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2024/09/15

「侍タイムスリッパー」を観る

今日は盟友N氏と「侍タイムスリッパー」を観てきた。幕末会津の侍が現代日本にタイムスリップ。時代劇の斬られ役として過ごす中の騒動と顛末が描かれるSF時代ギャップコメディー。本作公開後、クチコミで瞬く間に全国公開へ….まるで「カメ止め」を彷彿とさせるインディーズ発の作品。

物語はタイトル通りに展開と、それならテレビドラマやコント等で手垢が付く程に扱われた題材。しかし本作の魅力はそれに留まらない。巧みに構成されたプロットを仕込み、後半で二重三重の物語が生まれる所がいい。主人公へ感情移入ゆえにいい意味での思い込みは裏切られる。あまり勘繰らずにその行く末を観て欲しい。

そのおかげでクライマックスの劇中劇撮影のシーンに凄みが生まれる。主人公はそのシーンにある制約を科すが、その緊張感が画面を通してビンビン伝わってくる。ただ実際はそんな事あり得ないし、絶対にやらない筈だが、観客にそう思わせてしまった(少なくともオレをそこまで感情移入させた)安田淳一監督の勝ち。

高坂を演じた博多華丸似の山口馬木也の存在感が良かった。きっと見慣れたキャストでは本作のような笑いと緊迫感のギャップは生まれまい。山口の菅原文太に似た声も心地いい。彼を中心に生まれる交流の中で時代劇、殺陣の世界も垣間見えてくる。太秦を舞台にした朝ドラ「カムカムエヴリバディ」第三部を思い出した。

エンドロールを見ると、監督を始めキャストが様々な役割を兼任している事が判る、これぞインディーズ魂と溢れる時代劇愛。そして作品の持つ熱もインディーズ級の高さながら、映像クオリティは殺陣の凄み共々非常に高く、2時間11分の長さを感じさせなかった。ベタな笑いも含め、老若男女に愛される傑作。

追伸.パンフレットを買おうとしたところ、製作未定との事でした、残念。

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