「あんぱん」を観る(完走)
朝の連続テレビ小説「あんぱん」を観終わりました。「それゆけ!アンパンマン」の原作者やなせたかし夫妻をモデルに「ドクターX」等人気ドラマを手掛けてきた中園ミホ脚本による連続ドラマです。ドラマ前半は主人公のぶを中心に、中盤から嵩(たかし)のエピソードを強く押し出して描かれていました。
やなせ夫妻はあくまでモデルであり、ドラマのために再構築された設定も多いようです。中でも実際、夫妻は幼なじみでない事、初めての出会いが社会人になってから、とその点はネットニュースで知りました。
また登場人物のうち、のぶの家族に纏わる部分で改変されているとの事。中でも河合優実が演じたのぶの妹、蘭子が脚本家で作家の向田邦子さんをモチーフに晩年を描いています。実際、向田さんとやなせさんは交流があったようで少しでもそのエッセンスを入れたかったのでしょう。
劇中登場人物は全て改名されており、本物ではないが彼らの生き様は伝えたい作者の意志の表れだと思います。そのためにモデルとなる人物を模索、想像するのが楽しいドラマでもありました。でもNHKだけはそのまま名を使っていましたね。とはいえ、劇中NHKが日本放送協会だとは言及されていませんけど。
個人的にこのドラマが良かったのは近年の朝ドラ同様(「らんまん」「ブギウギ」「虎に翼」)、戦中の描写に力を入れた事です。特に嵩を通して様々な戦時の出来事と体験が、アンパンマン創作とそのテーマに繋がっていく事になります。二人を幼なじみにした事でよりテーマ性を深めるための配慮だと最終回まで観ると理解できます。
東京製作でそれぞれの登場人物が際立っており、キャストも豪華でした。個人的に中盤以降は妻夫木聡の存在感にドラマの格が上がった気がします(「宝島」でもその印象を深めました)。またアンパンマンキャストでもある戸田恵子を二役で起用したのも良かったですね。特に最終週はがっつりアニメ「アンパンマン」頼りでしたから。
一方で今田美桜が演じたのぶが開始から物語を牽引し、北村匠海演じる嵩が信念を曲げずに才能を開花させていく夫唱婦随こそ、このドラマ最大の見どころだったのだと思います。今の自分には心身に沁みました。(おしまい)
追伸.
RADWIMPSの主題歌「賜物」は毎回あまりピンと来なかったのですが、最終回に流れたアレンジにこの方がしっくり来る感じがしました。ただ朝ドラの放送時間帯となるとあのアップテンポしか選択肢はないでしょうね。すいません、毎回NHKプラス視聴だったので…
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