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2025/02/23

午前十時の映画祭14「ドクトル・ジバゴ」を観る

今日は午前十時の映画祭14「ドクトル・ジバゴ」を観てきた。「戦場にかける橋」「アラビアのロレンス」のデヴィッド・リーン監督による1965年公開の米英伊合作映画。20世紀初頭のロシア革命を舞台に詩人で医師ジバゴの姿を中心に描く群像大河ドラマ。

まずドクトル・ジバゴは仮面ライダーV3のドクトルGとは無関係。ジバゴのスペルはZhivagoだし、妙なアクセントもない。昔、両親がこの作品をNHKの映画放送で観ていた事を思い出す。タイトルから医者の話と思っていたが、それ以上にロシア激動の時代が描かれていく。

何よりこの作品、3時間17分というイメージが刷り込まれていて、観に行く寸前まで鑑賞を迷った(2日連続の長尺ゆえ)が、終わってみるとD・リーン監督の他の作品よりも食い入るように観ていた。確かに現在の倫理観で主人公たちの関係性は許されるもので無いが、人間ドラマとして興味深い。

時はロシア皇帝支配下の貴族に格差社会。その恩恵を受ける者に溺れる者。だがロシア革命の後、格差と利権はリセットされ、新たな社会構造が作られていく。主人公ジバゴとヒロインのラーラはそんな時代に翻弄され、お互いの家族を傍目に関係を深める事になる。

ジバゴを演じたオマー・シェリフは晩年のイメージしかなくて、作中の口髭とゴツめのイケメンぶりが新鮮。やはり見入ったのはラーラを演じたジュリー・クリスティでその美しさに惹きつけられる。だが二人に過酷な運命が、そしてその過去を追うのはまたもやオビワン=アレック・ギネス。

前半は作品のスケール感にただ白いロシアの冬景色。後半では対照的な春の田舎景色。だが再び雪景色に戻るとジバゴは2年間の拘留。今回はBESTIA enhancedの大画面とあって画質は時代的に劣るが、迫力の映像が人間ドラマを彩りとても素晴らしかった。

音楽モーリス・ジャールによるバラライカをフィーチャーしたテーマ曲は有名。過酷なドラマの後、引き継がれたバラライカとそれを見守るアレック・ギネスの表情が印象に残った。

追伸.
ロシア革命はレーニンにスターリン、そして現在のウラジミールへと脈々と通じる政変。この作品から体制によるしがらみ、翻弄されるジバゴとラーラを通して少なからず批判が感じられる。ロシアが舞台ながら英語劇だったせいでかなりマイルドになったけども…

作品中、戦場の最前線でウクライナを想起させるひまわりが再び。時を超えた描写が心に残った。

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