「ザ・クリエイター/創造者」を観る
今日は「TENET テネット」のジョン・デヴィッド・ワシントン主演、ギャレス・エドワーズ監督作品「ザ・クリエイター/創造者」を観てきた。AIが社会に浸透した40年後の未来を舞台に、人類とAIの共存するニューアジアとの戦いが描かれていく。ストーリーテリングはチャプターを切ってSF小説のよう。総じて平均点以上の作品ではあるものの、何処か物足らないところも。
物語は情報員ジョシュア、戦況を変える子供型AIアルファO(アルフィー)の逃走劇が軸。ただ予告編、作品冒頭の段階で何となくストーリー展開が見えてしまったのは欠点。アジアを横断したロケと高度なビジュアルは素晴らしいけれど、物語に驚きが少ない。物語自体全く違うが、同じ21世紀スタジオ(旧FOX製作)の「アイ,ロボット」を不思議と想起させる。
またロサンゼルスに落とされた原爆?を発端に戦争は始まるが、「AIは悪」と西側諸国の主張に軍人たちが強硬で最初から悪役は西側諸国だと判ってしまう。こういう演出は中盤に入れて欲しい(しかも明かされる真実がトホホ)。劇中に一切出てこないロシアも中国の存在も気になったし。何かモヤモヤしながら観てしまった。
この作品は所々に日本語が使われ、ニューアジア各国の中心部に東京ロケ(都内「龍角散ダイレクト」の電飾とか)を組み合わせて世界観を構築しているのは面白い。この辺は「ブレードランナー」の影響下もあるかな。ネパールの僧侶、SF観の融合も面白かった。「GODZILLA ゴジラ」でギャレス作品に出演経験ある渡辺謙が日本語のセリフを交えて登場している。
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