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2026/09/05

午前十時の映画祭16「許されざる者(1992年版)」を観る

今日は午前十時の映画祭16「許されざる者(1992年版)」を観てきました。クリント・イーストウッド監督、主演の第65回米アカデミー賞作品賞、監督賞他計4部門を受賞した作品です。イーストウッドの出演作は結構観ているつもりなのですが、実は見落としていた作品で、午前十時の映画祭のラインナップが出て心待ちしていました。イーストウッドがドン・シーゲル、セルジオ・レオーネ両監督に捧げた、実に渋い西部劇です。

賞金首のカウボーイ2人をある誘いから追うことになる老ガンマンをイーストウッドが演じます。その相棒にモーガン・フリーマン、対峙する保安官にジーン・ハックマン、さらにイギリス出身のガンマンにリチャード・ハリスと昭和の洋画ファンには堪らないキャスティングです。ちなみにハックマンはこの作品で助演男優賞を受賞しています。

冒頭で夕日をバックに流れるメインテーマ曲が渋い。Wikiによるとイーストウッドが手掛けた曲らしいですが、確かに彼が手掛けてきた監督作(作曲クレジットありの時)と共通する作風です。妻との出会いで殺しの第一線から離れた男が残された子供たちとの貧しい生活のためにもう一度銃を持つことになります。馬に乗り込む姿を見ると大丈夫?と不安になりますね。

当時62才だったイーストウッド。彼にとって”最後の西部劇”と銘打っただけにかつての作品群と一線を画す、単なる勧善懲悪に終わらない持ち味の一作です。登場人物それぞれに理由を持っていますが、娼婦を傷つけた男と手打ちを進めた保安官に理不尽さを感じさせます。特にハックマン演じる保安官の狡猾さは台詞の端々に表れてきます。彼には珍しい悪役ぶりです。

イーストウッド演じる主人公も絶対的正義の存在ではなく、女性や子供を殺した過去があります。ただ家族を持った今、亡き妻への想いを秘めて理不尽な者、友への復讐を果たす物語です。その扱いは実にストレートであり、終幕も呆気なく感じました。ただ帯同するキッドや銃を手におののくネッドを通し、アウトロー時代の終焉も感じ取れた名作です。

追伸.
「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」(以下BTTF3)に出てきた機関車、客車が登場し興奮しました。時代考証からすれば当然です。しかしながらBTTF3のほうが先に公開(1990年)されていたんですよね。本作でイーストウッドは列車、機関車のショットを印象的に撮っていました。暗がり、バーのシーンも然り。ファンサービスであると同時に彼がBTTF3を気に入っている証拠ですね。

ちなみに午前十時の映画祭16でラインナップされた「許されざる者(1960年版)」とは物語、登場人物共に一切関係性はありません。

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