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2023/12/27

「PERFECT DAYS」を観る

今夜は「ベルリン天使の詩」で知られるヴィム・ヴェンダース監督作品「PERFECT DAYS」を観てきた。主演の役所広司はこの作品でカンヌ映画祭で最優秀男優賞を受賞。全編日本語で都内ロケーション。役所が演じる公共トイレ清掃員平山の生活、仕事、その姿を通して描く人生賛歌。

「すばらしき世界」で秘めた怖さを持つ主人公を演じた役所が、本作では優しさに溢れ温和。そんな両作共、現代社会に生き、その生き方を模索する姿、まるで兄弟のような作品に思えてくる。今風に例えれば「役所バース」といったところ。しかも演じるというより、達者に清掃する姿を見ると思わず唸るし、今回の受賞も納得する。

淀みなく繰り返される日常と仕事。スクリーンの中に居るのが平山さんそのものなんだ。ドキュメンタリー風で撮影と編集の妙もあるが、平山さんがテンポよく生活する姿が心地いい。ある種ルーティン化された生活は我々の日常にも相通じる。そんな中の一時、木々を通して降り注ぐ太陽の光。やがて物語を通しタイトルの意味が伝わってくる。

物語中盤、石が投じられた水面のように日常にも生じる僅かな変化。それらエピソードが可笑しい。平山さんの事で多くは語らずも行間を読むように窺い知れる。何故彼が今の人生を選んだのか、少しだけわかった気がする。現代社会の象徴に東京スカイツリーが映るが、その対極にある平山さんの生活は全てを真似できないけど自分の人生に置き換えて学ぶ事は多かった。

驚いたのはヴェンダース監督の演出に言葉の壁を一切感じなかった事、皆が活き活きと演じ、しかも時に笑わせる。出演者も幅広く多岐に渡る。この点でなるべく情報を入れずに観ると良いと思う。東京の掘り下げ方、映像も何処か日本映画と違った印象で興味深い。また音楽とその選曲がいいんだな。個人的にとても刺さる良い映画。そして東京のトイレって凄い!

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