Netflix「地獄が呼んでいる」シーズン2を観る

Netflix「地獄が呼んでいる」シーズン2(全6話)を吹替版で観終えた。「新感染」シリーズのヨン・サンホがショーランナーを務めるリミテッドシリーズ。前シーズンのラストから8年後の世界。新真理会、過激集団である矢じり、敵対する組織ソドの対立する構図に加え、いよいよ政府が動き出す。

シーズン1で試演を受けた末路とその後。最初に告知を受けたパク・ジョンジャ、そしてチョン・ジンス議長の復活にミン・ヘジン率いるソドが匿う少女とその過去が語られる。最初の3話は時系列がパズルのよう。登場キャラの行動が過去に遡り明らかになるストーリーテリング。

使者によるスマッシュブラザースばりのぶん殴りは健在。ジンスに代わった新議長キム・ジョンチルが新真理会を率いるが、カリスマ教祖を失って勢力は後退。一方で矢じりはより過激化して勢力を増していく。キム議長の声を充てているのが大塚芳忠。ベテラン風でコミカルな部分、恐怖に慄く表現が見事。

一方で第2話でみせた「新感染列島」のカーアクションを進化させたような、長回し風ワンカットシーンは新機軸で度肝を抜かれた。また前作でも匂わせたが、このドラマはミン・ヘジン版「エイリアン2」なんだな。ヘジン役キム・ヒョンジュのキレキレのアクションも大きな見どころ。

チョン・ジンスの俳優交代に気付かぬほど期間が開いてのシーズン2なので、第1話冒頭の振り返りは重要。それでも忘れてしまった事多し。ただシーズン2の面白さは告知のもたらした世界を操ろうとする連中にあり、ラストにはその体制をひっくり返す事態が待っている。

物語を忘れる前に早めシーズン3をやって欲しい。最近Netflixでさえ、ちょっと人気が落ちると打ち切りにされてしまうが、そこそこ面白いのでそうならないよう祈る。