ドラマ10「昭和元禄落語心中」を観る(完走)
NHKドラマ10「昭和元禄落語心中」(全10話)を観終わりました。本放送は2018年で好評につき先日再放送されたドラマです。原作やアニメ版の存在は知っていましたが、今回はせっかくの再放送、ドラマで観る事にしました。
昭和50年ごろ、八代目有楽亭八雲の下にチンピラあがりの与太郎が弟子にしてくれとやって来ます。弟子にする事にした八雲。与太郎にかつての兄弟弟子である助六の姿を見出したからです。そして物語は戦前、七代目八雲に弟子入りする菊比古(八代目八雲)の奮闘する姿が…
“落語心中”と題する通り、物語の中に”死”が描かれていきます。中でも何度も演じられるのが「死神」。菊比古時代から八雲襲名の後、何度も演じられる中、年齢と共に落語と味わいが変わっていく様が見事です。
八代目八雲を演じたのは岡田将生。このドラマに出てくる噺家の中で正統派であり、聞かせ方に凄みを感じました。中でも助六とみよ吉の子、小夏と生活するようになってからは何処か影のある、そして温かみを感じさせる姿が印象的でした。
個人的には王道の噺家、助六を演じた山崎育三郎と与太郎を演じた竜星涼の二人に魅了されました。二人とも落語家になっても遜色無し、表情良し、声も良し、聴いていて惚れ惚れする落語です。むしろ”落語は面白いもの”と再発見のきっかけとなりました。きっと落語監修の柳家喬太郎さんの指導の賜物なのでしょう。
死を描きながら、伝統演芸たる落語の継承がこのドラマ、原作のテーマだと思います。菊比古や助六の落語を継承していく与太郎や小夏も良かった。そして”死神”ですね。落語のブラックな部分を濃縮したような、落語の深みまで表すような題目です。
これまでも落語に関しては興味を持っていたものの、せいぜい笑点の演芸コーナーまで。久々、神田伯山の真打披露で桂文珍さんの落語を生で聴いた時を思い出しました。今後は機会があればじっくりと落語を聴いてみたいですね。そんなきっかけと味のあるドラマでした。(おしまい)
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