「シンプル・アクシデント 偶然」を観る
今日は盟友N氏と伊東市の金星シネマで「シンプル・アクシデント 偶然」を観てきました。昨年のカンヌ映画祭でパルムドールを受賞した作品です。不当に残酷な投獄を受けた過去を持つ主人公が、目隠しされた際の義足の足音を頼りにその看守と思われる男に出会います。果たして本当に”その男なのか”…
空気階段のもぐらに似たワヒドにフレディ・マーキュリー似のハミド、ウエディングフォトを撮るカメラマンのシヴァ、被写体カップルのアリとゴリが看守と思われる男へ積年の恨みをぶつけていくのですが、何しろ彼らは男の顔を知らないため、決定打がないまま物語は進みます。
冒頭の展開で呆気に取られますが、主人公ワヒドの目的が判るとまるでミルクボーイの漫才のように”その男なのか””違うのか”の行ったり来たりを繰り返すのです。またその様が絶えず笑いと狂気の綱渡りで…緩急ある演出もこの作品の魅力だと思います。
中盤まではとにかく可笑しいです。追い込むワヒドたちも良心の呵責に苛まれていきます。またイランの社会事情なのか、やたらクレジット決済が出てきたり、それを拒めずに入金したり。ただやがて主人公たちの背景が見えてくると真の怖さがより増してくるのです。
その一つにイランの歴史、シリア内戦を知っておくべきなのかもしれません。今はアメリカと対峙するイラン政府ですが、自国民に対する不当な差別、拷問はこの映画のように行われていたといいます。トランプを擁護する気は毛頭ありませんが、これも一つの真実。
そんなジャファル・パナヒ監督の経験が反映された物語、特にラストシーンは目と耳を凝らして下さい。
追伸.
映画の前に金星シネマさんのご近所の町中華、紅牡丹さんでランチしてきました。道路側の雰囲気は謎だったのですが、お店に入ると明るくキレイな町中華店でした。盟友N氏とエビチリ、麻婆豆腐をシェア。おいおいOLのランチかよ(苦笑)。
そして嬉しかったのは温かい烏龍茶。口の中の刺激を和らげ、食後のデザート、マンゴープリンを美味しくいただけました。伊東は本当に美味しい店が多いです。
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