「ウエストワールド」シーズン4を観る
引き続きU-NEXTで「ウエストワールド」シーズン4(全8話)を吹替版で観終わった。シーズン3から7年後の世界から物語は始まる。人類抹消を目指すシャーロット、対抗するケイレヴとメイヴたち。ホストと人類の戦いは最終局面に進んでいく。
放送元のHBOはシーズン4終了をもって製作をキャンセル。ショーランナーのジョナサン・ノーランとリサ・ジョイはシーズン5をファイナルと考えていたようだが、2年経過して製作続行の報は出ていない。ただシーズン4を観てみると、HBOの判断がわからない事はない。
シーズン4をひと言で称すと混沌。シーズン3まで混沌で無かったかと言えばウソになるが、シーズン4は頭抜けて混沌。”外れ値”ケイレヴが物語の軸の一つになってはいるが、全体的に時系列と世界観の狭間が判り難い構造。アメリカ本国の視聴者がついていけなくなるのも理解できる。
その一つが映画「マトリックス」よろしく、ダルマさんが転んだ動作停止が現実世界で起こる事。対象がホスト、人間に限らずだ。シーズン4は現実、仮想空間共に出てくるが、正直どっちがどっちだか分からなくなる。現実で可能にするテクノロジーの匂わせはあるが、具体的な説明はない。
結局、この物語は生存と創造主の座を賭けた戦いだ。ただ人類側は青色吐息、バーナードやメイヴたちが代行し、シャーロットに立ち向かう。このドラマのキーワードに”外れ値”があるが、黒服の男はまさにホストの外れ値となって物語に波紋を起こしていく。
最終話の最後まで混沌で突き進む。これまで物語の中心であったドロレスはクリスティーナと名を変え、過去はリセットされた存在として現れる。彼女(分身も含め)の活躍で現実、仮想空間共に終息を迎えるが、残ったのはディストピア。
ラストシーンは殺伐とした風景とリスタート、ほぼ絶望の中で一分の希望。果たしてシーズン5は何を描こうとしたのかな?
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