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2023/03/05

Netflix映画「ちひろさん」を観る

今日はNetflix映画「ちひろさん」を観た。漫画原作を有村架純主演で映画化。Netflixからの配信と同時に劇場公開もされている。今回は配信での視聴。弁当屋さんでバイトするちひろを主人公に人々との交流と自分を見つめる姿を描いたヒューマンドラマ。

何ともほっこりする作品。鈴木慶一演じるホームレスのおじさんの末路には驚いたが、それも彼女のやさしさからと後に解る。何も言わなければ黙っているだろうし、声を掛けられれば時に厳しくもやさしく包み込む。そんな雰囲気がこの物語にあって、ちひろに小学生のまことや高校生のオカジが惹かれていくのも理解できる。

ただのやさしさだけに留まらない姿勢を演じた有村架純に感じる。ちょっと色っぽいシーンに至る流れも等身大のちひろっぽく素直。それでいて男女観に対しての宇宙人論にもほっこり。曲者リリーさん演じる店長が父親扱いされ苦笑い。そんな関係がとても温かい。それが自然なんだ。視線、表情を含めて"ちひろさん"に惚れてしまった。

感情移入は主人公のちひろに限らず、それぞれ積み重ねられたエピソードに血が通っていて琴線に触れる。中でも冷めた家族間の繋がりに爆発させるオカジ、焼きそばをほおばる彼女につられて泣いてしまったよ。また風吹ジュン演じる多恵の手元が映った時、女優魂を感じずにはいられなかった。

海辺のアパートに住むちひろさん。窓を通して映る波と明かりが織り成す光と影が印象的。物語も含め、こういう描写が映画的で好き。焼津市でロケーションされた事も身近に感じる要因なのかも。映画を観終わる事が寂しい位、オススメの作品です。

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