日曜劇場「VIVANT」を観る(完走)
TBSテレビ日曜劇場「VIVANT」を観終えた。日曜劇場というと東芝がメインスポンサーだった頃はファミリードラマの時間枠だったが、近年は重厚な作品に変わっていった。最たるは「半沢直樹」。そのメイン演出、福澤克雄が原作を手掛けたのが、今回の「VIVANT」だった。
放送前からキャスト以外の情報が流れずに内容不明。物語が進みその理由は明らかになる。そう、国の闇組織を描くからだ。しかも荒唐無稽な組織でなく、「別班」と呼ばれ、以前国会でも話題になった。情報漏れて圧力が掛かるのは世の常。ならばズバリ、先に放送したもん勝ち。
物語はテレビの枠を超えてダイナミック。モンゴルロケにカーアクション、車両破壊と「西部警察」を彷彿とさせる第1話。第3話までは巻き込まれ系主人公乃木がヒロイックな公安、野崎の助けで繰り広げる冒険劇。だが第4話でその関係性が逆転する。そこからが物語の本番。きっと福澤氏の見せたかったものなのだろう。
皆、007のMI6よろしくこういう組織が大好き。トム・クルーズ「ミッションインポッシブル」のような豪快アクションもいいが、このドラマでみせる細かな凄み(2発の銃声とか、バナナとナイフとか)も面白い。リアルと空想のバランスも絶妙。そして諜報活動も日本っぽい。実在する(であろう)こそ興味は深まる。その指令がキムラ緑子ってなのもツボ。
SNSは"VIVANT考察"で盛り上がったが、個人的には考察よりも受動的に楽しんだ。最終回前に2周目を楽しんだドラマは初めて。何しろ細かいツボが隠れてる。見直して気づいたが、セリフの端々に「ダーティハリー」、しかも吹替版のセリフが隠れてる。「やれやれ」なんかは多い。「こん畜生」もあったなぁ。
「スターウォーズ」もそう。これは予てから指摘されてたけど。それに最終回、ある裏切りに気づき、緊急帰国する乃木の恰好はまんまルーク・スカイウォーカーだったからなぁ(ちなみに"ある裏切り"は2周目で確信したし、当たってました)。それだけでなく「レザボア・ドッグス」(っていうか西部劇か)も出てきたし。
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