「サウンド・オブ・フリーダム」を観る
今日は「サウンド・オブ・フリーダム」を観てきた。「オーロラの彼方へ」やリメイク版「プリズナーNo.6」のジム・カヴィーゼル主演、アメリカ国土安全保障省の捜査官ティム・バラードの姿を追った実話を基にした犯罪サスペンス。製作総指揮にメル・ギブソンが名を連ねる。
捜査官ティムが保護したホンジュラス出身の少年。少年は姉と共に誘拐、人身売買されたのだ。少年の父と対面し、誘拐されたのが同じ年の娘と知るティムは上司に捜索を進言するが組織と現実に苛まれる。だが悩むティムは妻の後押しから捜索先のコロンビアに向かう。
この犯罪が成立する理由、最大の購買国がアメリカという事実。製作から全米劇場公開まで5年を要した事がこの問題の根深さを物語る。だがエンドロールには多くの賛同者の名が連なり、この作品を後押ししているのもアメリカだという事も忘れてはならない。
映画はストーリーテリングによってオブラートで包んだ感があるが、現実はより厳しいのだろう。それでもコロンビアでの潜入捜査は難しさ、対する組織の恐ろしさはスクリーンからも汲み取れる。そして冒頭からジム・カヴィーゼルと気付かない程、彼はティムになりきっていた。
またこの捜査を進める上で協力する面々に驚かされる。特にビル・キャンプ演じるバンビロの経歴、彼の言う闇は深く重い。だが彼は闇に気付き光へ救い出す事を求めた。「神の子は売り物ではない」し、子供たちこそ「自由の音」を奏でるべき。
テーマの重さからこの作品を観る大半は映画ファンかと思う。作品を観て現実を知る事がその後押しになるのだから。
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