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2023/06/11

「エリック・クラプトン アクロス24ナイツ」を観る

今日は盟友N氏と映画「エリック・クラプトン アクロス24ナイツ」を観てきた。ミスタースローハンド、クラプトンの90年代初頭に行われたライブシリーズの映像をリマスタリング&再編集。ロック、ブルース、オーケストラと多種多様な編成で名演が繰り広げられる。演奏日は違えど、この映画一本で彼のコンサートを観ているよう。

オリジナルは35㎜だと思うが、今回4K化されるにあたり、マルチ画面でクラプトンの全身と手元を追う映像にまとめ、これはスクリーンで観たいと思わせた。(当時のギタリストらしく)ネックに吸っているタバコを挿したり、選曲に「コカイン」があったりと今の世情なら相当煩そうなところもあるが90年代。その緩さがもう30年前と驚かされる。

クラプトンの演奏は自作を含め耳馴染みの曲ばかり。客演のアルバート・コリンズやバディ・ガイらとの極上のブルースセッションや映画音楽のマイケル・ケイメンとのコラボ、オーケストレーションが素晴らしい。マイケルとは「リーサル・ウェポン」以前に別のテレビシリーズ(しかも刑事もの)で共作していたんだね。その曲も彼ららしいスコアだった。

80年代に自身のプロデュースへ迎えた当時絶頂期のフィル・コリンズがバックメンバーでドラムを叩く贅沢さ。名曲「レイラ」も「アンプラグド」以降の落ち着き払ったバージョンでなく、デレクアンドドミノス時代のオリジナルにオーケストラを従えたもの。全編、クラプトン40代の若さ溢れるプレイと声に聴き惚れてしまう。

時間を忘れる程のコンサート、音楽映画に勝るもの無し。終わりが来るのが惜しいくらい。世代によって好きなクラプトンはあるだろうけど、本作はドンピシャ。これディスク化されたら欲しいなぁ。

追伸.
「アクロス24ナイツ」CD版のアンソロジーが発売されるようで悩ましい。それにしても90年代とは何と素晴らしい時代だろうか。N氏はクラプトンを、自分はプリンスにスティング、N氏と一緒にロバート・パーマーのライブを観に行った事が思い出される。しかも学生の身分で。今は社会人ながら来日公演のチケットは高額過ぎて手が出ない。本当、この映画はそんな時に嬉しい作品だった。

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