Netflix映画「西部戦線異状なし」を観る
今日はNetflix映画「西部戦線異状なし」を観た。今年の米アカデミー国際長編映画賞(旧外国語作品賞)受賞。最優秀作品賞は惜しくも逃したが、けっして「エブエブ」に勝るとも劣らない。1917年第一次大戦下のドイツ。北フランスへ侵攻した主人公パウルの目を通した戦況、その大局が描かれる。
有名な原作は1930年にハリウッド映画化されたものの英語映画。今回の再映画化はドイツ語、だからこその外国語作品。ドラマなら吹替でも映画は原語で観たいし、役者本人の演技、セリフを通して伝わるものがある。そして最新の映像技術は戦争の持つ怖さ、虚しさを伝えていく。
「プライベート・ライアン」以降戦争映画は大きく変わったと言われるが、本作もその流れを汲んでいる。しかしそれ以上に汗臭く泥だらけで肉片、いや肉体が飛び散っていく。戦局劣勢のドイツはフランスと停戦交渉に入るも、物語は最後の最後まで進んでも戦争に勝者無しの印象を深める。
戦場、最前線を率いる将軍、交渉団の三者の描き 方が対照的。特に泥水をすするパウルたちに対し高級料理に舌鼓を打つ将軍、その飼い犬。強奪までし得る戦争下の心理状態。停戦の知らせに喜びの反面、思わぬ形で戦友を失うパウル。そして名誉のために再び戦火に戻されてしまう悲しさ。
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