「オッペンハイマー」【IMAXレーザー字幕版】を観る
今日は盟友N氏と「オッペンハイマー」【IMAXレーザー字幕版】を観てきた。クリストファー・ノーラン監督最新作であり、今年の米アカデミー賞を総なめにした作品賞受賞作品である。原爆の父と呼ばれるJ・ロバート・オッペンハイマーの生涯を追った伝記映画。
上映は3時間、とにかく情報量の多さは随一。昨年放送NHKBS「ザ・プロファイラー」で彼の事を採り上げられて下地はあったものの、字幕を追うハンデ、ハイテンポな演出、異なる時間軸と相まって、脳味噌がオーバーフローする程に理解が追いつかないシーンもあった。
ただこの作品の魅力は映像の力。その語り口にオリバー・ストーンの「JFK」を思い出した。その全ては解らないまでも徐々に圧倒的ストーリーテリングに引き込まれていく。カラー、モノクロを使い分けてアインシュタインに諭された「新世界」前後の物語を軸に、もう一つ狡猾なストローズとの抗争が描かれる。
この映画は実話「太陽を盗んだ男」。しかし原爆を作る過程、リアルさは日本の「太陽を盗んだ男」が上。元々オッペンハイマーは開発統括の立場。本作では原爆が作られる過程、戦況、人間関係、共産主義者と接触の多かったオッペンハイマーの顛末が生々しい。兵器開発から立場を翻した後の境遇の変化にも驚かされる。
なお本作の広島、長崎の描き方はあくまで開発者目線。ドイツ降伏の後、ポツダム会談に追われる原爆開発。そんな中で行われた試験のリアリティ、閃光と轟音の凄みにIMAXと相乗効果にさすがノーラン作品と思わされる。だが研究所の中で称賛され、壇上に立つオッペンハイマーの感じた幻覚、ある種の違和感にその恐ろしさは充分伝わってきた。
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