「007/リビング・デイライツ 4Kレストア版」を観る
今日は盟友N氏と60周年リバイバル上映企画『BOND60 007 4K レストア』の第2弾から「リビング・デイライツ」を観てきた。1987年公開、ティモシー・ダルトンを4代目ジェームズ・ボンドに迎えたシリーズ第15作。シリーズ叩き上げのジョン・グレン監督の4作目。KGB高官コスコフ亡命をサポートするボンド。だがその裏で展開されるソ連の西側スパイ殺害計画に攪乱されるボンドだったが...
公開当時、ショーン・コネリー、ロジャー・ムーアの後継で注目され、今回改めて観て先の二人と明らかに違うボンド。ひと言で表すと優雅。ショーンのような野性味は無いが、若さあるルックスに堅実な演技。そして程良いユーモア。アクションシーンは「ボーン・アイデンティティー」以前の王道を往く。とにかく「スタントマンすげぇー」と思うシーンの多い事。
冒頭、新ボンドの「デビュー戦」を活かすようにボンドはなかなか顔を見せない。そして事件が起き初めてティモシー・ダルトンの顔がアップで映る。ここまで、そしてアクションシークエンスに続くジョン・バリーのオーケストレーションが見事。また本作全体でa-haのテーマ曲、プリテンダーズの2曲をアレンジして物語を盛り立てる。ジョン・バリーがスコアを手掛けた最後のボンド作品。
映画は2000年以前の世界地図で展開。後半でボンドを助けるレジスタンスは場所がアフガニスタンとあって、現在に置き換えれば全く別の意味、印象を与えるだろう。しかもジョー・ドン・ベイカーの悪役も米ソを相手にする武器商人だし。ちなみにベイカーは「ワールド・イズ・ノット・イナフ」でエージェント演じてたなぁ。悪役=いい役の転換はボンド映画ではよくある事。
マリアム・ダボもか弱い姿から逞しく変わっていくボンドガールの王道。ボンド映画の王道ゆえにクライマックスは大味になってしまうのだけれど、ハラハラしつつ安心して観ていられる。ダルトンの顔見世興行として「リビング・デイライツ」はよく出来た作品だと思う。そして原作のワイルドさを追求した「消されたライセンス」に繋がっていく。この企画第3弾での登場に期待してます。
なおレーザーディスクを持っていて何度も観た「リビング・デイライツ」。だから今回も冒頭からセリフの字幕はほぼ無視、こんなサラウンド設計だったと思い出しながら観ていた。レーザーディスクは明るく高解像度だったが、今回の4Kレストアでは渋めの映像設計。ウィーンの屋外シーンはレーザーディスクのほうが鮮烈だったのだよ。記憶で美化されてるかも。
実は20数年前にFMFanの企画で長岡鉄男さんの方舟に伺い、レーザーディスクで全編観たのがこの「リビング・デイライツ」。その時の印象も凄かったし、自宅に三管入れて小さいスクリーンながらトリミング版の迫力とマトリクスサラウンドで観た頃がとても懐かしい。方舟はクセは無いが迫力ある音響だったなぁ。そんな事を思い出しつつ物語共々今回も大満喫した「リビング・デイライツ」でした。
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