午前十時の映画祭14「スカーフェイス」を観る
今日は盟友N氏と午前十時の映画祭14「スカーフェイス」を観てきた。1983年公開のアメリカ映画。「ゴッドファーザー」のアル・パチーノ主演、「アンタッチャブル」のブライアン・デ・パルマ監督作品。1980年反カストロ派として追放されたキューバ国民。その中に多くの犯罪者が流れた。その一人を主人公にマイアミでマフィアとして成り上がっていく姿を描く。
元々は1932年公開「暗黒街の顔役」のリメイクでオリジナル版のハワード・ホークス監督と脚本ベン・ヘクトへの謝辞がエンドロールに流れる。ただ先の通り、現代版にアップデートされ、映像は独特なデ・パルマスタイルで描かれる。
脚本・脚色は「プラトーン」のオリバー・ストーンが担当。この作品では様々な個性が入り混じり優れた化学反応を示すが、その軸に彼のストーリーテリングがあっての事。登場人物の構成、彼らのセリフ回しとやり取りがとても面白い。
「ゴッドファーザー」とは違ったパチーノ演じるトニーのマフィア像。頭のキレはマイケルに比べ少々劣るが、度胸と行動力はそれ以上かも。売人と直接交渉し、販路を開拓していく。だがそれ故の末路が待っており、クライマックスでは「鮮血の美学」デ・パルマの真骨頂を魅せる。
80年代の作品と痛感するのはジョルジョ・モロダーによる音楽。当時の流行りのシンセ系で正直マッチしているかは好みだが、映像の銀塩感と共に何処か懐かしさを感じた。またヒロインを演じたのが若きミシェル・ファイファー。美しさ、可愛さはあってものちの作品の時のほうが好きだなぁ。ただ低身長のパチーノとのバランスはいい。そんな低身長(何度も…)のパチーノの存在感って凄いと感じた一作でした。
追伸.
クライマックスで出てくる殺し屋はまるでT-800ターミネーター。演出的に偶然似たものだろうが妙に興味深かったです。
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