午前十時の映画祭16「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」を観る
今夜は午前十時の映画祭16「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」を観てきました。1995年公開のアニメ映画。押井守監督の海外での知名度が上がるきっかけとなった作品でジェームズ・キャメロン監督の本作への絶賛や、のちに公開された「マトリックス」への影響も散見されます。
午前十時の映画祭で動員が見込まれる作品は夜の上映回を設けています(昨年であれば「七人の侍」)。18:00の回でもそこそこの客が入っていました。残念ながら2K上映でしたが、中クラスのスクリーンは嬉しかったです。
物語は近未来、高度に発達したネットワークと義体テクノロジーの中、人形使いと呼ばれるハッカーを捜索する公安9課、草薙素子(CV:田中敦子さんのクールな声が素晴らしい)らの活躍を描いています。クライマックスでは素子が対峙する中、人形使いの真意が語られていきます。
その内容は正直、難解。でも何処か理解できそうな感覚を持ちますが、結局はその真意の全ては解らない。だからもう一度観たくなる作品なのです。ただこれは押井守の演出力よりも、伊藤和典脚本によるものだと思います。同じ伊藤脚本による劇場版「パトレイバー1,2」(以下、パト1,2)も全ての謎、真意を理解するのは難しい、その匙加減が実に秀逸なのです。
残念ながら伊藤和典が離れた続編「イノセンス」は難解さだけが一人歩き、いや独りよがりな自身による脚本に押井守の悪い面だけが出てしまった気がします。本作は何度も観る魅力を持っていますが、「イノセンス」は映像の美しさだけ印象的で、いまだ劇場で観た一度きりのままです。
本作は「イノセンス」に比べ作画力は劣りますが(CGもパト1レベル)、冒頭のダイブやアクションシーンの数々と哲学的なセリフによる緩急が見事です。川井憲次による音楽も映像のエキゾチックさを補完していました。仕事上、生成AIの進化に舌を巻く日々ですが、30年前のこの作品が描く世界へさらに近づいたのだと実感しました。パト1同様、先見性を感じる作品ですね。














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