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2023/11/23

北野武監督最新作「首」を観る

今日は北野武監督最新作「首」を観てきた。戦国時代を舞台にした自身の原作小説を映画化。織田信長と家臣、そして本能寺の変に至る人間模様を北野武独特の視点で描く。これまで製作過程から配信行きの騒ぎに劇場公開の危機が囁かれたが、無事今日から公開に至った。

最後に北野映画を劇場で観たのは「TAKESHIS'」が最後か。その後「アウトレイジ」等数作を撮った後、8年ぶりの本作。その背景、大きな違いはオフィス北野、森さんが離れた事。北野武最大の理解者不在に映画はどのように撮られたかが気になっていた。しかも冒頭、今回配給に北野映画初、東宝が絡んでいた事に驚く。

さてそんな「首」は物語の立ち上がりはシリアスにかつ、加瀬亮演じる狂気の信長のコントラスト、さらにタイトル通りの斬首シーンが衝撃的でそれ故のR15+。鮮やかさが際立った「座頭市」と異なり今回の殺陣は目を覆うシーンも多い。また「七人の侍」を意識したような雨中の合戦も印象に残る。

物語は登場人物とその人間関係が見えてきた後、本当に映画が始まった気がした。何故、たけし自ら秀吉を演じたのか。武と大森南朋、浅野忠信とのスリーショット。そして「コントが始まる」。大森、浅野とのやり取りが絶妙。北野映画としては当たり前なのだが、時代劇として何処まで許容するかがカギ。オレ的には何度も「思わず笑ってしまいました」

そもそもたけしのコントってテレビでもあまり観られなくなった。そんなたけしの2時間を超える壮大なコント(と勝手に思ってる)。北野組縁の演者に加え、特に本作最大の惑星、MVPであるキム兄が笑わせてくれる。この他配役の妙は観てのお楽しみ。六平さんや荒川良々も面白かったなぁ。でもオチはとても残酷なのだけど。

西島秀俊演じる明智光秀によるシリアスパートと人間関係のくだりは北野武節。これは戦国時代に舞台を移した「アウトレイジ」なんだな。明日のビバリー、この作品を松ちゃん(松村邦洋)がどうモノマネするかも楽しみ。KADOKAWAのアイツ(いつまでもiモード「昔の名前で出ています」)の名がエンドロールで鼻につくけど、興行的には成功してどうかこの作品が最後になりませんように。

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