十分だったのではないだろうか。名将トーレ監督、唯一の采配ミスが決定的な敗退を生んでしまった。

 ダービー馬キングカメハメハ、引退の危機。秋の天皇賞を目標に調整されてきたキングカメハメハが屈腱炎を発症し戦線離脱。だがこの出来事はダービー勝ちの時に十分に予感させるものであった。前走NHKマイルカップをレコードで勝ち、その上ダービーもレコードでの勝利。その勝ちタイムは2分23秒3。超のつく高速馬場はレコード必至の状況を演出し、結果出走馬のうちコスモサンビーム、マイネルブルック、アドマイヤビッグの三頭が故障。
 レース後、「こんなレースをしてカメハメハって故障するのでは」と友人たちとのやり取りの中であったのだが、それが現実となった。NHKマイルカップ、ダービーのローテーションは同きゅう舎の先輩クロフネが歩んだ道。しかもそのクロフネはその後二走して引退。同じ屈腱炎である。客観的にみても死のローテーション。確かに主犯は高速馬場を演出したJRAだが、共犯はきゅう舎サイドと言わざる得ない。

 スポーツには必ず勝負の分かれ目がある。キングカメハメハにとってダービーを勝つ事が最大目標ではなかった。マイルカップ、ダービーを連勝する事が第一目標。さらにマイルカップ、ダービー、天皇賞の新三冠制覇が陣営最大の野望だったが、それは夢に終わろうとしている。陣営はマイルカップを使った事を後悔していないが、キングカメハメハにとってそれが勝負の分かれ目だった。マイルカップは種牡馬価値には無用のタイトル。世代最強はゆるぎなくとも、古馬と戦ってこそ種牡馬価値。ましてジャパンカップを視野に入れていたはずならば尚更の事。三才時は無理のないローテーションを組んでもらいたい。
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