「アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓」を観る
今日も盟友N氏に誘われ、「アメリカッチ コウノトリと幸せな食卓」を観てきました。N氏が選んだ作品なので詳細は見ずに鑑賞しました。1915年オスマン帝国による大虐殺のあったアルメニア地方。幼き頃に脱出したチャーリーが1948年のアルメニアへ帰ってくる所から物語は始まります。「アメリカッチ」とはロシア人たちがアメリカ人を指した呼び方みたいです。
故郷を知るためにアメリカから戻ってきたチャーリー、そしてソ連統治下のアルメニア。アメリカとソ連というイデオロギーの違いがチャーリーに不幸をもたらします。収監され強制労働の身に…状況が暗転した前半までは何とも言えないモヤモヤだけが大きくなっていきました。正直、この映画は俺に合わないかもしれないと。
しかしこの映画はそんな不平を描きたいのではなく、壁を超えた友情、国を問わない人々の絆こそが真意なのだと知らされます。特に国によって絵を描く事を奪われたティグランとのアイコンタクトのたび、何とも言えない感情が芽生えていきます。初めて二人が対面するシーンでは涙が出ていました。
この作品は監督、脚本、主演のマイケル・グールジャンが彼の祖父、アルメニア人とジェノサイド、そしてその後の歴史を辿る物語です。収監所の人々共々、観ている我々もチャーリーの生活ぶりに段々と引き込まれていきます。チャーリーは自分の目を通して、格子先のアルメニアの様々な文化を知る事になるのです。
前半のモヤモヤも最後まで物語を見通せば必然だと判ります。またこの作品をもう一度最初から観たら見方は大きく変わるでしょう。それだけに初見配信はあまりオススメしません。「ジョジョ・ラビット」ほどファンタジー色は強くありませんが、読後感は似ていると思います。時は流れても権力者の論理というのはどうもいただけませんね。
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