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2026/07/20

「鬼平犯科帳 本所の銕/密告」を観る

今日は「鬼平犯科帳 本所の銕/密告」を観てきました。十代目松本幸四郎主演、時代劇専門チャンネル製作、池波正太郎原作「鬼平犯科帳」映像化シリーズの一作。「本所の銕」と呼ばれた若き日の長谷川平蔵と、原作エピソード「密告」が繋がっていく物語となっています。

昨年の大河ドラマ「べらぼう」でも登場した「本所の銕」ですが、本作では過去作同様に松本幸四郎の息子、染五郎が演じています。ちなみに染五郎というと、つい子供の頃の印象で先々代(二代目白鸚)をイメージしてしまいますが、さすがの名跡。本作でも若手ながら歌舞伎俳優らしい安定した演技をみせてくれます。

物語は鬼平らしい王道を往くもので、今回は人情の影に平蔵自身がクローズアップされています。やや荒削りながら人々を惹きつける若き日の姿に染五郎が似合います。一方で後半は幸四郎の独壇場。叔父さんである中村吉右衛門の鬼平を彷彿とさせる語り口がニクイ。恰幅も良くなりましたね。

何より鬼平の良さは登場人物たちの掘り下げ方です。例えリキャストされても綿々とその名の下で生き続けています。相模の彦十は火野正平さんから尾美としのりに代わっていますが、惚けた持ち味は継承されていました。鬼平も同様に続けてもらいたい物語だと思います。

そして鬼平らしさが溢れるのは池波正太郎作品らしい食のディテール。みたらし団子の件とか、その食べ方とか。そこに感じたのはたぶん鬼平(銕三郎)と同じ気持ちなのだと。登場人物誰しもが魅了される五鉄の軍鶏鍋は一度食べてみたいです。完全に胃袋を掴まれてしまいましたが、本作を観て改めて時代劇はいいなぁと思います。

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