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2025/09/20

「宝島」を観る

今日は盟友N氏と「宝島」を観てきました。直木賞受賞作を「るろうに剣心」「ハゲタカ」の大友啓史監督作品。妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太ら出演による191分の大作。1952年から1969年の沖縄を舞台に嘉手納基地に押し行っていた義賊リーダーのオンの行方を追いつつ、沖縄の歴史が描かれていく人間ドラマです。

世間では「国宝」が抜きん出た人気となっていますが、個人的には勝るとも劣らない作品でした。主人公たちがリーダーのオンを探す姿が物語の軸ですが、大きな軸にあるのは沖縄の歴史です。特に植民地下での米軍のやりたい放題に対する鬱屈、一方で権力にすり寄る、あるいは均衡が破れる事を恐れる勢力との攻防が主人公たちを巡るフィクションと共に描かれていきます。

ここでフィクションと書きましたが、登場人物たちの背景は沖縄の歴史を基に創作されているわけで、物語の重みが違います。冒頭、オンの失踪、仲間が離散した時点から作品に釘付けでした。特に妻夫木聡演じるグスクの立ち位置は沖縄に対する葛藤を表しているようです。ただこれを(観客の)シンパシーのひと言で片付けてはいけないのだと思います。

特に沖縄本土復帰を前に起きた騒動はそうした議論を超え、カオスに達します。大人数のエキストラを使ったシーンではその迫力に圧倒されました(全体的にVFXも含めて映像が素晴らしい)。その後に控えるクライマックス、タイトルの真意。この作品の英題は”Treasure Island”ではなく”Hero’s Island”なのです。そして物語にもう一つの軸が現れていきます。

「国宝」と比較すると万人受けする内容でないかもしれません。ただ日本人なら沖縄に対する思い、歴史は避けて通れないと思っています。個人的には「木の上の軍隊」と地続きな世界として観ていました。そしてクライマックスでのグスクのセリフが、50年経った今の沖縄でも変わっていない、そんな思いが残りました。

191分の作品ですが、大友啓史監督の力強い演出で時間を意識する事はありませんでした。沖縄ロケ、文化だけでなく主演の妻夫木くんの演技が本当に素晴らしかった(日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」が楽しみ)。尿意以外に大きな問題はありませんでした。本当にトイレ対策だけは注意願います。

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