「Flow」を観る
今夜は今年のアカデミー賞長編アニメーション部門受賞作「Flow」を観てきた。一匹の黒猫を中心に動物たちの冒険を描いていくラトビア版「子猫物語」。背景は写実的ながら、登場する動物は何処かのっぺりと独特。まるでマリオペイントを思い出す。
特徴は背景、美術がとにかくリアルな事。「Flow」と題する通りにあらゆる水の表現が凄い。昨年の「ゴジラマイナスワン」の特殊効果オスカー受賞もそこが評価されたようだが、この映画での水の流れや飛沫だけでなく、水面に映る姿までリアル。それに限らず様々な描写でリアル感が高い。
ただそれまで。途中までは子猫の冒険と、「ピノキオ」モチーフのスピルバーグ監督作のように失われた世界が映像で語られる。リアルさを突き詰めるまでは良かった(でもちょっと退屈)が、急に場違いなファンタジー色を持ち込んで来て興醒めした。
その仕掛けはエンディングにもあり、何故急に救われたか解らず仕舞い。やや強引、おおよそ先の場違いなファンタジーと同じ手法と言いたいのだろう。でも前半の冒険が偶然の連鎖の結果、そこが面白みだったのにそれを簡単に捨ててしまうなんて。
あと解せなかったのは失われた世界が何処か中国の渓谷を思わせ、その一方で建築物等はヨーロッパ的で文化が混ぜこぜ(大人の事情?)。今回のオスカー受賞はやはりテクニカルな面を評価されたものなのだと思う。
| 固定リンク



コメント