「夜明けのすべて」を観る
今日は盟友N氏と「夜明けのすべて」を観てきた。「ケイコ 目を澄ませて」の三宅唱監督作品。朝ドラ「カムカムエブリバディ」以来の再共演となる松村北斗、上白石萌音が主演。予告編からもわかる通り、恋愛ものではない。職場で出会った二人は衝突も、互いの悩みを理解しつつ手を差し伸べていく人間ドラマ。
冒頭に困ったちゃん描写はあっても全体的に劇的な演出を設けていない。ここに悪者を出したり、変な事件を作ってしまったら台無しだったろう。そこは三宅監督の前作にも相通じる点でもあり、おかげで二人にスポットがあたって感情移入に導く。二人の持つ悩みはこちら観る側として思うところもあり心に刺さる。
悩みは違っても、悩みを持つからこそ理解のきっかけとなる、松村と上白石の間の空気感、二人のやり取りがとてもリアルで興味深い。
ちょっとした行き違いにクスっとする場面も、二人は交流の中で光明を見出していく。クリームお菓子、洗車の件はほっこりしてしまった。物語の中で一つの仕事を成し遂げていくのだが、その姿が静かな感動を呼ぶ。主役の二人に限らず、周りの人たちの持つサブストーリーの行間を読みつつ、やさしい世界が展開される。本当にやさしい世界。
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