« 「Winny」を観る | トップページ | 「シン・仮面ライダー」を観る(ネタバレ無し) »

2023/03/18

「ブラッシュアップライフ」を観る[完走]

日本テレビのドラマ「ブラッシュアップライフ」(全10話)を観終えた。第4話オンエア後、ナイツ・ザラジオショーでナイツの二人が神回と絶賛。すぐさまTVerで追っかけ見事にハマった。ちなみに当時4話まで配信。多くのドラマは開始3話を過ぎる頃、1話の配信を残して最新回のみとなるが、このドラマのように数話見逃してもTVerに残してくれると非常に助かる。日テレは何でもHuLuではねぇ。

このドラマの面白いところは繰り返す人生とノスタルジーのシナジーにある。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(特にPART2)のように何処か俯瞰で見守り、主人公がトラブルを回避、このドラマでいうところの"徳を積んでいく"。しかもその過程が我々の生きてきた時代とラップ。生活や文化、家電にテレビ番組とその一つ一つが懐かしい。時代を懐かしむ点はNetflixの「ストレンジャー・シングス」にも相通じるだろう。

そして圧巻は細かく張り巡らされた伏線と膨大なセリフ量、それを構築したバカリズムの脚本。伏線に関しては本当に楽しんで作っているのだと想像。普段一人舞台のバカリさんだが、これだけの登場人物を絶妙に動かすのはさすが。この脚本に多くの実力派俳優が集うのは納得。ドラマ「選TAXI」は早々離脱したが、本当に今回のドラマは参った。

そして1シーン最大7~8ページのところもあったという膨大なセリフ量。沈黙を嫌う位に埋め尽くされたセリフ。正直その中身は他愛のないもの。そこがタランティーノ風であり、我々の普段の生活に顧みれば親近感が湧いてくる。一方、間(ま)を重視するような映画では成り立たない。リラックスした中で観るドラマでこそスパイスとして効いてくる。

繰り返す事で生まれる面白さ。普段の生活で3回言葉を繰り返すだけで面白くなるし、吉本新喜劇のギャグのほとんどは繰り返しに導かれて成り立っている。このドラマはその原点に立ち返り、ドラマそのものを繰り返して笑いと興味に繋げている。最終回はリアタイ視聴、パーソナルで壮大な世界観にシュールなオチも良かった。再放送があったら録画して何度も楽しみたいなぁ。

230318_01

|

« 「Winny」を観る | トップページ | 「シン・仮面ライダー」を観る(ネタバレ無し) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「Winny」を観る | トップページ | 「シン・仮面ライダー」を観る(ネタバレ無し) »