「盤上の向日葵」を観る
今日は映画の日。2本目は「盤上の向日葵」を観てきました。「孤狼の血」の柚月裕子原作を映画化した作品です。突然現れた天才棋士 上条桂介と彼に掛けられた容疑と捜査を通して、彼の過酷な人生が炙り出されていく人間ドラマとなっています。
本作は圭介の道程を捜査する二人(佐々木蔵之介と高杉真宙)が追っていく砂の器スタイル。ミステリーの側面もありますが、将棋に人生を賭けた男の物語です。
そこで語られる主人公の青年期、幼少期が主な舞台で1970年から90年代までが描かれていきます。トヨタセンチュリーの顔も時代を物語ります。またスマホの出てこない映画は安心して観ていられますね。
父親の虐待を受けるもバイトで生活を支える幼少期。あるきっかけで将棋の道を歩き始めます。指南する小日向文世、木村多江演じる夫婦とのささやかな日々と絆。一方で音尾琢真演じる父親のろくでなしぶり(それだけじゃないんだけど)。ちなみに音尾さんの勤め先はタケヤみそでした。
青年期に出会うのが真剣師の東明。この人もなかなかの曲者ですが、渡辺謙が演じる事で魅力的な人物に映ります。そもそもこの人があれを借金の形にしなければ、桂介の運命は違ったかも…でもそれでは物語が盛り上がりません。しかも将棋を通した絆の証でしたし。
主人公圭介を演じたのは”成長著しい金剛”こと坂口健太郎。公開直前、ちょっとしたスキャンダルはありましたが、本編に影響はありませんでした。成長した桂介に無心する男たち。そこから歯車は狂っていき、さらに過酷な事実を知る事になるのです。
とにかく渡辺謙の存在感が際立ちます。加えて桂介の幼少期を演じた大江優成くんの演技も良かったです。彼が圭介を演じたおかげで青年期の重みが増したような気がします。惜しむ点はもっと将棋の事を知っていればより楽しめたのかも。でもいい映画でした。
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