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2026/08/10

「叛逆のサウンドトラック」を観る

今日は「叛逆のサウンドトラック」を観てきました。2024年サンダンス映画祭審査員特別賞を受賞、ジャズを中心とした音楽映画の皮を被った歴史ドキュメンタリー。1960年コンゴ共和国独立を前後して米ソ大国の鍔迫り合いにコンゴ、アフリカ、世界の人々が巻き込まれていきます。

映画は冒頭からまるでブルーノートのレコードジャケットのようにオシャレな画面構成に魅了されます。ジャズサンプラーっぽく名演をコラージュ、かつ本筋(コンゴ独立)との関係性が徐々に明らかになっていき、気がつけば序盤との繋がりとその意図に圧倒されます。

さらに中盤からアメリカと大国の論理、音楽への外交要素(その裏側を含めて)に演奏家たちは何も知らずに関与していくのです。確かにアフリカ大陸とジャズ、根幹は切っても切れない。その点からもフルシチョフがジャズを軽蔑する理由は単に政治背景だけではないのでしょう。

この映画の主軸はジャズとコンゴを巡る顛末です。ベルギー領だったコンゴ、アメリカが開発したあるものに欠かせない、生まれた蜜月はソ連との冷戦関係に拍車を掛けます。さらに国連での権力争いに発展し、ソ連はアフリカだけにとどまらない植民地独立を煽るのです。

映画は156分と長尺。それでいて映像、音楽以外の情報量が多く、大筋は理解できましたが、歴史的背景をさらに調べたくなりました。特にコンゴもそうですが、ベルギーは知らない話が多かったです。ある意味、第二次大戦までの日本が重なるというか、それ以上にしたたかというか。資源は決め手になるし、いつの世も争いのタネになってしまう運命です。

ベトナム戦争以前のアメリカだからこそ、強気で表面上とは裏腹に何でもありの姿勢。そこに一矢報いるアビー・リンカーンたちの行動に驚かされました。人権、音楽を弄ばれた者たちの怒りこそがこの映画のタイトルに込められたものなのかもしれません。なおこの映画を観ると国連の存在感の無さを改めて痛感いたします。

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