「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」を観る
今日はリドリー・スコット監督最新作「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」を観て来た。2000年に自身が手掛けた第一作から物語を受けた続編。双子皇帝に支配されたローマ帝国を舞台に、圧政悪政に転覆を狙う勢力、そして剣闘士として名を馳せていくルシアスの姿を描いていく。
24年ぶりの続編、時間が無かったので前作(公開当時、劇場とその後DVDでも観たけど)を直前再見できなかったが、wikiぐらいは読んでおいたほうがいい。特にルシアス、ルッシラを巡る関係性は本作でも触れるが、事前に知っておく(思い出しておく)と見方は変わるだろう。
御年86才の監督とは思えない迫力ある映像、演出で2時間28分最後まで見事押し切られた。近作「最後の決闘裁判」「ナポレオン」同様、歴史劇を手の内に入れた感もある。それでいて前作の正統派続編でマキシマスから次世代に繋がる剣闘士、軍勢、民衆の昂りが伝わってくる。
ルシアスを演じたポール・メスカルのフィジカル、そして知略で戦いを挑む姿に伝説の剣闘士マキシマスが重なり、幼少期から今に至る流浪の理由、そして因縁。その鍵を握るマクリヌスを演じるのは名優デンゼル・ワシントン。その配役の意味。皇帝、議会を懐柔していく姿は彼でこそ成り立つ。
もう一つ重要な配役は将軍アカシウスを演じたマンドーことペドロ・パスカル。そして前作から続投、その妻ルッシラを演じたコニー・ニールセン。ルッシラの父であるアウレリウス治下への回帰を画策するが…命を賭けた二人の行動がルシアスを揺り動かしていく。
前作同様、闘技場でのシーンは劇場のスクリーンで無ければ成り立たない。群衆に囲まれ、肉体と剣がぶつかり合う日本の殺陣とは真逆の方向性。一部CGサルがちょっと水を差す感じがしたが、大勢に影響無し。ローマ歴史劇の王道、劇場で観るべし。
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