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2025/10/18

「機動警察パトレイバー2 the Movie」を観る

今日の劇場2本目「機動警察パトレイバー2 the Movie」を観てきました。ヘッドギア原作、押井守監督による1993年公開の日本映画。脚本を担当した伊藤和典曰く「(パトレイバーを)終わらせるための…」作品です。それゆえ押井色が好き勝手濃く出ており、淡々と物語を描いています。

もし映画ジャンルにクーデターものがあるとしたら、少なくとも本作以降に公開されこの作品を超えるものは出ていないと思います。以前このブログで「亡国のイージス」VS「機動警察パトレイバー2 the Movie」という記事を書きましたが、本作はサスペンスとして一級品だし、しかもエンターテイメントとしても優れています。

さてこの作品を劇場で観るのが2回目、それ以外はDVDです。正直、「第一作程好きでは無い」のがこれまでの感想。今回、観た後もその印象はあるのですが、それでも面白かった。それは何故か?「終わらせるための…」作品ではあるものの、その理由は脚本が伊藤和典である事が大きいと思うのです。

伊藤さんによる適度なブレーキ、特にエンターテイメントとして解り難い物語を噛み砕くのに長けています。伊藤さんの脚本はあれだけのプロットを見事に組み上げた第一作、本作でも亡国論や危機感煽る様を的確に見事な視点と切り口で描いていきます。アニメでは「攻殻機動隊」を最後に押井監督とは組んでいません。続編「イノセンス」の難解ぶりは押井脚本、伊藤さん不在が最大の理由だと思っています。

ちなみに実写版「パトレイバー」も押井脚本、パラレルとはいえこの「パトレイバー2」を意識した作品でしたが、画も物語も大きく劣る出来だった事が思い出されます。ただし「攻殻機動隊」から6年後公開の「アヴァロン」では伊藤脚本、押井監督作として作られていました。こちらはいずれ観たいですね。

第一作同様、本作における先見性も見逃せません。ただこちらは悪い意味で。あまりにリアルが過ぎて似た風景が劇場公開の2年後にある事件として起きてしまいました。Z世代ではわからないでしょうが、ある年齢層以上は社会に衝撃をもたらしたあの事件です。ここではそこまでしか書きません。

この作品公開から30年以上が過ぎました。この映画で語られた世界は今そこにある危機として保守層の台頭で現実味を持ち始めています。劇中ではそれを代表するかのような柘植や荒川、対する後藤やしのぶのセリフに綱渡りのような怖さを感じました。ただそれでもそんな今の世界に生きるからこそ、本作での後藤たちの意思を支持します。

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