« 「バード ここから羽ばたく」を観る | トップページ | 午前十時の映画祭15「七人の侍」を観る »

2025/10/13

日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第1話レビュー

昨夜、日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」の第1話が放送されました。早見和真の原作小説をドラマ化したものです。私は5年前に原作を読んでいましたが、設定はおぼろげ。第1話を観ながら思い出していました。今回は競馬ファン目線でこの第1話を振り返ってみたいと思います。

競馬を映像化したものでは「シービスケット」から「のるかそるか」まで硬軟ありますが、いずれも競馬シーンをどのように描くかがカギとなります。初代ダビスタは「(最初に)レースシーンから作りました」と言われているようにレースの迫力を伝える事が重要です。

今回、山王耕造の所有馬ロイヤルファイトが出走しました。ほぼひとレースこのドラマのために撮影されていました。競馬場共々、JRA全面協力している事が伝わってきます。

ただし”ほぼひとレース”と書いた通り、直線の画作りはJRAのCMで「夢のVS」ですね。武騎手の乗ったウイングドイルを外からロイヤルファイトが差しに行くのですが、ロイヤルだけは別撮りのようです(TVerをパソコン画面で観て)。タイミングを合わせるためにファイトの走る動きに微妙な違和感がありましたが、ある意味異次元の脚を表現しているのかもしれません。

冒頭、ダビスタの話を出しましたが、ドラマ中はむしろ「ウイニングポスト」です。実在するジョッキーと架空の世界が融合しています。本馬場入場のアナウンスに思わず笑ってしまいました。(調教師やオーナーたちは全て架空ながら)これは原作小説にはない世界観です。

一方、ドラマ部分は第1話ゆえに紹介描写が多くなってしまいます。本格的な感情移入は第2話以降でしょう。「宝島」の妻夫木聡くん演じる栗須が、佐藤浩市演じる山王耕造を前に緊張する姿が伝わってきます。彼らがジンギスカン食べているシーンは門別競馬場ですかね。グリーンチャンネルで何度か見ていますが、一度食べに行きたいです。

あとセイコーマートで栗須が野崎佳奈子と再会するシーンに驚かされました。一つは北海道といえばセイコーマート、懐かしいです。ドキュメント72時間でも扱われていました。

もう一つは店前で映る佳奈子の表情。モニター越しですが、佳奈子を演じた松本若菜、ノーメイク?くらいに美しく瑞々しく映りました。佳奈子はこのドラマのキーウーマンですからね。来週から勝手に彼女中心でドラマを観たいと思います。

もちろんこの作品は人のドラマであると共に競馬らしく血統のドラマも描かれていきます。この二つが重なっていくところが原作小説の魅力ですね。そして人のドラマとレースシーン、競馬界の描写はこの作品の両輪だと思うので、クライマックス(山王耕造が明言したあのレース)まで年末に向けて走り抜けてもらいたいです。

日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第5話レビューはこちら
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第4話レビューはこちら
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第3話レビューはこちら
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」第2話レビューはこちら

251003_01

|

« 「バード ここから羽ばたく」を観る | トップページ | 午前十時の映画祭15「七人の侍」を観る »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「バード ここから羽ばたく」を観る | トップページ | 午前十時の映画祭15「七人の侍」を観る »