午前十時の映画祭15「パルプ・フィクション」を観る
午前十時の映画祭15もいよいよフィナーレ、「パルプ・フィクション」を観てきました。1994年公開のアメリカ映画。カンヌ映画祭パルムドール他、アカデミー賞脚本賞などを受賞したクエンティン・タランティーノ監督作品。初期の犯罪小説本をモチーフにしたようなタランティーノ風味満載の一作です。
この作品、1994年に劇場で観ています。もちろんレーザーディスクで何度も。今回、劇場で改めて観てセリフの一語一語が面白いです。ほぼ字幕頼りなので聴き入るというか見入ってしまうのですが、意味が無いようで実はあるようで、かつ伏線まで匂わせる作りに感嘆しました。中でもチーズ・ロワイヤルの件が大好きです。
またタランティーノ自身も出演しており、立板に水の如き早口気味なセリフも心地良く、また登場人物たちの台詞回しも小気味良いです。サミュエル・L・ジャクソン演じるジュールスの殺し屋、そのアイデンティティーともいうべき語り口が堪りません。
タランティーノ作品らしく音楽は既存のものを選曲し、それが実にハマりカッコいい。冒頭の「ミザルー」は4年後に「TAXI」でも使われました。ちなみに公開当時、あまりの音楽のカッコ良さにサントラを買ってしまった程です。中でも「サーフ・ライダー」からのエンドロールは大好物です。
この作品はタランティーノの好きなものが詰まった印象です。好きな物語、小道具、音楽、そして好きな俳優。ジョン・トラボルタの起用は彼の悲願だったと聞きます。ツイストとか、洒落たセリフ、もちろんスタイリッシュぶりが当時、トラボルタ復活の狼煙となりました。
もちろんこの作品最大の特徴は本を読み解くような、時系列通りではない展開です。だからこそ途中で描かれている伏線が際立ち、そしてフィルムノワールでかつ群像劇としての完成度を魅せていきます。幼少から今へ繋がるブッチのエピソード、冒頭と最後を結ぶレストランの出来事など、本当に楽しめました。改めてタランティーノの傑作だと思います。
追伸.
ブッチが乗る車がシビック(たぶん2代目)に掃除屋の駆る車がNSXと2台共にホンダ、アメ車はシボレーにイエローキャブでしたね。ミアとヴィンセントが食事をするそっくりさんレストラン、マーセルスが拘禁される道具屋の地下といい小道具や美術のこだわり。物語が素晴らしいから細部まで楽しめるような作品なんですね。
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