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2023/07/09

「カッターを使うな!」と言う人の発想って

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毎年7月第1週は全国安全週間。だがウチの会社の災害は絶えない。そんな安全週間の直前、カッターを扱った災害があった。サブロク合板サイズの薄板の素材からカッターを使ってサンプルを切り出す作業。その最中、奥から手前に向かって刃を動かした先に足があり、そのまま腿(もも)を切ってしまったというもの。8針縫うケガゆえ軽視できないのは確か。

労働安全衛生法の下、何処の企業にも安全衛生委員会が組織され、毎月災害事例が討議される。そこで本件が説明されたという。現場から作業環境、頻度等々と対策が挙げられ、切り出しにシャーリング切断機が使われる事になった。その作業でカッターを辞め、安全対策の施された切断機を使う。全員納得、実に真っ当な結論となった。

ところだ。「他にカッターを使った作業は無いか?」と意見が挙がる。それも真っ当。「まだあります」。ただ社長がこう言い放った。「カッターを使うな!」と。すなわちカッター作業撲滅宣言である。

そもそもカッターを使う作業はピンキリだ。カッターは作業道具であり文房具。先の通り、安全対策の採られた切断治具に代替できればベスト。だがそれに限らない非定常作業も出てくる。「紙やテープを切る」なんてのは最たるもの。机上の作業でA4用紙を分割したい時、定規とカッターを使うでしょ(オフィスならペーパーカッター台があるか)。

例えばカッター無しでプラモが組めるか(子供向けに手もぎプラモなんてのもあるが)。包丁無しで料理が作れるのか。何でもフードプロセッサー頼り?刃のメンテが重要だし万能ではない。たぶん社長はプラモを作った事は無いし、全て奥さん頼りで食事を自分で作った事ないんだろうな。

必要なのは使用者の安全への感受性なんだよ。道具や作業内容を見極めて手順や基準を定めたり危険を回避する事が大事。それでも料理中、みじん切りでザックリやっちゃう時はあるんだけどね(自分の人差し指のキズを見つつ)。

実は先の災害にはこんなオチがある。安全委員に頼まれて監視カメラの映像を拡大し、被災者の作業観察をしてみた。作業に集中する被災者。そしてカッターを引き始めた時に傍にやってくる別の作業者が映る。その瞬間、カッターの先が被災者と接触、ケガに至った。

元々監視カメラは現場全体を映す遠目の映像で音声も無い。ただあまりにも被災と別の作業者が近づくタイミングが絶妙過ぎる。被災者と別の作業者の間にどんな会話があったかどうか知らないが、拡大した映像を見ると両者の関係性が非常に気になる。ちなみに
安全衛生委員会ではそんな説明もなく、全体映像が流されたのみだった、とさ。


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