「レオン 完全版」を観る
今日は限定リバイバル上映となった「レオン 完全版」を観てきた。1994年公開(日本公開はその翌年)、フランスのリュック・ベッソン監督ハリウッド進出作品。盟友ジャン・レノを主演に迎えた"掃除人"と呼ばれる殺し屋と少女の物語。少女マチルダは当時13才のナタリー・ポートマンが、敵役ノーマンをゲイリー・オールドマンが務める。
実は本作を未見。録画済であったものの、どうも観るキッカケが無かった。ベッソンが撮った「ニキータ」は公開当時観ていたのに。そんな自分に今回のリバイバル上映はありがたい。大画面のホームシアターもいいが(実家にだし、所帯持ってからはご無沙汰)、やはり劇場鑑賞こそ至高。特に「レオン 完全版」は全てが素晴らしい。133分間その物語に釘付けとなった。
まずオールドマン演じるノーマン登場における流れに食い入る。美と相反する殺戮。しかもノーマンの本職が...既に物語上、主人公の顛末は袋小路にあり、悲劇を予感させる。だがそれを忘れさせるかのようにレオンとマチルダの交流が始まる。時に笑わせ、愛くるしいやり取り。マチルダにとっては初恋と思しき想い、レオンには守るべき相手に変わっていく。
そんな物語も彼らの名演があってのもの。どこを切り取っても名場面。例えば屋上からの狙撃シーン。幼くもポートマンの美少女ぶりにライフルを構える姿。教えるレオンとのツーショットが画になる。エピソードの積み上げ、孤独な殺し屋だったレオンが愛に殉じていく。レオンがノーマンを導く結末が美しくも悲しい。エンドロールに流れるスティングの「Shape of My Heart」がやけに沁みる。
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