「熱烈」を観る
今日の二本目は盟友N氏オススメの「熱烈」を観てきた。パリ五輪で注目されたダンス競技ブレイキンだが、それを先取ったように2023年に製作された作品。中国杭州を舞台に描く青春本格ダンスバトルムービー。ブレイキン同様、ルールは判らなくともダンスの凄みに圧倒される。
まず冒頭、中国側制作会社のロゴが立て続けに出てきた時はいつ終わるかと驚かされた。そして舞台となる杭州は高層ビルが立ち並び、整備された道路をフェラーリが疾走していく。中国映画で現代劇というとチャン・イーモウの「あの子を探して」の印象で止まっているが隔世の感、今や別世界だった。
そんな今の中国だからこそダンスバトルがよく似合う。既にダンス界で名を馳せるケビン(=金持ち)と仲間と共に成長していく陳爍(=一般市民)の対決が、銀塩感皆無のクールなデジタル映像と相まって描かれていく。結末は見えているだろうが、それを超えるドラマ(=ダンス)が控えている。
本作を観ている間、コーチが古田新太にしか見えん。たぶん全世界の映画、ドラマ、舞台と古田新太というポジションがあるのだろう。ドラマ上で主人公を立てていても、真の主役はこのコーチ。敵方がクールな分、主人公グループ感嘆符はちょっと泥臭い。それにさすがはコーチ、ダンスのキレもいい。
邦画でダンスバトルだと某LDH系の匂いがするが、海の向こうの話とあって純然たる映画として観る事ができた。実はそれが大事。日本映画だと事務所の力とか、俳優がいい演技をしてもつい色眼鏡で見てしまう。本作のダンスバトル、人間ドラマはそれらを超えるものだったなぁ。予想外の良作。
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