映画「グランツーリスモ」を観る
今夜は映画「グランツーリスモ」を観てきた。ご存知、カーシミュレーターであるゲーム「グランツーリスモ」を題材に、優秀なプレイヤーを集めたGTアカデミーとそこで選ばれたヤンを主人公に描く実話ベースのサクセスストーリー。実話ベースであるが、映画用にステレオタイプの悪役を用意したり多少の脚色は感じられる。
監督は「第9地区」のニール・ブロムカンプ。正直、これまでの彼らしくない題材。だが意外に正攻法な語り口でヤンの成長とそれを支えるデヴィッド・ハーバー演じるジャックとの師弟関係が描かれていく。加えてレースシーンの迫力とゲーム「グランツーリスモ」を意識した演出、効果音が楽しい。
ファナテック製ステアリングコントローラのプレーヤーが、シムレーサーとして猛獣日産GTRを駆る。しかもGTアカデミーではそんなGTRを走らせ放題。フィジカル面を補うエピソードも出てくるが、意外とすんなりリアルレーサーに育っていく。コンパクトにエピソードを積み上げてテンポ良さを選んだ演出だろう。それでも本編135分とやや長めではある。
やはりこの映画最大の目的は「グランツーリスモ」のプロモーション。ソニー配給はもちろん、SCEが母体と思われる制作会社PlayStation Studiosによるもの。この作品は試金石、これを足掛かりに様々なゲーム(プレステ専用)の映画化を進めていくだろう。ただそれが十二分に活かされていたかは疑問。
物語が実話、王道過ぎてデフォルメが少ない分、映画としてのカタルシスに欠ける。「グランツーリスモ」の凄さは伝えてもその面白さまで訴求するに至らず(それなりの説明はあるけれど)。タイミングと好みはあるけど同じシムレーサーを扱う「ALIVEHOON アライブフーン」のほうが、すぐにGT7をやりたいと思わせたし心惹かれた。
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