「ハムネット」を観る
今日は「ノマドランド」のクロエ・ジャオ監督最新作「ハムネット」を観て来ました。そのタイトルが意味するもの、内容はシェイクスピアの創作秘話となっています。この作品で彼の妻を演じたジェシー・バックリーは今年の米アカデミー主演女優賞を受賞しました。
物語はシェイクスピアと妻アグネスの出会いから家族となり、3人の子を育てる中、ある出来事に遭遇していきます。シェイクスピアは家族との関わりを不器用に過ごすも、一方で創作を持って妻の心に寄り添っていくのです。クライマックスの舞台「ハムレットの悲劇」は感動を持ってこの物語を閉じていきます。
形は違えど創作に夢中となる姿、家族との関わりに朝ドラ「ばけばけ」のヘブン先生と妻トキの関係性に似ています。どんなに愛情を持っても、家族の間でその想いは100%伝わるものではありません。特にシェイクスピアがロンドンに拠点を置いて以降、アグネスとの間の溝は深まっていきます。
「ハムレットの悲劇」はアグネスの誤解を誘いますが、舞台に投影された様々な要素が彼女だけでなく、観ている我々にもあるメタファーとして伝わります。そんなジャオ監督(共同脚本)のストーリーテリングも上手いです。全編ほぼノーメイク、ジェシー・バックリーの感情を剥き出しにする演技も素晴らしかった。
ただ中盤まで地味に進んでいく物語のため、個人的に途中からちょっとつらかったです。それでもジャオ監督らしい自然美と人間の対比等、映像の美しさを感じました。またシェイクスピアを演じたポール・メスカルを通して彼が舞台に立つ姿、その裏側に家族への想いが映っていました。
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