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2025/04/19

午前十時の映画祭15「ベン・ハー」を観る

今日は盟友N氏と午前十時の映画祭15「ベン・ハー」を観てきた。チャールトン・ヘストン主演、ウイリアム・ワイラー監督による1959年MGM製作のアメリカ映画。作品賞を始め、その年のアカデミー賞11部門と最多受賞した大作。ローマ帝国時代、友に裏切られたユダヤ人ベン・ハーの冒険とその復讐を描いていく。

映画は3時間32分の長丁場。10分のインターミッション(休憩)もさることながら、冒頭あまりに長い黒スクリーン(序曲部分)に痺れを切らしたN氏が「映らないねぇ」と漏らしたが旧作、殊更超大作となれば御なじみの演出ではある。

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とにかくこの作品の物語力が凄い。波乱万丈のジュダ・ベン・ハーの人生は恵まれた境遇から一転、幼馴染のメッサラ(見た目は黒沢年男、名はジュピトリスから来た男の愛機を彷彿とさせる)に裏切られ、家族は投獄、ジュダ本人は監獄船送りさせられてしまう。だがそのどん底から再び国中で名を馳せるきっかけを掴んでいく。

「ベン・ハー」といえば戦車競走に尽き、作品後半の目玉シーンである。競馬ファンの血が騒ぐ、それぞれ4頭の馬が曳いた9台の戦車が9周後の先頭ゴールを目指す。撮影トリックもあるだろうが、その迫力は規格外。今回の上映はシネコンの中でも最小スクリーンで正直、このシーンだけでいえば巨大なBESTIA enhancedで観たかったのが本音だ。

「ベン・ハー」はのちの作品に多くの影響を与えてきた。この戦車競走に似た描写はルーカス時代の「スター・ウォーズ」シリーズにも散見されるし、戦車騎乗者の肉体メンテシーンはずばり「デスレース2000年」だ。ちなみにギリシャ戦車の仕組みはこの「デスレース…」だったり「007」のアストンマーチンを思い出させる。

ただこの映画は「ベン・ハー」を描くだけではない。その時々に現れたある人物こそがもう一人の主役(冒頭のテロップでもその名が示される)。復讐とその果てで心が荒んでいくジュダ、その救済された姿に宗教映画の側面がみえてくる。けっしてハッピーエンドではないが、この救いこそ歴史的、ドラマティックな描き方だと思う。

主演のチャールトン・ヘストンといえばつい全米ライフル協会(マイケル・ムーアのせい?)を思い出してしまうが、この作品の前半での肉体作りをみると、彼の真摯な姿勢がみえてくる。さすがは当時のトップスター。同時に上半身裸のイメージは本作と「猿の惑星」によって確立されたものだろう。

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