午前十時の映画祭15「スタンド・バイ・ミー」を観る
今日は午前十時の映画祭15「スタンド・バイ・ミー」を観てきました。スティーブン・キング原作、ロブ・ライナー監督による1987年公開のアメリカ映画。1950年代オレゴン州、キャッスルロックを舞台に死体を巡る騒動をキング自身の郷愁をモチーフに描いていきます。
実は今日までこの作品を未履修(未鑑賞)で盟友N氏も驚いていました。映画鑑賞とは巡り合わせですので、生まれた年、事情で観られない作品は沢山あります。むしろ中年を過ぎた今の年齢で鑑賞できたのは運命なのかもしれません。「子供時代は二度とない、バカは一生続く」というセリフは刺さりましたね。
本作は名作と言われていますが、感動をゴリ押しする作品ではありません。キングの小説を読んだ事がある方なら分かると思いますが、彼の文章の味わいが見事に映画となっている気がします。死体やピザの件も状況の紡ぎ方にキング節を感じるのです。そんなロブ・ライナー監督の手腕も素晴らしい。
物語は小さなエピソードの積み重ねです。その中で子供時代の可能性と人生が描かれ、キングにとって少年時代が如何に大切なものであったかを伝えています。タイトル曲ベン・E・キング「スタンド・バイ・ミー」だけでなく、オールデイズの数々が心地良いですね。
主人公の子供たちを演じるのはウィル・ウィートン、リヴァー・フェニックス、コリー・フェルドマン、ジェリー・オコンネルの4人。子供子供したリヴァー・フェニックスにニヤけてしまいますが、彼が演じるクリスの顛末と彼自身の一生が重なる気がしてなりません。そんな彼の輝きがこの作品にあります。
またクリスの兄を演じた若き日のジャック・バウアー=キーファー・サザーランドの危うさとか(の割に45ガバメントに勝てない)。無名時代のジョン・キューザックも印象に残ります。
この映画の鑑賞後の感想を表すと爽やかな読後感ですかね。これは「刑務所のリタ・ヘイワース」(=「ショーシャンクの空に」)に相通じるもの。きっと本作が無かったらキングに対する世間の印象は、ずっとホラー映画の原作者止まりだったかもしれません。
先日、不慮の事件に巻き込まれ亡くなられたロブ・ライナー監督ご夫妻のご冥福をお祈り致します。
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