個人的に「個人情報発信の変遷」を考える
今最先端の情報発信はブログで間違いないだろう。パソコン、情報端末の普及にタイミングに加え、製作に掛かる敷居の低さがユーザーを増やしている。テンプレートから好みのフォームを選び、後はコンテンツを作っていくだけ。ホームページを作った事のある人なら解ると思うが、コンテンツ作りの前にやはりデザイン作りの壁にぶち当たる。その上、コンテンツもひと言レベルからの個人情報発信ができる、そんな気軽さが身上だ。実は意外にそれが重要で、閉鎖されたホームページのほとんどは、コンテンツの継続提供で行き詰った結果である。
パソコンがネットで結ばれる前、個人ユースのパソコンが普及する前の遠い遠い昔、少なからず個人情報発信の手段はあった。学校レベルであれば、校内新聞、校内放送なんてのも当たるかもしれない。ローカルレベルであれば、タウン誌、ミニFM局も情報発信基地として地域に根付いた存在。ミニFM局はラジオで受信できる簡便さは光る(ミニFM局を扱った「波の数だけ抱きしめて」なんて映画もありましたっけ)。しかし悲しいかな、電波法という壁が提供エリアの狭さを生んでしまった。現在ではFM発という情報発信も、今やオールドメディアの部類に入るといえる。
ボクは高校時代、放送部に属していた。放送部というと最新の機器を駆使、校内放送や番組作りをする活動が中心。そんな活動の中、夏の合宿でミニFM局をやった事がある。オーディオメーカーではFMトランスミッタという発信機を発売されており、送り出すソース(音声、音楽等)の出力をつなぎ込めば、トランスミッタから周辺数十メートルエリアに放送を提供できた。ただ「夏の合宿」という但し書き通り、部員の下らないトークが中心で身内ネタに笑った思い出がある。その延長でその後自宅から数回、音楽やトークを飛ばしてみたりしたが、狭いエリア、誰が聞くわけでもない放送を流す虚しさだけが残った。
さて、こうした過去の情報発信と違い、今のブログやホームページは一旦、検索サイトの網に引っ掛かった上、そこから全世界に情報発信されている。ただこの網こそが重要で、情報の需要と供給を結びつける大事な過程なのである。その上で需要と供給のバランスが悪いと、情報発信する側は、単なる自己満足に終わってしまう危険性を秘めている。そして前述のボクのミニFM局の例は、そんな需要と供給のバランスの悪さも表している。前回、ポッドキャストの問題と可能性について書いたが、時代の変遷はあるにしろ、実はそんな点も似ている気がしてならない。
FMトランスミッタ、現在の使い道はヤバそうです(苦笑)
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