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2024/05/16

劇場版「鬼平犯科帳 血闘」を観る

今日は劇場版「鬼平犯科帳 血闘」を観てきた。昨年の「仕掛人・藤枝梅安」に続く生誕100年池波正太郎を記念して製作された作品。一種のシェアードユニバース、「梅安2」のラストシーンで松本幸四郎が演じた鬼平がワンシーン登場したが、配役はその流れを汲む。

火付盗賊改となった長谷川平蔵と残忍な盗賊、網切の甚五郎との対決を中心に物語は進む。鬼平に密偵になる事を拒まれたおまさ(中村ゆりが好演)だったが、事態を知りつつ甚五郎一味に潜入。それもあって平蔵は一味を一網打尽に成功するのだが….若き日の平蔵、甚五郎の間にはある因縁があった。

裏稼業の梅安と異なり、鬼平は江戸のヒーロー。ただ単なるヒーローとは違い、悪党と紙一重の凄みが鬼平の特徴だと思う。この映画は若き鬼平のエピソードに遡り、その原点が描かれていく。劇中で松本幸四郎、若き頃を染五郎が鬼平を演じていると、血の力を感じずにはいられない。

鬼平というと古くは萬屋錦之介、先頃までは中村吉右衛門の印象が残るが、今回の松本幸四郎のセリフ回しに彼の伯父でもある吉右衛門さんの姿がダブる。染五郎の鬼平も然り。血で繋がっているのだと。そこは単に受け継ぐだけでなく演じる彼らの努力があってのものだけど。

「梅安」同様に映画らしさ、テレビに収まらない描写がいい。しかも池波作品の売りでもある料理、食事のシーンが堪らない。柄本明が作る芋尽くしの料理がこれ程そそるものとは。しかもその後のシーンで東京乾電池が揃うとはねぇ。

素晴らしい原作にここまで手を掛ければいい映画になる。池波作品に限らず、若い世代が演じる時代劇をもっと観てみたい。


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