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2023/12/28

「カサンドラ・クロス」【午前十時の映画祭13】を観る(途中からネタバレあり)

今日は午前十時の映画祭13で「カサンドラ・クロス」を観てきた。「ミッドナイトクロス」「エクスクロス 魔境伝説」と続くクロス三部作の第一弾(というのはウソ!)。1977年公開の西独・伊・英・仏・米合作のパニックサスペンス。出演はリチャード・ハリス、ソフィア・ローレン、バート・ランカスター、マーティン・シーン、そしてO・J・シンプソン。今年は2度も劇場でO・Jを観る事になるとは。

この映画は70年代に流行したパニック大作の一作。子供の頃はよく「水曜ロードショー」で放送されていて、主人公チェンバレンを演じるリチャード・ハリスの吹替は日下武史の印象が強い。今回、本人の生声を聴いてかなり似ている事に気付いた。ただ物語は少しハードで明らかに大人向き。これまで最後まで観ていなかったのか、ほぼ覚えていない。終わってみてこりゃ子供には荷が重い。

物語はアメリカが秘密裏に開発した細菌に罹患したテロリストが逃走の末、千人の客が乗る国際列車に乗車。事態を知り細菌流出を恐れるアメリカ政府、マッケンジー大佐は隔離を目的に列車を走らせたまま全乗客を拘束。やがて真の目的が明らかとなっていくのだが....ここまでが話のさわり。そしてクライマックス。オレはこの映画と無関係にある驚愕の事実を知るのです。ここからはネタバレとなります。

<4行飛ばします>



ロマンスと愛憎劇を散りばめた群像劇。前半は細菌ものながら大らかな70年代のサスペンスが続く。だが事態は後半で大きく動く。細菌を克服した乗客たちとマッケンジー大佐配下の警護員との攻防が始まるのだ。監督のジョージ・P・コスマトスは「ランボー2」「コブラ」(共にスタローン主演)を撮った人だからこの点でそつがない。むしろ前半は一見退屈に映る。

でもそうさせないのはリチャード・ハリスとソフィア・ローレンの存在感にある。この時ハリスは40代後半。涙なしに観られない「ワイルド・ギース」のラストの印象が強いが、この作品では静の雰囲気、何せ神経外科医だから。もちろんクライマックスにアクションあり。ソフィア・ローレンはスクリーン映えする美しさとグラマラスぶり。物語前半は二人の画で持たせている。

マッケンジーは隔離のために列車を密閉し高濃度酸素を導入。だがそのおかげで滅菌、持病の無い乗客たちはみるみる回復していく。立場が無いのはマッケンジー。だが終着駅へ向かう列車は老朽化したカサンドラ橋を通過する事になる。あわよくば列車毎崩落で乗客抹殺を狙うマッケンジーとチェンバレンたちの命を賭けた攻防。実はここで注目は列車上のアクション!

ズバリ、このプロットは「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」そのもの。これこそオレが初めて知る驚愕の事実。ゼメキスが「カサンドラ・クロス」をオマージュしたのではないか。マーティン・シーン演じる登山家のアクションなんて機関車上を渡っていくドクと同じだもの。そして列車がカサンドラ橋に差し掛かった後の顛末も同じ。ただこちらはそれなりのバッドエンドが用意されている。

音楽は御大ジェリー・ゴールドスミス。耳応えあるテーマ曲がオープニングとエンディングに流れるが、それ以外この映画のスコアは控えめ。ジュネーヴを離れるマッケンジーの顛末もこの映画の怖いところ。しかも多くを語らない。チェンバレンたちはどうなったのだろうか、想像で終わるところも大人。やっぱこの映画、当時子供のオレには難解だったかなぁと。

追伸.
車掌を演じたのが「探偵ハート&ハート」のライオネル・スタンダー。役名は両作同じマックスなんだよ。それと「カサンドラ・クロス」は改めて日下武史の吹替版で観てみたい。ムービープラスあたりでやってくれないかなぁ。

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