「愚か者の身分」を観る
今日は盟友N氏と「愚か者の身分」を観てきました。北村匠海、綾野剛、林裕太が演じる東京の闇社会に生きる若者と彼らが遭遇する出来事を描いていきます。ポスターでは三人並んで夜景で微笑んでいますが、物語自体はそれに相反しPG12指定でハードな内容です。
序盤は苦手な展開でしたが、気付けば見事惹き込まれていました。映画として良くできた作品、今年観た邦画の中でトップクラス。原作が素晴らしいのでしょうが、それを活かした脚本もよくできている。永田琴はハードな描写と女性監督らしい視点を両立させていると思います。盟友N氏は本作が女性監督と聞いて驚いていました。
物語は三人の視点で描かれる羅生門スタイル。下っ端のマモルのパートから始まり、タクヤの話へ。特に中盤からは目を覆うシーンがあったりします。梶谷のパートになってからややブラックな笑いが潜んでいたり、ラストシーンには細やかな暖かさを感じました。
この作品では闇社会の因果応報が描かれているのですが、ここに引き摺り込まれた時の関係性が三人の良心に訴えかけて来るのです。そして物語を大きく動かします。三人を追い掛ける組織幹部のジョージがこれまた強烈で、対峙する三人につい感情移入してしまいました。
北村匠海は身(見)を削るような演技、林裕太の舎弟感も良かった。綾野剛は演技も良いのですが、他作を含めて作品を選ぶ目が素晴らしいですね。この他どの共演陣も素晴らしく良かった。ただこの中でMVPはやっぱジョージを演じた田邊和也ですかね(苦笑)。
果たしてこの作品がバッドエンドなのか、ハッピーエンドなのか迷うところ。ここで一番損をしているのはタクヤなのかもしれませんが、三人の行く末を感じさせる結末はとても良かったです。エンドロールで主題歌が「人間讃歌」というタイトルでちょっとニヤけてしまいました。
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