「ワン・バトル・アフター・アナザー」を観る
今日は盟友N氏とポール・トーマス・アンダーソン監督最新作「ワン・バトル・アフター・アナザー」を観てきました。レオナルド・ディカプリオ、ショーン・ペンらキャストを迎えたレボリューショナルコメディです。革命組織フレンチ75の元メンバーのボブとその娘ウィラの逃亡劇が描かれていきます。
移民勾留センターを舞台に始まり、冒頭から尖った描写で進んでいきますが、間も無くコメディ風味である事に気づきます。”革命”と言いつつも私情に走ったり、ネジの切れたセリフも多いです。特に政敵が性敵?であったり、そこが物語の軸に変わっていくところがこの映画の面白い点です。
とはいえ、2時間50分の上映時間。これを保たせたのはディカプリオとショーン・ペンのクセの強さでしょう。特にリベラル寄りの姿勢なペン本人らしからぬ配役。しかも選ばれし者になっていく過程で自分のためだけに軍隊を率いていきます。そこに対峙するディカプリオ演じるボブがやたら”革命”を連呼するのも滑稽。結局、革命も戦争も先導者の私情に巻き込まれての事なのでしょう。
一方でディカプリオらの演技の応酬がハマらないと鑑賞は苦痛かもしれません。個人的には睡魔が起きなかったので見どころを感じたのだと思います。中盤からベニチオ・デル・トロ演じる”センセイ”が登場したあたりから面白かったです(ワーナーらしく、ある作品の日本版ポスターとか)。”革命”慣れしているというか、手際の良さが興味深く感じました。
PTA(ポール・トーマス・アンダーソン)作品の中でも本作は観る人を選び、感動する点、特筆する面白さでは無かったです。なおIMAXで観る必要性は感じません。とはいえ何処か奇妙な作品でしたが、劇場効果と相まって最後までそれなりに楽しむ事はできました。あと日産サニーの2ドアクーペ(北米仕様)が大活躍でしたね。
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